アルム・バートリーと8つめの悪魔1

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アルムは一人、森を歩いていた。そこで、傷ついたアトラク=ナクアを発見する。あの日、森で喰われかけたことを恍惚として思いだしたが、頭から振り払い、駆けつける。
「大丈夫? 今、助けるから」
アルムはもっていた鞄から必要な道具を取り出す。アトラク=ナクアは、アルムに戦意のある、ギラついた眼を向けながらも、処置が進むにつれて大人しくなっていった。介抱されているのがわかるのだろうか?
一息ついたアルムの腕に、どこからともなく蜘蛛の糸が伸びてきて、力強く巻き付いた。糸は肉に食い込み、暴力的な痛みが彼女を襲う。アルムは思わず膝をつく。
「ぐぅっ…」
アルムは驚いて腕を、処置をしてやった蜘蛛を見る。しかしどうやら、この糸を発したのは、今介抱してやったこのアトラク=ナクアでは無さそうだ。
「ほっほっほっほ!お前さん他とは違う体質をしておるのう!」
アルムは声の主の方へゆっくりと首を向ける。…アレは何だ?振り向いた先にいたのは、人面にそのまま蜘蛛の脚がついた巨大なクリーチャー。そして、こいつこそが彼女に糸を放った元凶のようだ。
そいつは、アルムを見定めるように眺める。
「なかなかよさそうじゃのう…」
アルムの背筋を恐怖がつたう。このような奇怪なクリーチャーは、現実でも、図鑑でも、一度たりとも見たことがない。
「このあたりは他に人間もおらんしのう…決まりじゃ!」
邪気のある眼を向けられ、アルムは一瞬たじろぐ。人語を話すこと、邪悪な意思。あり得るとしたら、あれくらいだろうか…。

「…お前はわしの器になるのじゃ!」

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