魔法学園RPGハーベスト
シナリオ「果てなき夜と澪標 -Reunion with Destiny-」
推奨人数 3人
推定時間 16~18時間
推奨リベラルアーツ 使いたいリベラルアーツ
イメージソング NAMInoYUKUSAKI[THE RiCECOOKERS]
※本シナリオは「初期作成+経験点20点」の環境を想定している。PC全員に経験点20点を配布する。配布した経験点のうち10点は、必ずPCを大学院へ進学させるためだけに使用する。残りはPCを成長させるために、自由に使用してよい。余った経験点は消滅する。
※また、PCにはそれぞれ特殊データが付与される。なお、本シナリオにはPC1の大魔法【ミスティック・アーツ(伝家の宝刀)】の使用想定がある。
今回予告
運命の導きか、引力か。
細波は幾度となく打ち寄せる。
岩礁にぶつかり、その身が砕かれても歩みを止めないのは、眩い光が瞼の裏に焼き付いているから。
月に焦がれた青年はもう一度空に手を伸ばす。大丈夫、今度こそ。
魔法学園RPGハーベスト「果てなき夜と澪標 -Reunion with Destiny-」
共に往こう、魔法の時間のその先へ。
シナリオハンドアウト
HO1 コネクション:未波(みなみ) 推奨関係:保護
コネクション:PC2、PC3 推奨関係:友人
君は魔法学園ハーベストの大学院に進学した、現実世界出身の学生だ。
かつて才能のなさから現実世界で燻り、絶望していた君は、ある日ドロシーと運命の出会いを果たす。
今では大学院生の身でありながら、学園の講師にならないかと聞かれるほどの実力者である。
そんな中、君はドロシーに頼まれ、白き海の孤島へ調査に行くことになった。
そこで君は深手を負った少年を拾う。
※このハンドアウトのPCは、キャラクター作成時に大魔法を3つ取得する。大魔法は通常のキャラクター作成で取得する大魔法と、さらに追加で基本クラスの大魔法から一つ、そして【ミスティック・アーツ(伝家の宝刀)】を選択する。
※また、このハンドアウトのPCは得意魔法を設定すること。
HO2 コネクション:ソラ・ブリード 推奨関係:幼馴染/同級生
コネクション:PC1、PC3 推奨関係:友人
サブコネクション:未波 推奨関係:先輩
君は魔法学園ハーベストの大学院生だ。
マナの加護(マナプロテクト)の発動体優先効果が普通の人間よりはるかに強力なおかげで、様々な効果を持つ特殊な発動体を扱うことができる。
幼馴染であるソラには発動体の製作やメンテナンスをしてもらうなど、よく世話を焼かれている。
そんな何気ない日常に、ある日突然罅が入った。
※このハンドアウトのPCは、キャラクター作成時に選択したクラスとはまた別に、基本クラスの中から魔法の発動体を一つ選び、その効果を追加で記入する。
HO3 コネクション:リュウザキ 推奨関係:後輩
コネクション:PC1、PC2 推奨関係:友人
サブコネクション:未波 推奨関係:先輩
君は魔法学園ハーベストの大学院生だ。
複数のマナを扱うことに精通しており、その実力は学部生時代から注目されている。
先輩であるリュウザキには早くから目を付けられており、魔法決闘でしごかれつつも、何だかんだ面倒を見られている。
ある日、君は彼からアマリリスに気をつけろと警告を受ける。
※このハンドアウトのPCは、キャラクター作成時に主体属性を三つ選択する。また、自分の主体属性の中から、魔法を追加で三つ取得する。
NPC
「未波」
PC1が白き海の孤島で出会った、14歳くらいの少年。茶髪黒目。
自分の名前以外の記憶がない。

「ソラ・ブリード」
魔法学園ハーベスト大学院儀式魔導研究科に所属している女子学生。薄紅の髪を低めの位置で二つ結びにしている。目の色は黄色。
発動体は地面から自身の胸ほどの長さがある、大型の木槌。元気溌剌で強気な性格。
発動体技師の娘であり、自身も優れた発動体を製作することで知られている。

「リュウザキ」
かつて魔法学園ハーベスト大学院に所属していた青年。髪、目の色は共に黒。
現在は大学院を卒業し、そのままハーベストでティーチング・アシスタントを務めている。
性格は生意気で傲慢だが、入学時から全学年共通テストでSSランクを取り続けるなど、実力は本物。ちなみにドロシーガチ勢である。

シナリオ本文
オープニングフェイズ
シーン0 波のゆくさき(マスターシーン)
綺麗な満月が夜空に一つ浮かんでいる。その一方で、地上にはもう何もなかった。激しい魔法戦は自然物も人工物も、見境なく巻き込んで全て破壊してしまった。けれど、それでも構わない。
対峙していたモノはその大部分をなくし、もはや存在することは不可能だ。思わず安堵の胸を撫で下ろす。……その刹那、周りが破滅的な、それはまるで偽りの太陽のような赤色に包まれる。眼前に高熱が迫るのを、その頬で感じる。しかし、次に感じたのは焼ける感覚ではなく、とん、と横に突き飛ばされる感覚。それから、鼓膜が震える感覚。
待って、と伸ばした手は空を切る。何かが崩れ落ちる音が、いやに長く耳に残った。
それでも、月はまだ昇っていた。
シーン1 邂逅(PC1)
※過去回想 ハーベスト入学前、現実世界
君は絶望していた。努力が報われない、その事実に。
現実から逃げるように、やりきれない思いを抱えたまま、君は衝動的に海へ足を運んだ。
海面は静かに波立っていた。穏やかな日光が辺り一面を照らし、朗らかな日常を彩っている。
君がしばらくその場にいると、突然後ろから声をかけられる。
「ねえ、こんなところで何をしているの?」
振り返ると、そこにとんがり帽子と黒いローブを身につけ、片手に大きな箒を持った美少女がこちらを見つめていた。彼女は桜色の長髪を靡かせ、首をこてんとかしげて尋ねた。
「もしよかったら聞かせてもらえるかな? ほら、人に話したら気分も落ち着くかもしれないでしょ?」
「ほら、座って座って! こういうのは腰を落ち着けて話すものだよー?」
「え、私が誰かって? 私の名前はドロシー。ドロシー・フロム・オズ。君の名前は?」
「そう、PC1くん(ちゃん)っていうんだね。それで、PC1くん(ちゃん)はどうしてここに来たの?」
ドロシーは君の話を相槌を打ちながら聞く。時折、潮風が二人の間に吹き、彼女は飛ばされそうになる帽子を手で押さえる。
「そっか。それでここに来たんだね」
「……君はこれからどうしたい? もし、君がどうしようか悩んでいるんだったら、一つ提案があるんだ」
「私の学園、魔法学園ハーベストに入学しない?」
「魔法学園ハーベストはね、君が住む世界とは全然違う、魔法が使える世界……『魔導次元』にある、魔法を学ぶ学園なんだ」
「新しい世界でなら、君の求めているものも手に入れられるんじゃないかなって、私はそう思うの」
「ね? どうかな?」
君がハーベストに行くという意志を伝えると、彼女は満面の笑みを浮かべた。
「ありがとう。それじゃあ、これからよろしくね! PC1くん(ちゃん)!」
シーン2 開講(PC2)
※過去回想 ハーベスト入学前、魔導次元
清々しい朝だ。君は母親が起こす声(いなければ父親など他の保護者の声、誰もいなかったら小鳥がさえずる音)で目を覚ます。
「おはよう、PC2。よく眠れた?」
(眠れたと返答した場合)
「それならよかった。なんてったって今日は貴方の入学式なんだから!」
(眠れなかったと返答した場合)
「あら、今日の入学式がそんなに楽しみだった? ふふ、でも夜更かししちゃ駄目よ? 明日からお母さんは起こしてあげられないんだから」
「さ、早く朝ご飯を食べてらっしゃい。ソラちゃんがすぐに来るって、さっき連絡があったわよ」
君が諸々の準備を終えると、表の方から「ちょっと、PC2! まだ寝てるの!?」と女の子の声が聞こえてくる。
「あら、もう来たみたいね。PC2、準備はできた?」
「そう、じゃあ気をつけてね。いってらっしゃい」
外に出ると、赤髪の少女が片足を鳴らしながら待っていた。
「遅いわよ! ……おはよう、PC2」
「ハーベストではどんなことをしたいとか、PC2はそんなのある?」
「あたしはね、発動体をたくさん作りたいの。お父さんみたいな発動体技師になるには、まず経験が必要でしょ?」
「……だから」
ほんの少し前を歩いていた彼女はくるりと振り返り、君を指さす。
「あんたの発動体もあたしが作ってあげる! それも、最初にね」
「幼馴染特権よ、だから感謝しなさいよね」
シーン3 怪光(PC3)
※過去回想 学部生時代
放課後。まだ人も多い講義室に、君は何らかの理由があり留まっている。
そんな中、突然講義室のドアが大きな音を立てて開けられる。
「お~い、ここにPC3って奴はいるか?」
講義室に入ってきた人物は辺りを見回したかと思うと、君の方へずかずかと歩いてくる。
「お、お前だな。学部の天才って言われてんのは」
「俺はリュウザキ。早速で悪いんだけどさ~……ちょっと俺のストレス発散に付き合ってくれよ」
リュウザキの名を聞き、付近にいたクラスメイトが君に話しかけてくる。
「……おい! お前、あのリュウザキ先輩になんかした???」
「リュウザキ先輩は院の先輩で、学部生時代はずっと全学共通でSSランク取ってたほどの天才だぞ?」
クラスメイトはリュウザキに聞こえないように耳元で喋り始める。
「なんか最近荒れてるらしいって噂だけど……」
「へ〜、俺のことよく知ってるのな。悪い気はしないけど。……で? お前は『先・輩・が』こんな頭下げて魔法決闘挑んでるわけだけど、引き受けていただけるので?」
リュウザキは言動とは真逆に一切頭を下げず君に問う。
「受けてくれるのかありがとう! んじゃ、10分後に屋上な」
君の返答に関係なく、彼は笑顔でそれだけ言うと来たときと同じく、嵐のように去っていった。
「なんだったんだ……というか、すぐに行かなくて大丈夫なのか?」
「まぁなんだ……がんばれよ」
君が屋上に来ると、リュウザキは気怠げに地べたに腰を下ろして待っていた。
「先輩を待たせるなんてなってないな? 後輩くん(ちゃん)。まぁ、怖気づかずに来たのは評価してやる」
「魔法決闘を挑んだ理由? そんなの決まってる、さっきも言っただろ、俺のストレス発散だよ、ま、なんだっていいだろ? 俺はストレスを発散できる、お前は俺という稀代の大天才の魔法が見れるんだからよっ」
「……エレメンタルマスターの力、しっかりと目に焼き付けろよ?」
そう言うと彼は札の束をザッと構え、口角を上げる。
(途中で発動体について言及された場合)
「何お前、まさか俺がリアクションマジックしか出来ないと思ってんのか? ……へぇ、だったら尚更いい。俺の魔法、その身でちゃんと味わえよ?」
君は善戦するが、院生と学部生の差は大きく、ついに発動体を破壊されてしまう。
「ま、こんなとこか。俺の勝ちだな」
リュウザキは君の方へ近づき、そして少し満足そうな顔を浮かべた。
「お前、結構やれるじゃん。俺ほどじゃないけどな」
「そうだ、PC3。お前明日から放課後空けとけよ」
「……? そんなの明日からお前に魔法教えてやるからに決まってるじゃん」
「はぁ? お前、先輩がくれたものはありがたく受け取っておいた方がいいぞ」
「なんでって、教えてやったら面白そうな奴、見つけたからな……ま、暇つぶしだ、付き合えよ、こーはいくん(ちゃん)」
最後に彼は有無を言わさない口調で君に言ってくる。
彼はにやりと笑顔を浮かべ、気分良さげにその場を後にした。
シーン4 発動体と幼馴染(PC2)
※過去回想 学部生時代
長期休暇の初日。君はソラに連れられて、彼女の実家でもある発動体屋に来ていた。店内にある棚には杖や楽器などの発動体が所狭しと並んでいる。
「家に帰ってくるのも久しぶりね」
「今日は店の方に用があるんじゃないの。ほら、こっちよ」
彼女は君の腕をぐいと引っ張り、店の奥へ繋がる通路を進んでいく。
「……工房よ。PC2はまだ来たことなかった?」
「お父さん、皆、ただいま! ちょっと工房を借りるわ!」
通路を抜けると、たしかにソラが言う通り、奥のフロア全体が大きな工房になっていた。何か作業をしている人もちらほら見える。君たちに気づいて、彼女の父親が声をかけてくる。
「おう、ソラおかえり。分かってるとは思うが、気をつけて使うんだぞー」
「君はPC2くん(ちゃん)か。うちのソラがいつも世話になってるよ」
「お父さんは余計なこと言わなくていいの! ほら、PC2はこっち!」
君は彼女に言われるまま引きずられていく。
「しっかし……ついにうちの娘も発動体を作るときが来たんだなぁ……」
君たちを見送ると、ソラの父親は感慨深げに呟いた。
一方、君は工房の一画に連れて来られると、ソラから数枚の設計図のようなものを手渡されていた。
「それは、あんたの新しい発動体の設計図よ。何も聞いてなかったから一応複数パターン用意したけど……何か要望があったら言ってちょうだい」
「約束したでしょ? 『あたしが発動体を作る』って」
「今日はあんたの意見を聞くだけだけど、明日からは発動体製作に取り掛かるわ」
「え? 代金? 今回はサービスよ、あたしが独断でやることだし……」
「見てなさい、あたしの本気! 数日で完成させちゃうんだから!」
そして数日後、その言葉通りに彼女は君の発動体を完成させる。使用者のことを第一に考えられているものだが……マナ調律部分が少し、いや、だいぶ粗削りである。これでは魔法をまともに発動させるのも難しいだろう。
「ほ、ほら、ちょっと使ってみてよ」
そう言って、ソラは自身が作った発動体を君の手に握らせる。何度見ても、粗雑な作りだ。しかし、君が発動体にマナを込めると、何の苦もなく魔法を発動させることができた。
「え、嘘……あたしでさえ試運転でまともに使えなかったのに……」
ソラは目を丸くして呟く。
(「使えないものを渡すなよ」と言われたら)
「~~~っ! ……だ、だったら! いつかあんたがあっと驚く発動体を作るんだから! その言葉、覚えておきなさいよ!」
ソラは頬を紅潮させて言い返す。
「……でも、あんたが使えるならよかった。……ねえ、PC2。今度もまたあたしにあんたの発動体を作らせてくれる?」
「ありがと。……幼馴染のよしみで割引はしてあげるわ」
シーン5 特別訓練(PC3)
※過去回想 学部生時代
シーン3の翌日、放課後。君はリュウザキに言われた通り、屋上を訪れる。
しかし、リュウザキの姿は見当たらない。ある程度君が待っている、もしくは踵を返そうとすると「よぉ、来てたかPC3」とリュウザキが現れる。
(遅れたことを指摘した場合)
「おいおい、俺は放課後としか言ってないぜ? だから俺は遅れてない。そうだろ?」と悪びれた様子もなく答える。
「さ、早く教えてやるから魔法決闘やるぞ。お前はそっちの方な」
リュウザキは一方的に言うと、そのまま自分の陣地へと向かう。そして彼は昨日と同じように札の束を持ち、その中から一枚抜くと指で挟み、君に突きつける。
(PC3が主にアクションマジックを使う場合)
「――来いよ。お前が学部の天才でも、一撃を通せると思うなよ?」
PC3が魔法を放つと、彼は札を空中に展開する。
「おー、やっぱいい腕してんな。じゃあ俺も本気出さねえとなっ!」
「さぁ応えろ四大(しだい)元素、この地に名月を呼び寄せろ! 【エレメンタルバリア】、重ねて【ハーベストムーン】!」
(PCが主にリアクションマジックを使う場合)
「――それじゃ行くぜ。お前が学部の天才でも、防ぎきれると思うなよ?」
彼が札を空中に展開すると、それらが白く発光する。
「お前相手に遠慮はいらねえだろ、本気で行くぜ!」
「さぁ応えろ四大(しだい)元素、この地に名月を呼び寄せろ! 【エレメンタルクロス】、重ねて【ハーベストムーン】!」
シーン6 講義「魔法入門」(PC全員)
※過去回想 学部生時代 PCのみの講義シーン
君たちは「魔法入門」という講義を取っている。この講義は魔法に関する基礎知識をオムニバス形式で学ぶものだ。主に魔法という存在に慣れていない現実世界出身者を対象とする講義だが、座学・実技がバランスよく組み込まれている授業計画である、また同じ講義で複数の講師から学べるなどの理由から、多くの学生が受講している。今日の担当講師はドロシー・フロム・オズ、講義内容は魔法発動(実践)だ。
「やっほー! 皆のヒロイン、ドロシーだよ!」
「前回はカントが魔法発動の方法について説明していたと思うから、今日はそれを実際にやるよ!」
「それで、実践の方式は〜……だらららららら〜……じゃーん! トーナメント方式でーす!」
「皆には三人組になってもらって、それから戦ってもらうよ。目指すは優勝だよ、頑張ってねー!」
「じゃあ、まずメンバーを発表するね。……それから、PC1くん(ちゃん)とPC2くん(ちゃん)、PC3くん(ちゃん)チーム!」
「仲良くするためにもあとでメンバー同士で挨拶しておいてね! それじゃ次はルール説明だよ!」
ドロシーはそう言うと簡単にルールを説明し始める。
「……ざっとこんな感じだよ。皆、何か質問はあるかな?」
すると、一人の生徒が挙手する。
「ルールはわかったんですけど……対戦相手ってランダムなんですか?」
「いい質問だね! 対戦相手はランダムだけどー、今日はいつもと違う方法で決めます!」「ここに皆の名前が書かれた紙があるから、これをー、こうしてー、こうじゃ!」
そう言うと、ドロシーは学生たちの名前が書かれた紙を、どこからか取り出した古めかしいゴブレットの中に投げ入れる。すると、突如ゴブレットからボンッと音がして、桃色の炎が立ち昇る。そしてドロシーはゴブレットの中から何枚かの紙を取り出す。
「結果が出たよ、一つ目の対戦カードは〜……PC1くん(ちゃん)チームとマテオくんチーム! 次は~……」
と次々に名前が挙げられていく。そして、全チームの対戦カードが発表されるとドロシーは学生たちに向き直る。
「……これで全部だね! それじゃここからは順に戦ってね。勝敗がついたら前の方にあるホワイトボードに結果を書き込みに来ること! あっあと、皆怪我しないように気をつけてねー!」
※この辺りでPCたちを交流させる。この時点でのPCの関係は初対面でも顔見知りでも構わない。なお、ある程度交流が終わったと思ったら以下の描写に入る。
君たちが一通り交流を深めていると、対戦相手であろうチームが君たちの元へやってくる。ハットを被った金髪碧眼の青年と茶色の髪を下ろした瓜二つの少女たちだ。
「やあどうも、君らがお相手のチームかな? 僕はマテオって言うんだ、よろしくな」
まず青年が挨拶すると、二人の少女が続く。
「ご機嫌よう、メア・トリッカーですわ! 今日はよろしくお願いいたしますわ!」
「どーも。レア・トリッカーですわ。皆様が噂通りの強さなのか、とても……興味がありますわね。よろしくお願いいたしますわ」
「そうだね。君ら強いらしいから、ぜひ一矢を報いてみたいもんだねぇ」
※ある程度RPをしたと思ったら、サンプルシナリオ1の魔法決闘のルールを参考に魔法戦を開始する。
マテオは右手で銃を構え、メアは左手、レアは右手でそれぞれ杖を握り直す。
※RPがあればPLに演出してもらう。
君たちは何事もなくマテオたちに勝利する。その後も君たちは圧倒的な力で対戦相手に勝利し、見事優勝することができた。
ミドルフェイズ
シーン7 ドロシーの頼み事(PC1)
とある晩、君は突然ドロシーに呼び出される。君が学長室を訪れると、彼女は慌ただしく旅行鞄に荷ごしらえをしていた。
「あ、PC1くん(ちゃん)! ごめんね、急に呼び出しちゃって」
「実は君にしか頼めないことがあって」
(荷造りのことを尋ねられると)
「ああ、これはちょっと出張でね……実は君を呼んだのにも関わってるんだけど」
「どこから話せばいいかなぁ……あのね、まず明日からしばらくマナの研究者たちの学会があって、それに私も出席する予定なの」
(学会関連をツッコまれた場合)
「ひどーい! PC1くん(ちゃん)、私のことそんな風に思ってたの!? 私だって第八魔導の研究とかしてるんだからね!」と大袈裟に言われる。
「だけど、フェイトから……あ、フェイトって知ってる? 伝説の八大魔法使いの一人で、今は魔法省で色々やってる人なんだけどさ」
「彼からね、『白き海の方で不審な魔法発動の形跡があった』って報告があったの。『痕跡が消えないうちに、即急にそちらでも調査を頼む』とも言われたんだよね」
「普段はサボ……いや、安全のために私が調査に行っているんだけど、今回ばかりはそんなわけにもいかないし。でも、行ってくれる人もそう急には見つからないし……」
「だからお願い! その場所に行って調査してきてくれないかな? 詳細がわからないからこそ、魔法の扱いに長けているPC1くん(ちゃん)のような実力者にしか頼めないの」
ドロシーは両手を胸の前で合わせて、君の方を上目遣いで見つめる。
(カント先生やアスタロト先生に頼めばどうかと提案されたら)
「二人にはハーベストを守ってもらわなくちゃいけないから。私がハーベストにいない間に何かあったら大変だからね」
「引き受けてくれる? ありがとう! ……それにしても」
ドロシーは君に目を向け、しみじみと呟く。
「PC1くん(ちゃん)、強くなったよねー……初めて会った頃からは考えられないくらい」
「ねえ、PC1くん(ちゃん)、ハーベストの先生になる気はない? 君の実力だったら申し分ないし、人に教えるのも上手そうだし、それに私といつでも会えるからいい案だと思うんだけどなー?」
「ま、ちょっと考えておいてね。もちろん、君のやりたいことをやってくれるのが一番だけど……」
「明日は準備とかしなきゃいけないだろうし、PC1くんも早めに寝た方がいいよ?」
シーン8 新月(PC1)
数日後。君はドロシーに言われた通り、報告された地点である白き海の沖に浮かぶ孤島にやってきていた。今君がいるこの島は狂暴なクリーチャーが多く出現する沖合にあり、ハーベストの授業でも訪れることはほぼほぼない。そのためか、ここまでの海路には公共の移動手段がなく、君は魔法でこの場所にやってきていた。目的地は遠く、早く出発したにも関わらず、辺りは茜色に染まっていた。
君が孤島を探索していると、ふと視界の奥に草木に隠れるようにして何か大きな塊が転がっていることに気づく。近づいてみれば、それが少年であるとわかるだろう。傍には壊れた(発動体)がある。彼は全身ボロボロで、眠っているように見える。どうやら息はまだあるようだ。
※未波の発動体はPC1と揃いの物。PC1オリジナルの発動体であればそれに非常に近い物にする。
君が魔法で彼を治療したり、彼に声をかけたりするならば、しばらくして少年はゆっくりと目を開く。
「ここ……は……?」
「僕は……未波。未波って名前……だったはず」
「なんで、だっけ。……ごめんなさい、思い出せないです」
彼は自分の名前以外のことを覚えていないようだ。どうやらこの先、行く当てもないらしい。君は未波をハーベストに連れていくことにした。
「あの、ありがとう、ございます。……PC1さん」
その小さな声は、暗くなった空に溶けて消えた。
※最後までPC1が名乗っていない場合、未波は礼を言った後「えっと……」と戸惑いが入り混じった目でPC1を見る。
シーン9 入学(PC1)
一通り調査を終えた君はハーベストに帰還した。あの後、魔法の痕跡自体は見つかったものの、それ以上の情報は君でもわからず引き上げてきたのだ。君はとりあえず諸々の件をドロシーに報告するために、未波を連れて学長室に向かっている。
未波は辺りを物珍しそうに見ながら、君にあれこれ尋ねる。
「あの、ここはどこですか?」
「魔法学園……ハーベスト……。魔法を学ぶ学校って、本当にあるんですね」
「そういえば、今ってPC1さんはどこに向かってるんですか?」
話をしているうちに、君たちは学長室の前に到着した。観音開きとなっている立派な扉をノックすると、「鍵は開いてるから、入っていいよー!」とドロシーの声が聞こえる。
「あ、PC1くん(ちゃん)おかえりー! あれ、そこの子は?」
「ええっと……?」
未波はどう答えていいかわからないといった顔で君を見る。
「ふんふん、なるほどねー。あ、立ち話もなんだし二人とも座りなよ! 立ちっぱなしもつらいでしょ?」
ドロシーは椅子を2脚指し示し、自分もまた椅子に腰かける。
「なるほどなるほど……それでつい拾って帰ってきちゃったって訳だ」
「……未波くん。もし君がどこに行けばいいかわからないんだったら、しばらくハーベストにいる?」
「え、で、でも……いいんですか?」
「誰も駄目なんて言わないよ! それに、しばらく過ごしていけば何か思い出すかもしれないし、何よりこのまま住むところがないのは困るでしょ?」
未波はコクリと頷く。
「それなら、よろしくお願いします」
「うん、よろしくね未波くん! ……いやぁ、それにしても、PC1くん(ちゃん)もなかなか私に似てきたんじゃない?」
ドロシーはニヤニヤしながら話す。
シーン10 最中(もなか)の月はまだ遠く(マスターシーン)
※オロバスとティグリスの会話シーン。
空には星々がかすかに瞬いている。すっかり夜が更けた頃、二人の人物が話し込んでいた。
「それで、首尾はどうだ」
「上々だよ。上手くいきすぎて怖いくらいだ」
「そうか……それなら構わない。このまま、目的が果たせるならば」
「はぁ、君は相変わらずだね。まぁ、それには同意するけどさ」
片方の青年は少し吐息を漏らす。そして、夜空を見上げ呟く。
「本当、いい天気だね。しばらくの間曇りならもっと都合がいいけど、それは欲張りってものかな」
「……理由は?」
「だって、眩しいだろ?」
シーン11 新入生と大学院生(PC全員)
PC1が未波を拾ってきてから数日。昼の講義を終えた君たちは、ちょっとしたお遊びとして中庭で魔法決闘を行なっていた。
※RPがあればPLに演出してもらう。
ある程度勝負がつき、君たちが一息ついていると「PC1さん!」と少年の声が聞こえてくる。PC1には聞き覚えのある声だ。声の方を見れば、ハーベストの制服を着た未波がこちらに駆けてきているのが見えた。
「こんにちは、PC1さん。そちらの方々はPC1さんの……ご友人ですか?」
「えっと、初めまして。僕は未波っていいます。こないだPC1さんに連れられてハーベストに入学した、新入生です。よろしくお願いします」
「そう、気になることがあったというか、確認したかったというか……」
「この間、『魔法入門』の講義でドロシー先生が話してたんです。『ちょっと上の先輩にはすごい子たちがいっぱいいたんだよ!』って。それでPC1さんの名前も出ていたんです」
「だからPC1さんの魔法を見たくなっちゃって、PC1さんを探していたんです」
未波は興奮してきたのか徐々に声が大きくなり、目を輝かせて話を続ける。
「で、魔法決闘をちょっと見ていたんですけど、PC1さんだけじゃなくて、これだけ複雑な発動体を扱えるPC2さんもすごいですし、PC3さんはたくさんの魔法を使えますし……僕も、皆さんみたいに魔法を使いたいなって、そう思ったんです!」
「だからPC1さん、どうか僕に魔法の稽古をつけてくれませんか? ……できればPC2さんやPC3さんにもご指導いただきたいんですけど、その、急だし、迷惑かなって……」
彼の声はどんどん尻すぼみになっていく。
(申し出を了承した場合)
未波は「い、いいんですかっ!」とパァッと顔を輝かせる。
(申し出を一度断った場合)
未波は「やっぱり駄目……ですか? でも、お願いします! 少しでもPC1さんたちみたいに強くなりたいんです!」となおも食い下がる。彼はPCたちが了承するまでずっと頼み込む。
「それじゃあ、改めて。これからよろしくお願いします、PC1さん、PC2さん、PC3さん!」
シーン12 魔法使いの弟子(PC全員)
その後、君たちは未波に魔法の稽古をつけることになった。そして今日もまた彼と魔法の訓練を始めようとしている。
「よろしくお願いします、先輩方」
彼は水色がかった白い(発動体)を(動詞)、ぺこりと一礼する。
※未波の発動体はPC1と揃いの物。PC1オリジナルの発動体であればそれに非常に近い物にする。なお、後に続く動詞は適切なものを適宜補完すること。
(例)「彼は水色がかった白い魔剣を背負い、ぺこりと一礼する。」
※PLが自発的に稽古の描写を行う場合、基本その流れに合わせて未波のRPを行う。とくになさそうなら、以下の文章を読むとよいだろう。
「それじゃまず、僕の魔法を先輩方に見せればいいんでしたよね?」
「では……いきます」
そう言うと、彼は発動体を構える。まだブレこそ見られるが、迷いのない構えだ。
「【(得意魔法名)】! ……どう、でしたか?」
※魔法の発動描写は、得意魔法に合わせる。このとき、わかりやすく改善すべき動作を織り込んでおくと、PCが指摘しやすいだろう。
「な、なるほど……では、次はそこを意識してみます。ありがとうございます!」
君たちはそのようにあれこれ指導し、今日の稽古は終了した。君たちがそれぞれ帰ろうとすると、未波がPC1にだけ話しかけてくる。
「……あの、PC1さん。この後、お時間いいですか? ちょっと聞きたいことがあって……あ、その、駄目だったらいいんですけど……」
「ありがとうございます、PC1さん。それではこの後、部屋の方をお訪ねしますね」
彼は安心したように言葉を返した。
シーン13 約束(PC2)
君が一人で帰っていると、「PC2!」と大きな声で呼び止められる。ソラだ。ここしばらく受けている講義や未波の稽古に付き合っていた結果、彼女と会うのは久しぶりだった。
「やっと見つけた! もう、最近どこに行ってるのよ?! そろそろ発動体のメンテの時期なのに、あんたはいないし! ……これでも結構探したのよ」
「ふぅん……そうだったの」
彼女は少し口を尖らせる。
「べ、別に寂しかったわけじゃ……ないけど。ただ、もう少し幼馴染に時間とってもいいじゃない」
「少しでも悪いって思うんだったら、直近の休み空けといてよ」
「なんでって……遊びに行くのよ! その次は発動体のメンテ! しばらく会ってなかったんだからこれくらい付き合ってもらうわ!」
シーン14 上弦の月(PC1)
君が自室にいると、部屋の扉がノックされる音がする。
「えっと、未波です。PC1さんはいらっしゃいますか?」
君が扉を開けると、言葉通り未波が立っていた。
「すみません、PC1さん。お時間取らせてしまって」
「聞きたいことというのは、その……PC1さんはどうして僕を連れてきてくださったのかなって」
「『珍しい』って友達に言われて。たしかに言われるまで気づかなかったんですけど……そういえばそうだなって。だから、なんでかなって……それ、だけ……なんですけど……」
「PC1さんはどうしてハーベストに来たんですか?」
「帰ろう、とか思わなかったんですか?」
「PC1さんは魔法が使えるようになって……この世界に来れてよかったと思いますか?」
「僕は、PC1さんに拾われてよかったと思っているんです。だから、ありがとうございます」
※満足するまでRPを重ねること。
シーン15 叢雲(PC3)
ゼミが終わり、君が廊下を歩いていると「お、PC3じゃないか」と名前を呼ばれる。声の主はリュウザキだ。
「いやぁ、探したぜ? 先輩に探し回らせるとか、お前も立派になったじゃーん?」
そう言ってリュウザキは君の背中を叩く。口調こそいつも通りだが、心なしか叩かれた箇所がいつもより痛い。
「んで、そう……お前さぁ、最近実地調査とか行ってる?」
(行っていると答えた場合)
「おー、ちゃんと院生やってんのな。じゃあ、これはちゃんと聞いておくべきだな」
「……最近、アマリリスの活動が活発になってきているんだよ」
「具体的に? まぁ、ハーベスト近辺でちょくちょく構成員が目撃されたりとか、黒き森や白き海の中でも実習で使うエリアにトラップが仕掛けてあったりとか、そんなとこだな」
「まだ大事にはなってないが、だからってこっから何も起こらないとは言い切れないだろ?」
(行っていないと答えた場合)
「ま、お前は文献調査の方が向いてそうだもんな。でも、これに関しては聞いておくべきだぜ」
「……最近、アマリリスの活動が活発になってきているんだよ」
「具体的に? まぁ、ハーベスト近辺でちょくちょく構成員が目撃されたりとか、黒き森や白き海の中でも実習で使うエリアにトラップが仕掛けてあったりとか、そんなとこだな」
「まだ大事にはなってないが、だからってこっから何も起こらないとは言い切れないだろ?」
「それになぁ……あのやり方、なーんかアイツっぽいんだよなぁ」
リュウザキは不意に目線を遠くにやって呟いた。
(それについて突っ込む)
「いいや、なんでもないぜ。これは俺の話だ、お前には関係ねえよ」
「そんじゃ、俺はこれを伝えに来ただけだからもう行くわ。この後、他の奴にも伝えなきゃいかねえし」
リュウザキはそのまま立ち去る。
シーン16 デート(PC2)
数日後。君はソラと共にショッピングモールに来ていた。ハーベストから魔導列車で30分、郊外にある大型の商業施設は休日には親子連れや若者で賑わっている。
「やっぱ、人多いわね」
ソラは行き交う人々を横目に呟いた。いつも着ている黒の作業服ではなく白のジャケットを羽織っており、髪も普段の黒ゴムではなく、白いリボンで結んでいる。
「ああ、これ? いつもはその……ほら、作業するときに邪魔だし汚れるから。こういうときくらいにしか付けないの」
「にっ……似合ってる、とか…………あ、ありがと」
もし彼女の格好などを褒めるならば、彼女は目を丸くした後、徐々に顔を赤らめる。
「今日はあんたの発動体の部品と手入れ用具を買いに来たの。あとはまぁ色々……あんた何か行きたいところある?」
※ここで何か提案があれば出来る限り採用すること。なぜならこのシーンはソラとの仲を深めるシーンであるため。
「ほら、行くわよ! これだけ広いんだもの、時間がいくらあっても足りないわ!」
ソラは君の手を掴むとぐいぐいと奥に進んでいく。
まず、君たちは発動体屋を訪れた。大型の店舗であるここは、完成した発動体だけでなく修理用の部品や加工用の工具なども販売している。
「なんか気になるのあったの?」
君が適当に商品を見ていると、ソラが問いかけてくる。
「ふーん、あたしが発動体作ってあげてるのにそれも気になるのね」
「……どこが気になったの? この際だし、今後の参考にするわ」
「あんたってどういう戦法とっていたっけ? そりゃ一応あんたの幼馴染だし、ある程度は知っているけど。最近はあまり講義も被ってないし、もしかしたら見ていない間に戦闘スタイルが変わっているかもしれないじゃない」
ソラは君と話しながら、定番の発動体手入れ用品やよくわからない部品などを籠に次々と入れていく。
「会計してくるから、あんたは外で待ってて」
「お待たせ。次行く前に、ご飯食べない? そろそろお昼だもの」
君たちはお昼ご飯を食べた後、目的のお店に行ったり、はたまた適当にショッピングモール内をぶらついたりするだろう。
シーン17 月日に関守なし(PC3)
放課後、屋上。君はいつものようにリュウザキと魔法決闘を行なっていた。ただ最近、リュウザキが上の空であることが増えている気がする。君が魔法を放つと、初めてリュウザキの発動体である札に傷を一つつけることができる。
「……! へぇ、ま、俺が教えてるしこれぐらいできるようになってもらわなきゃ困るけどな」
リュウザキは一瞬驚いた表情を見せ、すぐに傷ついた自分の発動体に目を向ける。そして君に不敵に笑ったかと思えば、そのまま札を回収し始める。
「気が散るから今日はナシ、飯食い行こう! お前の奢りな、日頃から稽古付けてる代金。いや~こんな天才に食事一回で稽古付けてもらえるなんてお前は恵まれてるなぁ!」
君はリュウザキに連れられるがまま、彼の行きつけのラーメン屋を訪れていた。カウンター席とボックス席がある、こぢんまりとした店だ。リュウザキは慣れた様子でカウンター席に向かう。
「お前は何食う? そこメニューあるから適当に見とけよ」
やがて二人分のラーメンが届き、リュウザキは「よし、食おうぜ」と食べ始める。その様子こそ普段通りに見えたが、君は放課後のリュウザキが、彼にしては珍しく気が抜けていたことを気がかりに思うだろう。
(「何かあったのか」系のことを聞かれる)
「ちょっと昔のことを思い出したんだよなぁ……まぁそれで気が散っただけだ」
※もし聞かれなかったら「俺の海よりも深く山よりも高い事情聞きたいよな? な?」とリュウザキが語り始める。
「学部時代にな、生意気にも俺と同じ様に天才って言われてる奴がいてな。んで、それがどんな奴か拝みに行ったわけよ、そしたら相手もまあまあ強くてな、も ち ろ ん ! 俺が勝ったけど」
「お前みたいに実力者だったぜ。ま、アイツが俺に勝てたことは一度もなかったけどな! だって俺、天才だし当然だろ?」
「そりゃあ、お前と似てるとこもあれば似てねえとこもあるし。あーでも、何度でも勝負を挑んでくるとこはよく似てんな」
「……別に、その後はなんもねぇよ……。仲違い、よくある話だろ」
「本当、今日は調子狂ってんな。取り敢えず今日のところは忘れろ、奢ってやるから」
「ゆっくり食えよ、俺は帰る」
(PC3が引き留めたり、さらに何か聞こうとする場合)
「店長! こいつに替え玉3つ!」
店長はその言葉に「おうよ!」と返し、あっという間に君の目の前には大量のラーメンが鎮座する。
「じゃあな、ちゃんと食えよ」
そのまま彼は去っていってしまう。
シーン18 講義「魔導次元における発動体特論」(PC全員)
君たちとソラは講義「魔導次元における発動体特論」を受けている。普段から我々が用いる発動体について理解を深め、またどのように魔法行使学の発展に関わってきたのかを考える、大学院生が対象の講義だ。担当講師はジョルディ・バーグ。最近ハーベストに赴任してきた壮年の男性講師である。
「それでは、講義を始めることにしましょう。今回は『発動体の内在化理論』とそれに対する反論である、『世界意思保有説』について考えていきます」
「まずは定説である『発動体の内在化理論』について説明します。『発動体の内在化理論』とは学長こと、ドロシー・フロム・オズが確立した『発動体とマナの加護(マナプロテクト)』の特殊理論です。『発動体とマナの加護(マナプロテクト)』の一般理論では、一人の人間が二つ以上の発動体を所持していると、マナの加護(マナプロテクト)の無効化やマナコントロールができなくなることが示されています。しかし、この特殊理論では発動体単体では効果が低い『個人に内在する発動体』が従来の外在する発動体と共に所持でき、かつ同時に効果を受けることが可能になるとされています」
「といっても基本的に我々は一人一つの発動体しか持たないので、皆さんあまり実感は湧かないかもしれませんね。ここは一つ、実践してみましょうか。まず……これは魔法で作った小型のプリズムです」
そう言って、ジョルディ先生が杖を一振りすると教卓の上に小型の水晶が現れる。
「えーそれではどなたか……では、PC2くん(さん)。少し君の発動体を借りてもよろしいですか?」
君がジョルディ先生に発動体を手渡すと、先程まで教卓の上にあった水晶は一瞬にして消える。ジョルディ先生はすぐに発動体を返す。
「……ありがとうございます。ご覧の通り、発動体を二つ持つと発動体としての効果がなくなってしまいます。『内在化理論』で示された内容と同じですね」
「さて、ここからこの『内在化理論』の反論である『世界意思保有説』について説明しましょう」
「『世界意思保有説』ではまず、前提として世界には意思に基づいたルールがあると考えます。世界は全てを内包していますが、これらを自由に使わせないためにルールがある、ということです。そして、我々が用いる魔法はこのルールを書き換えるものであるということです。ルールが書き換わっているために超能力のような現象が発動する……ここで大事なのは『この現象の主体が魔法発動者ではなく、世界にある』ということです」
「これがどういうことかといいますと、我々は魔法を通して世界にルールを書き換える許可を世界に請うているのです」
「その上で、『世界意思保有説』では実力者であればあるほど、このルールを書き換える力が強いとされています。書き換える力が強い、もっと言うと自分の中でルールを変えることができるのです」
「――なので、内在する発動体というものは、従来の外在する発動体と同じ性質を持っているが、魔法発動者が自ら『発動体を二つ以上持つとマナの加護(マナプロテクト)や発動体としての効果がなくなる』というルールを書き換えることで、発動体を二つ持つことを可能にしている。『世界意思保有説』における発動体はこのように考える研究者が大多数です」
「この説を提唱している研究者の中には、人間は鍛錬することで将来的にどんな者でも三つ以上の発動体を持つことが可能になると考えている人もいます。いつか、より様々な発動体の効果を受けられるようになるかもしれません」
「もちろん、この説は近年新しく提唱され始めたもので、まだ世間はおろか、研究者の中でも賛否両論あります。今回、『世界意思保有説』を取り上げたのは新しい理論を学び、それについて考えることで、改めて発動体というものに向き合ってほしかったからです」
「では最後に何か質問はあるでしょうか……なければ、これで今日の講義は終わりです。皆さん、お疲れ様でした」
・魔法は世界そのものを書き換えるもの
・内在する発動体は存在しない、優秀な素質を持つ者が発動体を二つ持てると定義されている
・世界に意思がある
シーン19 罅(PC2)
次の休日。君はソラと共に学園内にある作業室にやってきていた。作業室には椅子と大きな机がいくつかあるだけであり、よく言えば作業の邪魔をしない、悪く言えば最低限の設備しかない、そんな部屋だ。持っていたバッグから大小様々な工具を取り出しながら、ソラは君に話しかける。
「ほら、あんたの発動体を出しなさい。それで、そこに置いておいて」
彼女の片手は目の前にある大きな机の一つを指し示す。君の発動体が置かれたのを見ると、ソラは近くにあった椅子を二脚ひっつかみ、そのうち一脚に腰かける。そして、もう一つを君の方へ動かす。
「PC2も座ったらどう? そこで突っ立っていたら……その、気が散るでしょ!」
「……礼なんていいわよ。それより、あんたの発動体のメンテナンスの方が大事」
ソラは君の発動体を手に取ると、全体をくまなく目視で確認し始めるが徐々にその表情は険しくなっていく。
「……ねえ、PC2。これ、発動体に組み込まれたマナ魔導回路に細工されてて、マナの加護(マナプロテクト)の発動体優先効果と連動しないようになってる。しかもこのまま放っておいたら悪化して、最悪の場合、発動体として機能しなくなるんだけど」
(なぜ人為的なものと断定できるのかと聞かれる)
「こんなの自然に発生する訳ないじゃない! あんただって院生なんだから少しは危険な実習とか受けてると思うけど、そのときだってマナの加護(マナプロテクト)はちゃんと起動したでしょ?!」
「そもそもマナの加護(マナプロテクト)は魔導次元で生きていれば誰にだってあるんだから、自然現象でおかしくなんてならない」
「前にあたしがチェックしたときはこんなことになってなかった。……あんた、誰かに貸した? いや、そんな訳ないわよね……だってこんなのあんたしか使えないし」
君は誰かに発動体を貸した覚えがない。
「そう。それならあたしが言えるのはこれだけ。ちゃんと肌身離さず持ってなさい、それで少しでも異変があったらすぐにあたしに見せる! いいわね?」
「あたしが傍にいなくても大丈夫なように、って色々工夫しているのに、これが原因であんたが傷つくなんてそんなの、馬鹿みたいじゃない」
ソラは悔しそうに君の発動体を見つめる。
「これはあたしが、責任もってちゃんと直す。だから、あんたは心配しないで」
「直せるわ。あたしを誰だと思ってるの……あんたの幼馴染で、あんたの発動体を一番知ってる発動体技師ソラ・ブリードよ。これくらい、どうってことないわよ!」
シーン20 交点[向点](PC全員)
次の日の空き時間。君たちが談笑していると、ソラがやってくる。
「PC2、ちょっといい? そっちが大事な話をしてるんだったら少し待つけど」
「ありがと。……ほらこれ、あんたの発動体。ちゃんと直したから渡しに来たわ」
「とりあえずマナ魔導回路は一から組み直したわ。その方が安全だし、楽だったから。あとはオーバーホールしたけど、回路みたいな不具合はなかったからそれ以上はやってないわ」
そう話すソラの目の下にはわずかではあるが隈が現れている。
(隈があるのを指摘すると)
「えっ? ……こ、これはえっと……そう、論文査読に時間がかかってたの! あんたのはその片手間よ、片手間!」と誤魔化す。
「だから、礼なんていいのよ。これはあたしがやりたくてやってることだしね」
「……というか、あたしがやらないとあんたが怪我するでしょ? 自覚ないかもしれないけど、何かと危なっかしいのよ。PC2のマナの加護(マナプロテクト)がどれだけ強いといったって、万能じゃないのに……だったら、せめて発動体でサポートするしかないじゃない」
「来年、もう一回『魔導次元における発動体特論』を受ける羽目になっても知らないわよ」
そんなふうに話していると、廊下の方からジョルディ先生がやってくる。
「皆さん、おはようございます」
「いや、次の講義の準備をしていたのですが……少々PC2くん(さん)にお手伝いしていただきたいことがありまして。それで、探していたのです」
「よろしければ、手を貸していただけませんか?」
PC2はここで小会議室に向かうためシーンアウト。
シーン21 虧月(きげつ)(PC1、PC3)
PC2が去ってからしばらくすると未波がやってくる。
「あっ、PC1さんたちこんにちは。それから……」
「……ソラ。ソラ・ブリードよ。儀式魔導に所属してる。あんたは……PC2の知り合い?」
「そうです。未波っていいます。……そういえば、PC2さんはどうしたんですか? 今日は発動体について学んだので、とくにPC2さんに聞いてほしかったんですけど……」
「なんか、さっきジョルディ先生に呼ばれていったわ」
それを聞くと、未波はハッとした様子で「そこに行っちゃ駄目だ!」と叫ぶ。直後、顔色が悪くなったかと思えばその場に崩れ込み、頭を抑える。
「あ……れ……? この場面は……」
「違う……駄目、なんです……PC2さんが危ないんです……!」
「ちょ、ちょっと、PC2が危ないってどういうこと!?」
「そのままの、意味です……っ、このままだと……PC2さんが、死んじゃうんです!」
「……あの馬鹿!」
ソラが突き動かされるように、二人が歩いて行った方面に駆けだす。
「待ってください、ソラさん!」
君たちは未波と共にソラを追うことになる。
シーン22 陽炎、稲妻、水の月(PC2→PC全員)
君は小会議室を訪れる。
「来てくれてありがとうございます。PC2くん(さん)に頼みたいことというのがですね……」
そういうと彼は何かを机の上に置く。素人目にはわからない部品が複雑に組み合わされている物体だ。どうやら近未来的なデザインの発動体のようである。
「これは『世界意思保有説』に基づいて新たに開発された発動体の試作品です。これを君に試してほしいのです」
「というのもですね、君は発動体の扱いにとても優れていると耳にしまして。他の講師の方も、君には一目置いていると話してらっしゃいました」
「どうでしょう、手伝っていただけませんか?」
(手伝おうとした場合)
「本当ですか、ありがとうございます。ではまずはそれを手に取っていただけますか? 上手くいっていれば、使用者の『ルールを書き換える力』を強める……つまり今よりも手軽に魔法の効果を受けられるようになるはずです」
君は机の方に歩いていき、その発動体に手を伸ばした。――瞬間、君のすぐ傍で強大な魔力が爆ぜる。と同時に「PC2!」と声が聞こえた。
(断った場合)
「……なるほど。やはり君はいろんな意味で優れているらしい……でも、すみませんね」
そうジョルディ先生が言うと、君は足元から黒い光に包み込まれる。魔法陣だ。その光はものの一瞬で晴れたが、君の四肢は邪悪なマナでできた鎖で拘束されていた。
「さようなら、PC2くん(さん)」
魔法が君に向かって放たれる。その瞬間、「PC2!」と声が聞こえた。
(共通)
……辺り一帯に轟音が響く。爆風が吹き荒れ、君の視界がさえぎられる。巻きあがる塵埃がゆっくり収まりつつある中、コロン、と君の目の前に砕けた木片が転がってくる。傍らには倒れ伏して動かないソラの姿がある。
「ソラさん!」
未波とPC1、PC3がやってくる。もしPC2が拘束されていた場合、未波が急いでPC2を解放する。
「これはこれは皆さんお揃いで……ふむ、それならばこちらも全力でお相手しなければなりませんね。魔力の出し惜しみは失礼ですから」
そういうとジョルディ先生は「【チェンジアザー】、解除」と呟く。彼の体が光に包まれ、白髪の青年が現れる。
「残念ですが、ここでくたばっていただきましょう」
〈中間戦闘:【龍殺し】ジョルディ・バーグ〉
※【龍殺し】ジョルディ・バーグは特殊ステータス「感染」レベル5を得ている状態で戦闘を開始する。ただし、感染効果を以下の効果に書き換える。
レベル1「攻撃力+2、防御力+2」
レベル2「全ての発動ダイス数に+1」
レベル3「カースコーリングダイス数に+1」
レベル4「特技によるTPの減少を0にする」
レベル5「グッドステータス:暴走レベル2(これはシナリオ終了時まで感染レベルが下がる以外の効果で解除されない)」
※以下、中間戦闘後の描写。
ジョルディは不敵に笑う。彼の発動体は破壊された直後から修復されていく。
「中々やるようですね。しかし、それでは決定打にはなりません」
彼が持つ杖が大きく振るわれる。
「僕は約束を違えない主義ですがね、目的を果たすためには過程が変わることもやぶさかではないのですよ。だから、まずは殺しやすそうな君からいきましょうか」
「雨垂れは月を落とし、光は雲に覆われる。洗い流されるのは君たちの勝利。――さぁ、敵の敗北を唄え、【アマリリスレイン】!」
杖の先から灰色に濁った水流が溢れ、練り上げられたかと思うと、それは鋭い槍となってPC3の元に勢いよく飛んでいく。轟々と流れる水の音が君たちの耳に入る。
※このとき、どんな防御魔法も通さないようにすること。リュウザキに庇わせたほうがかっこいいので。
そのとき、一筋の月光が君たちの目の前に差し込む。
「――たとえ雨雲で覆い隠されていようとも、月の輝きは決して絶えねえ! 敗北も、絶望も、月の光が全て撥ね退ける! 【ハーベストムーン】!」
「よぉ、PC3。俺以外に苦戦してるとか俺の弟子の肩書舐めてるのか?」
リュウザキは扉を破壊して突入してくると、そのままジョルディの方を見やる。
「んで、お前も随分久しぶりだな、ユウ……いや、今は『ティグリス』か? 先生ごっこなんて柄じゃねえことやってたらしいじゃん?」
「……ああ、そうかもね。でも悪いね、君と話をしている暇はないんだよ。こっちもやらなきゃいけないことがあるからね」
リュウザキの問いに、眉をぴくりと動かしたジョルディ――もとい、ティグリスは年相応の口調で答えた。二人の視線がかち合い、辺りは緊迫した空気に包まれる。
その状況を打ち破ったのは、強大な魔力。その登場に音はなく、しかし圧倒的な存在感がその場にいる全員の視線を集める。深くフードを被った人物はティグリスの方へと歩み寄る。
「待て、ティグリス。ここは……分が悪い。引くぞ」
「……っ、アイツは……待て!」
未波が咄嗟に声を出す。フードの人物が一瞬、未波の方を向く。
「……この、死に損ないが」
「残念だね、リュウザキ。どうやら僕たちの対戦は一旦お預けになるみたいだ。じゃあね」
転移魔法が発動し、二人は小会議室から立ち去る。
「チッ、気に食わねえなぁ。……お前ら、とりあえず生きてるかー?」
舌打ちを零しながら、リュウザキが尋ねる。
「ん……? お前ら、まさかこの俺のことを知っていらっしゃらない? そうかそうか、珍しいなぁ!」
「俺の名前はリュウザキ。第八魔導卒業してる、稀代のエレメンタルマスターだよ」
「重傷者一名か。お前ら、医務室に運ぶだろ? せっかくだし俺もついてくわ」
「なんでって、お前怪我人抱えたまんまで戦えると思ってんの?」
「ま、そんだけじゃなくて。単純に今、この学園に危機が迫ってるからってのもある。ドロシーに頼まれたからな、そりゃ本気出さなきゃいけないってもんだろ?」
「あーあと、足元にも壁にも注意しろよ。どこに魔法の残滓があるか知ったもんじゃねえからな」
小会議室を後にしようとするが、未波はしばしその場に立ったまま動かない。眉をしかめ、何か喪失に耐えている。そんな表情をしている。
「そう、だった。アイツに、僕は大事なものを、奪われたんだ」
彼に声をかけると、未波はハッとした様子で、
「……すみません、今向かいます」
君たちが廊下に出ると、そこには戦闘の爪痕が色濃く残っていた。壁や床は瓦礫の山を構成する一部となり、辛うじて動ける教員や学生たちが慌ただしく駆け回っている。
「ほら、ぼさっとしてないで行くぞ」
シーン23 情報収集(PC全員)
好きなリベラルアーツを発動することで、情報を一つ得ることができます。
初期に調べることのできる情報は情報1〜3の3つです。
情報1 未波について
つい先日、PC1が白き海の孤島で出会った少年。
現在は魔法学園ハーベストの学生として過ごしている。新入生ながらその魔法行使には光るものがあり、教師陣からも高評価を得ている。
元々、自分の名前以外のことを覚えていないようだったのだが、今は何かを思い出したと彼はいう。
未波に話を聞くことができる。
情報2 今回の襲撃について
今回の襲撃は魔導テロリスト集団「アマリリス」によって引き起こされたものである。
主戦場となった校舎を初め、交戦した教員やソラ・ブリードのように戦闘に巻き込まれた学生など決して少なくはない被害が発生した。
あらかじめ学園周辺で複数の工作を仕掛け、警備が分散されたところを襲撃したことから見て取れる通り、綿密に計画されていたようだ。
君が調査を進めると、この計画の立案に「オロバス」という人物が関わっていることがわかる。
この情報を得ることで、情報4「ソラ・ブリードの容体」および情報5「オロバスについて」を調べられるようになる。
情報3 リュウザキについて
リュウザキは札魔導学科、第八魔導研究科を卒業した青年だ。現在は母校である魔法学園ハーベストにて、講義や実験の補助業務を行うティーチング・アシスタントを務めている。
現実世界出身ながら、魔法の扱いに関しては稀代の才能を持つ。
かつて共にクリーチャーハントを行う、ティグリスという相棒がいたらしい。
情報2と情報3を得ることで、情報6「ティグリスについて」を調べられるようになる。
情報4 ソラ・ブリードの容体
魔法で吹き飛ばされた際に全身打撲を負っている。これは、PC2への魔法攻撃を庇ったことで、ものの一瞬で彼女の発動体にダメージが蓄積し、そのまま破壊されてしまったためだ。
ただ、すぐに医務室に運ばれ、魔法によって集中治療がされたおかげで無事命を取り留めている。
ソラ・ブリードの元へ行くことができる。
情報5 オロバスについて
強大な魔力を持つが、謎が多い人物。普段からフードを深く被っていて、彼の顔を見た者はアマリリス内でもほとんどいないらしい。クリーチャーの権利擁護や保護を望むのではないが、PC1たちを殺すという目的を果たすため、一時的にアマリリスと協力関係にある。
情報6 ティグリスについて
禁呪魔導養成班に所属している、アマリリス構成員。階級はオーガン。
今回の襲撃の主導者。アマリリスの中でも武闘派として知られているが、殺しはあまりしないようである。一方で、勝つためには手段を選ばない一面もあり、結果として彼が携わった任務は目標以上の成果を上げることが多い。
かつて魔法学園ハーベストに在籍していたが、数年ほど前に突如大学院を退学し、単身アマリリスに加入した。このことについて、リュウザキが何か知っているようだ。
リュウザキに話を聞くことができる。
シーン24 夜雨(マスターシーン)
草木が鬱蒼と茂っている場所に二人の人物――ティグリスとオロバスは転移していた。周りを確認すると、ティグリスはオロバスに声をかける。
「……君らしくないね、オロバス。せっかくの機会を見逃すなんて」
「奴らは確実に仕留めなければならない。だから、あの場にあの男がいるのは不都合だった」
「でも、彼一人くらいならどうにかなったんじゃないかい?」
「いや。奴の存在で計画が揺らぐ可能性があった。それだけではない。あの場には本来いなかったはずの人間までいた。……奴らを殺すには障害が多すぎた」
「君の言っていることはわからなくもない。安全策を取りたがるのは僕も同じだからね。……にしても、なんで君はそう万難を排して彼らを殺そうとするんだい? あの場で殺せる確率は決して低くはなかったと思うけれど」
その問いに、オロバスは目線を遠くに向ける。
「奴らは、この先の未来に与える影響が大きすぎる。時間の調整を阻害する存在だ」
「必ず、殺さなければならない。失敗は許されない」
「そう。であればそれ以上は何も聞かないさ。君がアマリリスに協力しているという事実だけでこの関係は事足りる」
「僕は先に拠点に戻ってるよ。訓練も報告もまだ残ってるんだ」
ティグリスはそう言うとその場を離れた。一人になったオロバスは、被っていたフードを脱ぐと空を睨む。
「……私が、為すべきことは何も変わらない」
オロバスはフードを被り直す。そして、彼もまた拠点へと帰っていった。
シーン25 残照(PC2)
ソラのお見舞いのために君は医務室を訪れていた。医務室には怪我人の対応に追われるマリア・ロペス・ルッソ先生と、その補助をする保健委員がせわしなく動き回っている。彼らに話を聞けば、ソラは別室にいると教えてくれ、部屋まで案内してくれる。
彼女の部屋に着くと、ソラはベッドに横たわっていた。案内人は「部屋の前で待っているから、帰るときは声をかけてくれ」という内容をPC2に伝え、部屋に入るよう促す。
「……誰?」
ソラは入室してきた人物が君であるとわかると、ぽつりと呟く。
「PC2。……あんた、やっぱり危なかったじゃない……あたしがいなかったら、死んでたわよ」
「あのときは『あんたが死ぬ』って言われて、居ても立っても居られなくて……気づいたら、体が動いてたわ」
「でも、それでこんな……怪我してるんだから、あんたのこと言えなかったわね」
「謝罪はいらない。悪いと思ってんなら、PC2は自分の、やるべきことをやって。……あんた、強いでしょ? だったらそれを活かしなさい」
シーン26 昔日の月影(つきかげ)(PC3)
君はリュウザキの部屋を訪れた。全学年共通テストの賞状やクリーチャーハントの感謝状などが壁一面に飾られている。その一方で、教科書が適当に置かれていたり、レジュメの山が形成されていたりとどことなく乱雑な印象も受ける。そんな中、リュウザキはベッドに腰掛けて携帯電話を見つめていた。
「……PC3か。なんで来た……って聞くまでもねえな。何が知りたい?」
(ティグリスについて)
「……こないだ、俺と同じように天才って言われてた奴がいたって話、しただろ? ソイツが『ユウギリ』…いや、ティグリスだ」
「アイツに勝った後、何かとつるむようになってな。よくクリーチャーハントにも連れだって行ってたわけ。ま、アイツしか俺に付いてこれる奴いなかったしな」
「中々いいコンビだったと思うぜ? 俺が防御して、ティグリスが攻撃して。ほら、あそこら辺の感謝状はそんときの奴」
そう言って、リュウザキは壁を指さす。
「でも……何年前だ? 大体お前と出会った頃だ。突然ティグリスが大学院を辞めるって言い出してな。なんでだって理由を問い詰めても全っ然教えてくれねえし」
「仕舞いには『僕は見境なくクリーチャーを殺すことが正しいのか、正直疑問だったんだ』って言い出すし。あんだけ一緒にクリーチャーハント行っておいてそれって、もう意味わからねえだろ?」
「あー、今思い出しても理解できないし、イライラするなアレ。当時の俺も言わずもがなだ。だからストレス発散しようと、手あたり次第魔法決闘を吹っかけていって……」
リュウザキは君の方を見る。
「『学部の天才』の話を聞いた。ま、戦った感想としては学部生だしこんなもんかって思ったけど……伸びしろありそうだったしな、直々に教えてやろうと思ったって訳」
(携帯で何を見ていたのか)
「あ? 昔の写真だよ、アイツ全然顔変わってなかったなって」
画面には無理やり自撮りをしているリュウザキと下手な笑顔のティグリスが写っている。
(今回のアマリリスの動きについて)
「活発になってきているとわかってたから、学生に周知させたりして手を打っていたってのに上を行かれた。アイツが噛んでるって薄々わかってたのにな」
「ティグリスは不安要素を徹底的に排除するタイプなんだよ。だから、計画は細けえし、どんなに回り道でも確実な方を取る」
一通り話すと、リュウザキは「そうだ、PC3」と君に呼びかける。
「お前……あと、お前の友人も、明日空けとけよ。つうか、もう連絡入れとけ」
「なんでって、作戦会議だよ。お前ら、なんか知らないけど狙われてるっぽいじゃん? でも、死にたくないだろ? だったら、対策練ったほうがいいだろ」
「それに、俺はティグリスを負かさないと気が済まない。正直、今日のあれだけじゃ不完全燃焼だしな」
(明日には講義などの用事があると言われたら)
「お前なぁ、こんなことがあって明日まともに講義が行われると思うか? ないだろ」
「それにドロシーだって緊急事態ってわかってんだから何も言わねえだろ。ドロシーならそう言う」
「命とそのくだらない用事、どっちが大事だ?」
「はぁ……お前の考えはよーくわかった。じゃ、明日迎えに来っから。先輩が『わざわざ』来てやるんだ、感謝しろよ?」
※ないとは思いますが、PCが断固拒否した場合はリュウザキが強制的に連れていきます。
シーン27 浪尾を辿る(PC1)
君は未波の部屋を訪れるが、ドアには鍵がかかっており、ドアノブに「白き海の方へ散歩に行っています」とプレートが掛かっていた。
君が白き海に向かうと、未波は一人水面を眺めていた。細波が立っては消えることを繰り返す。ありきたりな、平凡な光景だ。
「……PC1さん」
「すみません、探しましたか?」
「ちょっと、昔のことを考えていました。もしよければPC1さん、聞いていただけませんか……僕の過去を」
「元々、僕は現実世界にいたんです。といっても、お母さんは日々の生活に疲れてたみたいで、あまり僕の面倒を見てくれてはいませんでした。だから、その日も僕は外に締め出されていたんです」
「暖かい、春の日のことでした。桜が満開で、人が賑わっている中、僕は少しでも皆の邪魔にならないように、路地の端っこの暗いところに座っていたんです」
「そうしたら、『ねぇ、君、どうしてそんなところにいるの?』と声をかけられたんです。その人が、PC1さん。貴方だったんです」
※このシーンの二重鍵括弧はPC1の口調に合わせること。
「僕が皆の迷惑になっちゃうから、と答えると、貴方は『君は本当にそうしたいの?』と言い、『君のやりたいことをやれる世界に行ってみないか?』とそう言ってくださったんです」
「僕を光の元に連れ出してくださったのは、貴方なんです」
「それで僕は魔導次元に来ました。今から……たしか七年くらい前です。それから僕はPC1さんに魔法を学ぶことになったんです。僕、貴方の一番弟子なんですよ」
「PC2さんやPC3さんと初めて出会ったのも同時期です。だから、お二人にもしばしばお世話になっていました。ええ、とても幸せでした」
未波は思い出を想起するように、緩慢に瞬きをした。ザァン、と一際大きな音を立てて波が起きる。
「けれど、アイツが……オロバスが全てを奪っていきました。アイツは突然現れてPC1さんを、PC2さんを、PC3さんを殺しました。僕は、何もできませんでした」
「気づいたら、たった一人で同じ場所に立っていました。どういう訳か、僕は時空を越えていたんです。まるで、一年前をやり直せと言われているかのように」
「そんなことを『三度』繰り返しました。最初のうちは過去の記憶もすぐに思い出せていたんですが……」
未波はそこで一度口をつぐむ。
「今回は今までで一番遅かった。だからもう、あまり時間がありません。僕自身の体も……」
「もうこれが最後なんです、これ以上は繰り返せない」
「どうしたらいいかわからないんです、もし今回もだめだったら……助けるって決めたのに」
「PC1さん。僕は、いったいどうすればいいんでしょうか?」
彼の目が、彼自身の不安とリンクしたように揺れ動く。
※以下の描写は、PC1に励まされたり、肯定されたりした場合を想定して書かれている。もし違う返答が来たら、場合に応じてRPすること。
「そう、ですよね。ありがとうございます、PC1さん」
「貴方たちは、必ず僕が救います」
未波は君の目を見て告げた。
ふと、PC1の携帯電話に連絡が入る。相手はPC3だ。内容を確認してみれば「明日、作戦会議を行うので時間を空けておけ」というものだった。
「どうしたんですか?」
未波が尋ねる。彼に連絡の内容を伝えると、「僕も一緒に行って構いませんか」と聞かれる。
シーン28 下弦の月(PC全員)
翌日、君たちは空き教室に集まっていた。リュウザキはどかっと椅子に腰かけており、その姿からは尊大さが隠しきれていない。未波は姿勢よく着席している。
「よぉ、お前ら。ちゃんといるな。今日は例のアマリリスとの作戦を練るために集まってもらったわけだけど~……お前ら、どれくらい調べた?」
※PCにはここで情報共有をしてもらう。PLが可能ならば、RPをしてもらってもよい。また、GMは未波やリュウザキのRPで情報の補足をしてもよいだろう。一通り共有してもらったら、以下の描写に移る。
「ふ〜ん、何もわかんなかったんだな。で、敵の戦い方も知らないのにお前らどうやって勝つつもりでいるんだなんだ? つっても俺もわかんねぇけどな」
(PCに「どうするつもりか」と聞かれたら)
「は? そんなの知らねぇよ、俺はティグリス、あいつをぶっ飛ばす。余裕ができたらそっちに加勢するけどきついと思っとけ。そのオロバスとかいう奴以外は全員俺が相手してやる。だからお前らはそいつを倒せばいい、簡単だろ?」
「ただ、初見で見ただけでもあいつはまあやべぇ、俺も一人じゃ勝ちの目は薄い、負けるとは言ってないからな。お前ら四人でもきついだろうな、特にこっちの手の内はティグリスからバレてる、逆にあっちの戦い方はまるでわからねぇからな」
「第一、アマリリスにあんな奴いたか? オーガンの顔は一通り把握してるが、あんな奴いなかったぞ。あそこまで強いなら多少なりとも名前が通ってねぇとおかしい……」
もちろん、君たちもオロバスについて詳しく知らない。そんな中、未波が「アイツは、悪魔なんです」と発言する。
「アイツと初めて出会ったとき、そう話していたんです。……もう少し、話してもいいですか?」
未波がそう言って話し始めたところでシーン終了。
シーン29 女波(マスターシーン)
ザシュッと、防御役の青年(少女)の体が切り裂かれる。飛び散った血液は重力に従って地面に落ち、彼(彼女)の体もぐらりと倒れ込む。直前に展開した魔法が、斬撃の障害にならなかったのは目に見えて明らかだった。
「まずは、一人」
赤髪の男はマナでできた剣を握り、ひどく平然とした表情で呟いた。そして、大地を蹴り、対面に駆けたかと思うとその姿は不意に掻き消える。同時、すぐ傍で息が詰まる音がした。そちらを見れば、支援役の青年(少女)が足の腱と首から血を流し、倒れている。
「……二人」
赤髪の男の声。姿はまだ見えない。在るのは死体、目くらましとして男に壊された建物の数々。残された青年(少女)は視界に映る全てに神経を尖らせていた。
「無駄だ。運命は絶対なのだから」
胸元に激しい熱さ、それから痛みを感じる。熱さの先に目を向ければ、心臓に深々と剣が突き立てられている。直後、切っ先から魔法が放たれ、衝撃が全身を貫く。体のコントロールが完全に利かなくなり、頭の方から崩れ落ちる。勝者と敗者は明確だった。
それを物陰から見ていた少年――未波は絶望しながら考えた。どうして、どうしてこんなことになっているんだ。先輩方は大学院でもトップクラスで強いのに、それがこうも一方的にやられているなんて。何か都合の悪い悪夢か妄想だと信じたかった。
「まだ、この場に人がいたか」
未波の元に、周囲を見回っていた赤髪の男が近づいてくる。未波は足を震わせながら尋ねた。
「お、お前は誰だ。なんで、なんでPC1さんたちを殺したんだ!」
「奴らの関係者か。何故か、だと? ……お前は異分子《イレギュラー》でないから、教えてやろう」
「私はオロバス。七つの大罪が一人、サタン様の直属の悪魔にして、時空の調停者」
「お前の知り合いを殺した理由は簡単だ。奴らのような異分子《イレギュラー》がいるのは、この世界にとって不都合だ。強すぎる存在は、世界の安定を妨げる。ゆえに、私は時空の調停者として奴らを殺した」
「そんな訳がわからない理由で、あの人たちを殺したのか!?」
「そうだ。疑問はそれだけか?」
未波は唖然としてオロバスを見つめたが、彼はその視線を気にも留めず「務めは果たした」とだけ言うと、その場を立ち去る。ここにいるのはもう、未波ただ一人だった。未波はしばらくその場に立ち止まっていた。そして、現実を受け止めるのに短くはない時間を使うと、ゆっくりと遺体の元に近寄った。慟哭(どうこく)だけが辺りに響き渡っていた。
シーン30 男波(マスターシーン)
追いつめているという確かな感触があった。過去と同じ「未来」になることを防ぐために、今回は自身が頼れる人物――すなわち、先輩方に真っ先に自分が体験したことを伝えたのだ。にわかには信じがたいことを言う弟子を当初どこまで信用してくれたのか、それは未波にはわからない。ただ、今この場所で共に戦ってくれていることが全てだと思った。
あと少し、と誰かの声が響く。それにしたがって顔を上げると、たしかにオロバスもまた消耗している素振りを見せていた。攻撃された箇所はシュウシュウと煙を上げており、修復が間に合っていない。彼の周囲に漂うマナも前回のそれとは違い、ところどころ調律が乱れている。力を維持しているのも厳しいのか、開いた掌から剣が零れ落ちる。
「この……程度で、私を止められると思うな……!」
――だが。オロバスが初めて声を強く出すと彼が纏う空気が変わる。
「『そうだ、お前たちは私を止められない』」
言の葉が文字通り体を「縛る」。一挙手一投足にかかる時間が自分の感覚とずれていく。遅くなっていく。そして、記憶との乖離に戸惑っている間に、オロバスはまるで加速したように距離を詰めてくる。ほんの一瞬、握られた右の拳が視界の端に映る。
「ぐあぁっ!」
痛打を喰らったと認識したのは自分の声が漏れ出てからだった。その間にも先輩方に乱打が叩き込まれている。魔法を付与された拳は一撃一撃が重く速く、先輩方の防御も間に合っていない。一方的な蹂躙。ああ、また。
「お前は、未来を変えようとしているようだが……無駄だ。私が司る未来は絶対だ」
「まさか、言葉がわからない訳ではあるまい? それとも、はっきりと言うべきか」
オロバスはくるりと振り返る。倒れ伏している三人から未波に興味を移したようだった。
「お前が何をしようと関係ない。異分子《イレギュラー》は死ぬ。私が殺す。だから、もう退け」
静かな目線が少年に突き刺さる。
「……退かない。僕は、僕が、あの人たちを守るんだ!」
「それがお前の答えか。ならば、死ね」
「……次こそは、だから――」
オロバスが数多のナイフを未波に放つ。加速度の法則を無視しながら、その切っ先が命を奪うために接近する。
「――待っていてください、先輩方」
未波の体がゆらりと後方に倒れる。彼の体が地面に触れる直前、それは虚空へと落ちていった。オロバスは未波が消えた空間をじっと見つめた。
「自分《お前》が言った通りだった。奴は私の前に現れ、時間を誤魔化そうとした」
「自分《私》に伝えなければ……奴の存在はもう看過できない。奴はもう異分子《イレギュラー》と変わりない」
シーン31 砕波(マスターシーン)
綺麗な満月が夜空に一つ浮かんでいる。その一方で、地上にはもう何もなかった。激しい魔法戦は自然物も人工物も、見境なく巻き込んで全て破壊してしまった。けれど、それでも構わない。
「これで……終わりだ、オロバス!!!」
対峙していたモノはその大部分をなくし、もはや存在することは不可能だ。思わず安堵の胸を撫で下ろす。
「やった……やりましたよ! PC1さん……僕たち、勝ったんです!」
「っぁ……だ……」
「……まだ……まだ、だあぁ! 私は、お前たちを……」
……その刹那、周りが破滅的な、それはまるで偽りの太陽のような赤色に包まれる。眼前に高熱が迫るのを、その頬で感じる。しかし、次に感じたのは焼ける感覚ではなく、とん、と横に突き飛ばされる感覚。それから、鼓膜が震える感覚。
待って、と伸ばした手は空を切る。何かが崩れ落ちる音が、いやに長く耳に残った。
「そんな、」
「私……の……、…………」
「いや、まだ……まだだ。僕は、諦めない」
月はまだ昇っていた。
シーン32 盈月(えいげつ)(PC全員)
「これが、僕の知る全てです」
「ふぅん、悪魔ねぇ。そんな高位の存在ならそりゃ知らねえわ。……にしてもお前ら、厄介なもんに目ぇ付けられてるのな。俺より重要視されているのは気に食わねえけど」
「当時は同じ場所にいなかったんです。リュウザキさんも、ソラさんも。ただ、時空跳躍を重ねるごとに襲撃が起こる時間がどんどん早まっていて……正直、この先どうなるかはわかりません。不確定要素があまりにも多いんです」
「だとしてもやるしかないんじゃねえの?」
そのとき、リュウザキの携帯電話から着信音が鳴る。
「もしもし? ドロシーか。……あーこっちはそんなとこ。それで……本当か? わかった、ありがとな」
「朗報だ。そしてドロシーに感謝しろ。白き海の方であいつらが目撃されたってドロシーから知らせが入った。場所はこの辺りだってよ」
リュウザキは机の上に札を一枚置く。すると、その札を起点としてまるでホログラムのように白き海の地図が浮かび上がる。示されたのは、ハーベストから見て南東部。白き海の沖に浮かぶ孤島。PC1は少し前に訪れたことがある場所だ。
「ここって……」
未波はまじまじとその地図を見る。
「クリーチャーの中でも狂暴なのがまぁよくいるとこだな。ここならハーベストの学生も来ないだろうし、あいつらも少しは考えてるらしい。しかし、これで行くとこは決まった」
「明日、この孤島に向かう。それでいいよな? んで、優位な状態で戦闘するためにこっちから奇襲をしかける。だから、あっちには夜に到着するように出発するぞ」
「なんかしておきたいことがあればとっとと済ませておけよ。んじゃ、解散な」
「あ、PC3。お前はこっち来い」
PC3は未だ椅子に腰掛けているリュウザキに呼び止められる。
シーン33 先輩と後輩(PC3)
リュウザキは椅子の重心を後ろにやって胸を反らせ、そして君の方を見る。
「お前、ちゃんと覚悟あるのか?」
「何がって、あいつ、オロバスを倒す覚悟だよ」
「昨日、俺が来なかったらお前死んでたじゃん。俺はティグリスをぶっ飛ばしにいくから、同じ戦場にはいねえし。相手は格上、加えて俺みたいに頼りになる天才もいねえ場面で、お前は自力で立って、自分がやらなきゃいけないことできるのかって聞いてるんだ」
(できる)
「へぇ? お前、言うようになったじゃん」
彼の眉がピクリと上がる。
「……ま、そんくらい言えなきゃ話にならねえしな」
「聞きたかったのはそれだけだ、だからとっとと部屋に戻れ」
「……せっかく手塩にかけて育てた弟子が死なれちゃ目覚めが悪いんでな」
「これ以上俺の顔に泥塗るなよ? PC3」
厳しい言葉とは裏腹に、その表情は面白がっているようにも見えた。
シーン34 作り手と使い手(PC2)
君はソラに医務室の方へと呼び出されていた。彼女は相変わらず医務室のベッドにいたが、その上体を起こしている。そして、備え付けのサイドテーブルには、なぜか大量の工具が置かれている。
「あたしが出歩けないからとはいえ、呼びつけて悪かったわね」
「ほら、あの子……未波だっけ。彼から聞いたの。あんたたちが明日、あのアマリリスとの戦いに向かうって」
「そいつらがとても強い敵だとも言ってた。だから、あたしも本当は一緒に行きたかった。戦いたかった! ……あんたが、心配だから」
「でも、今そうすることはできないから」
彼女は自分の体に目線を落とす。
「だから、あたしはあたしができることをしようって、そう決めたの」
「――5時間。5時間だけ時間を頂戴。あんたの発動体が最高効率で動かせるよう調整するわ」
「あんたは適当に時間を潰してくれていいわ」
そしてきっかり5時間後、ソラは君に発動体を手渡した。
「ほら、ちょっと使ってみてよ」
どこを取っても精巧に作られている発動体を身につけると、それはまるで君の体の一部のようによく馴染んだ。軽く魔法を発動しようとしたならば、驚くほど滑らかにマナの調律や調合を行うことができる。
「ちゃんとやってあげたんだから、帰ってきてね。……ねえPC2」
ソラは君を呼び寄せる。君が彼女の傍に近づくと、
「勝って、きてよ」
ソラは祈るように君の頬にキスをした。
「……負けたら、ただじゃおかないんだから」
シーン35 師匠と弟子(PC1)
「PC1さん。一度、手合わせしていただいてもいいですか」
君が教室から出た後、隣を歩いていた未波が凛とした声で問う。
「明日に備えて今日休まなきゃいけないのはわかってます……でも、一戦だけでもやりたいんです」
「僕が守らなければいけないものを、しっかりと確かめるために。貴方たちが教えてくれたことがちゃんと、この身に宿ってるって実感するために」
「だから……いいですか?」
君たちは白き海にやってきた。秋風が君たちの頬を撫でる。
「よろしくお願いします、PC1さん」
未波が発動体を構える。ブレも、迷いもない構え。その姿には積み重ねてきた経験がたしかに息づいていた。
「では、行きます!」
PC1と未波が戦い始めたところでシーン終了。
シーン36 出発(PC全員)
翌日、集合場所である校門前に君たちは集まった。空は少しずつ色を赤に変えている。
※未波は時間前にすでに集合している。リュウザキは時間ギリギリでやって来る。
「おー、お前ら早ぇな。出発前に一応こっから先どうするか確認するぞ」
「まず、空飛んで目的地の孤島に向かう。お前ら院生にもなって魔法で空飛べねえとか言わねえよな? もしそうだったら俺は置いていくからな。んで、到着したら俺はティグリスを相手する。お前ら4人はオロバスを倒せ」
「先輩方。僕は皆さんを救うためにここまで来ました。PC3さん、PC2さん、PC1さん。……絶対、勝ちましょう!」
シーン37 進む難路[南路]を照らすもの(PC全員)
クルドサック。
・クルドサック1〜3を解除するにはX回の魔法を発動しなければならない。
・Xは3・4・5の中から一つ選択する。ただし、一度選択した数はそれ以降選択できない。
・単属性魔法を1回発動した場合、その魔法は2回発動できたものとする。
クルドサック1 技量
暗む空に紛れるように君たちは空を駆ける。しかし、爛々とする幾多の瞳がそれを捉える。上空と海中の両方から、クリーチャーの集団が虎視眈々と仕留める時機を窺っているのだ。さらに、行く先を高波が阻む。自然を相手取るのに道具は不要だ。
精強な能力があれば災難に打ち勝てる。
推奨リベラルアーツ
フォース、ルクス、ブリンガー、テレポート、ペネトレイト、フロート、スコープ、オペレイトゴブリン、エクスプロード
ペナルティ 時間の経過
クルドサック2 誘導
孤島に近づけば、巡回しているアマリリスの一小隊が目に入る。一部の人間やクリーチャーは軽微な怪我を負っており、精鋭は揃っていないようである。また、警備も真面目にやっているとは言い難い。ならば、力がなくとも構わない。
誘い、導き、感化できれば道は拓ける。
推奨リベラルアーツ
キュア、ララバイ、ティックル、シンク、テイム、チェンジアザー、チェンジアニマ
ペナルティ 時間の経過
クルドサック3 知恵
君たちは孤島に降り立った。人の手が加えられている箇所はアマリリスによるものだろう。これらを調べ、解除していけば拠点に辿り着くのではないかと思い当たった。時に物体は人間よりも雄弁だ。
理解しうる賢才があれば困難を解決できる。
推奨リベラルアーツ
ステルス、アンロック、マイク、サーチ、ミュート、ポケット、リペア、オペレイトエルフ、オペレイトゴブリン
ペナルティ 時間の経過
クルドサック4 万有万物 必要魔法発動数:6
どれほど歩いただろうか。確実に進んでいるはずなのに、目に入る景色が変わっていないと君たちは気が付いた。現状打破にはいくつもの魔法が必要だろう。
何も見えない闇を往くなら、全てを用いて先を照らせ。
推奨リベラルアーツ 全て
ペナルティ 時間の経過
クライマックスフェイズ
シーン38 対峙(PC全員)
君たちは息を潜めながら歩みを進めていく。そのとき、目の前に槍が突き刺さった。
「来るとは思ってたよ」
上を見れば、ティグリスと彼が率いるアマリリス構成員が木の上からこちらを見下ろしている。彼らは音もなく飛び降りると、それぞれ発動体を構える。
「殺されかけてなお向かおうとするのはあまり理解できないけれどね。然程可能性が高くないものに、大事なものを賭ける理由なんてないだろう?」
「ま、君たちにどんな理由があったとしても、僕たちはここを通す気はない。一歩でも前に進めば迎撃する」
(PCがオロバスの正体や目的などを理由に説得しようとする)
「彼が何を目的としているのか、それ自体は僕たちにあまり関係がないんだよ。ただ、お互いの主義を邪魔せずに協力していることが大事なのだから。……ああでも、これだけ強い協力者が損なわれるのはちょっと困るね。だからこそ、君たちを彼に会わせることはできない」
(なんでハーベストを去ったのか尋ねる)
「リュウザキから聞いていなかったのかい? ……なんてことはないよ。ただ、ふと疑問に思ったのさ。『自分が殺してきたクリーチャーという生物は、本当に殺されるべき悪だったのか?』ってね」
「何もしていない生き物を、種族によって差別し、殺した。いつしかそう思うようになった」
「なら、積極的にクリーチャーを殺すハーベストにいる理由だってなくなるだろう? それだけさ、この答えで満足いただけるかな」
「思ったより長話をしてしまった、まったく僕らしくない。まあ、おかげで一つわかったことがあった。話はどこまでも平行線だ。どちらも譲る気はないし、これ以上は時間の無駄だ」
「――作戦変更。君たちはそこにいる学生を撃破しろ。僕はリュウザキ、君を倒す」
ティグリスは杖先をリュウザキに突きつけ、キッと鋭い目線を向ける。対するリュウザキは動じることもなく、面白そうに言葉を返す。
「へえ、俺を相手するのにお前一人だけでいいのか? 俺は全員相手でも構わねえよ、こんくらいなら倒せるからな」
「PC3。そいつら連れて、とっととオロバスのとこ行け」
「っ、させるな!」
ティグリスが叫ぶと、その声に合わせていくつもの魔法攻撃がPCたちに向けて放たれる。
「お前らの相手は俺だっての。余所見しているとは余裕だな?」
しかし、その攻撃は全て空に浮いた札によって防がれる。
「ま、つう訳で。こっちは俺一人で余裕だ」
「俺はエレメンタルマスター・リュウザキ。四大元素を自在に操る、稀代屈指の大天才。さあ、特等席から俺の魔法を喰らってみろよ」
シーン39 竜虎相搏(りゅうこそうはく)(マスターシーン)
PCたちが去ってから、幾分かの時間が経った。今、戦場に立っているのはリュウザキとティグリスだけだった。他のアマリリス構成員は早々にリュウザキに倒され、地面に倒れ伏している。
リュウザキはそれをつまらなさそうに一瞥すると、札をシャッフルしながらふと口を開く。
「そういやティグリス。お前、思ってもないことをベラベラ話すの、ますます上手くなったなぁ!」
「……何を言いたいんだい?」
「いや、お前はハーベストを辞めた理由を色々挙げてたけどさぁ……あーだこーだ言ってても、お前は結局、俺に勝ちたかっただけだろ? 取り繕うの、いい加減止めたらどうだ?」
ティグリスの眉がピクリと動く。彼は一つため息をつくと、手に持っていた杖をクルリと回して持ち直す。
「ああ、そういう」
「ハッ――何も変わってねえ、お前は」
「いつまで経っても、俺には勝てねえよ『ユウギリ』」
リュウザキは動かしていた手を止めた。
「……キミのそういうところが嫌いだったんだよ、『朔夜』!!!」
「さあ、構えなよ、僕達の全てに決着をつけよう」
リュウザキは一度ティグリスの方へ視線を向け、瞬きを一つする。悲し気に目を伏せ、そして緩慢に札を展開した。
「あぁ……そうだな」
直後、両者の魔法がぶつかり合う。
シーン40 果てなき夜(PC全員)
下弦の月が夜空に浮かぶ。雲一つない上天(じょうてん)には星々が煌き、生い茂る秋草が木枯らしにそよぐ。
「異分子《イレギュラー》と異分子《イレギュラー》擬きか……時間通り、かつ想定内だ」
全てをわかっているかのようにオロバスは拠点前で佇んでいた。
「平然といられるのもそこまでだ、オロバス。お前は今日、僕たちが殺す」
「まだ言うか、死に損ない。……お前はそう言って何度失敗した? 未来は同じだ。お前たちは死ぬ」
「異分子《イレギュラー》よ。お前たちの存在だけで世界は安定を欠く。存在が世界の害なのだ。だから、潔く死ね」
「なぜ、お前たちは世界の理に背く。お前たちの死を、この世界は欲しているというのにだ」
「お前たちがどう思っていようと関係ない。私は、時空の調停者としてその役目を遂行するまで」
オロバスがそう言うと、空間上のマナが彼の手に集束し、暗紅色の剣となる。
〈最終戦闘:【時空の調停者】オロバス〉
※この戦闘では、未波のサポートを受けることができる。「大魔法拡張:果てなき夜を超えて」と「時間逆転」以外のサポートデータをPLに公開する。残り2つのデータは【時空の調停者】オロバスが【時間遡行】を発動した時に公開する。
※戦闘開始時、【時空の調停者】オロバスは【特殊ステータス:時空間強制力】をレベルØで得る。もしクルドサックに失敗した場合、失敗した数だけレベルが上がった状態で戦闘を開始する。特殊ステータス:時空間強制力はラウンドが終了するたびにレベルが1上がる。
また、【特殊ステータス:時空間強制力】は到達したレベルまでのデータをPLに公開し、以後レベルが変わるたびに対応するデータを公開する。
【特殊ステータス:時空間強制力】
レベルØ:自分にグッドステータス:時空転移レベル∞を与える。このグッドステータスは、任意解除以外では解除されない。
レベルⅠ:自分にグッドステータス:興奮レベル2、グッドステータス:鼓舞レベル2、グッドステータス:憎悪レベル2を与える。このグッドステータスは、任意解除以外では解除されない。
レベルⅡ:自分にグッドステータス:暴走レベル2、グッドステータス:飛行レベル2、グッドステータス:覚醒レベル2、グッドステータス:浄化レベル2を与える。このグッドステータスは、任意解除以外では解除されない。
レベルⅢ:自分が受けているグッドステータスのレベルを全て1上げる。自分の攻撃力と防御力とSSと移動値全てを2倍にする。
レベルⅣ:自分は終了フェイズにもう一度アクションフェイズを行なうことができる。自分はフュージョンマジックを魔法・特技の効果で無効化できる。
レベルⅤ:この戦闘間の好きなタイミングで、レベルの絶対値を5までとして戦闘空間の好きなマスを好きな特殊地形に変更でき、無効にし、元に戻せる。フィールド効果を無効化する。
レベルⅥ~Ⅸ:効果なし
レベルⅩ:相手は戦闘に敗北する。
シーン41 波のゆくさき(PC全員)
君たちの攻撃により、オロバスの体の大部分が吹き飛ぶ。しかし、彼はもがくのを止めない。
「っぁ……だ……」
「……まだ……まだ、だあぁ! 私は、お前たちを……」
オロバスの周りのマナが急激に活性化する。さらに、彼の内部からもエネルギーが膨れ上がってくる。それに合わせ、辺りの気温が上昇していく。
「殺、す……【ブラスティア・ストライク(必殺必中の一撃) 】」
今、君たちの眼前に広がる暁の空には、赤黒い偽りの太陽が浮かんでいた。質量を増す太陽は着実に君たちの元へと迫ってくる。
そのとき、未波がPC1に声を掛ける。
「……PC1さん」
「貴方が、貴方たちが、僕に魔法を……生きる意味を教えてくれました。僕を、救ってくれたんです」
「だから、今度は僕の番です。約束、しましたから」
未波が(発動体)を構える。成熟した精神を宿すその目は、ただ静かに燃えていた。
「今ここで、皆さんの未来を拓いてみせる! そのためにここに来たんだ! 大魔法【ミスティック・アーツ(伝家の宝刀)】!」
(発動体)から放たれる白き光が太陽に傷をつける。しかし、そこから再び炎が噴きあがらんとする。
「そんな……まだ、足りない……?」
未波が小さく口走る。
※PC1の大魔法【ミスティック・アーツ(伝家の宝刀)】使用想定シーンです。
二人が放った魔法が、赤黒い太陽を、原型を保てなくなったオロバスを地に墜とす。空は群青にその色を戻す。東雲に似つかわしい静寂が辺りを包み込む。
「倒せた……PC1さん、僕たち、勝ちましたよ!」
「僕は皆さんを救えたんですよね」
未波は安堵した表情を浮かべる。その顔は柔い光に照らされている。――夜明けだ。
「また、皆さんと明日を迎えられた」
彼の目が徐々に潤んでいく。それと同時に彼の体も光と共にぼやけていく。
「これは……この世界にいられるのもそろそろ限界なのかもしれません。本当に、間に合ってよかった」
「PC1さん、それからPC2さんにPC3さん。改めて、今までありがとうございました。こっちの世界で教えていただいたことも、僕、忘れません」
朝日に照らされながら、未波の体が消滅する。
※この辺りで『NAMInoYUKUSAKI』を流す。
しばらくすると、「よぉ。お前ら、無事か?」という声がかけられる。リュウザキだ。
(相手を撃破したのか?)
「まあな。でも、あいつは逃がした。……らしくもねえ、失態だ」
「でも、これで一つ決着がついた」
「そういえば、あのガキは?」
エンディングフェイズ
シーン42 雨夜(あまよ)の月(PC3)
※PC3の個別エンディング。想定シーンはリュウザキとの会話シーン。
シーン43 白日の再会(PC2)
※PC2の個別エンディング。想定シーンは回復したソラ・ブリードとの会話シーン。
シーン44 運命の澪標(PC1)
※PC1の個別エンディング。固定シーン。
オロバスとの戦いから数か月後。君は一人現実世界にいた。ドロシーからの個人的な頼みで、現実世界側の管理ゲートに不備がないか調査を頼まれたのだ。
地図を見ながら町の外れにあるとされるゲートに向かう。町はすっかり春色(しゅんしょく)に包まれている。満開の桜の傍を人々が行き交っているが、町外れに近づくにつれて人はまばらになっていく。
その最中、君はある一点に目が留まる。路地の端に、小さな子供がたった一人で座り込んでいた。どことなく見覚えがある容貌をしている。
※この辺りで『NAMInoYUKUSAKI』アコギVerを流す。
(「なんでこんなところにいるの?」)
「お母さんの……みんなの、めいわくになっちゃうから」
(「君は本当にそうしたいの?」)
「……ううん。でも、ぼく、どこにもいけないのに、むりだよ」
(「君のやりたいことをやれる世界に行ってみないか?」)
「そんなところ、あるの?」
※アフタープレイの際に『NAMInoYUKUSAKI〜天〜』を流す。
エネミーデータ
「【龍殺し】ジョルディ・バーグ」
主体属性:火・光・闇 クラス:禁呪魔導養成班
大魔法:☆テスタメント(神の存在証明)、☆パニッシュメント(神の最終審判)、アンブレイカブル・フォートレス(絶対的存在)、ディバイン・プロヴィデンス(森羅万象の深理)
※☆が付いている大魔法は戦闘時使用しない。
能力値「アクション:6」「リアクション:6」「リベラル:10」「カース:7」
【特技】
「朱頂蘭の夜月」消費TP10 A
この特技を使用したアクションフェイズで、自分は「エピックオールトクラウド」をコストなしで発動することができる。この特技は準備タイミングを消費せずに使用できる。1シナリオに1回使用可能。
「フェルマーの最終定理」消費TP15 R
敵のフュージョンマジックの効果を無視して無効化し、魔法攻撃を無効化する。1シナリオに1回使用可能。
「ラプラス方程式」消費TP5 A/R
自分がダイスを振る前にダイスを5つ選び、好きな出目が出たものとして扱うことができる。その後、残りのダイスを振る。1ラウンドに3回使用可能。また、既に戦闘空間がフィールド:曇天の雨月に変更されている場合、この特技の効果は、以下のように変化する。
「ラプラスの悪魔」消費TP15 A
自分がダイスを振る前にダイスを好きな数だけ選び、好きな出目が出たものとして扱うことができる。その後、残りのダイスを振る。
「マクスウェルの悪魔」消費TP7 A/R
このアクションフェイズの最初の発動ダイスを次の発動タイミングのときにマナとして発生させる。この特技は準備タイミングまたは補助タイミングを消費せずに使用できる。1ラウンドに1回まで使用可能。
「シュレディンガーの猫」消費TP15 R
自分は、次の終了タイミングを迎えるまで、戦闘不能状態にならない。1シナリオに1回まで使用可能。
「ディラック方程式」消費TP7 A/R
このアクションフェイズ及びリアクションフェイズでの発動ダイス数に+3する。また、既に戦闘空間がフィールド:曇天の雨月に変更されている場合、この特技の効果は、以下のように変化させて発動することができる。
「ディラックの海」消費TP15 A
このアクションフェイズで呪属性のマナコストを支払わずに発動することができる。1回の発動タイミングに5回まで発動可能。(ただし、支払うマナコストは0以下にならず、呪属性のマナコストのみで構成された魔法については、最低呪属性のマナを1支払う必要がある。また、同じ呪属性魔法は発動できない。)1シナリオに1回使用可能。
【特殊特技】
「フォルスドリズル」消費TP10 A/R
この特技を習得時、自分の主体属性を含む、好きなレベル5魔法を1つ選択する。この特技を使用したアクションフェイズおよびリアクションフェイズで、自分は選択した魔法をコストなしで発動することができる。1シナリオに1回使用可能。
【発動体】
「龍殺しの杖」攻8 防7 HP200 TP150 SS13 移動2
効果:全ての発動ダイス数+1、カースコーリング時、発動ダイス数+1、カースコーリング時でも、オリジンが使用可能になる、このキャラクターは特殊特技「フォルスドリズル」を重複して取得できる。更に、取得する際に以下の記述を追加する。追加記述「この特技は準備タイミングを消費しない」
【魔法】※呪属性魔法は全て使用可能。
オリジン/A/X/発動タイミングの好きなダイス1つの出目を+1及び-1できる。
カース/C/X/発動タイミングの好きなマナ1つを呪属性に変更する。
アマリリスレイン(攻)/A/123456/攻撃力+20、さらに特殊特技「フォルスドリズル」を得る。また、この発動タイミングではもうアマリリスレインは発動できない。※この魔法による特殊特技は1人のキャラクターにつき、1つしか取得できない。ただし、既にこの魔法による特殊特技を取得している場合、その特殊特技を失って新たに取得し直すことができる。※オリジンと同時に使用することはできない。
ラビリンス/C/17/攻撃力+3、さらに攻撃範囲のマスを地形:黄泉レベル1に変更する。
インベイジョン/C/27/攻撃力+3、さらに対象にバッドステータス:怨念レベル2を与える。
イグニッション/A/33/攻撃力+4
フレイムボルト/A/35/攻撃力+2、さらに自分のTPを1点回復する。
ファイアボール/A/36/攻撃力+2、さらに自分にグッドステータス:興奮レベル1を与える。
イクリプス/C/37/攻撃力+5、さらに攻撃範囲に自分の前方3マスを追加する。
デモンズサーキット/A/46/攻撃力+1、さらに自分にグッドステータス:俊足レベル1を与える。
アムネシア/C/47/呪属性のマナを3つ発生させる。また、この発動タイミングではもうアムネシアは発動できない。
アンビヴァレンス/A/56/攻撃力+1、さらに光または闇属性のマナを1つ発生させる。
グリード/C/57/攻撃力+3、さらに自分のHPを3点回復し、敵1人のHPを3点減らす。
イビル/C/67/攻撃力+3、さらに今回の発動タイミングで消費しなかったマナを呪属性のマナとして、次の発動タイミングのときに発生させることができる。
アンビシャス/C/77/攻撃力+3、さらに対象は次のアクションフェイズで、移動タイミングを行えない。
ジェノサイド/C/127/攻撃力+4、さらに攻撃範囲に自分の前後左右1マスを追加し、攻撃範囲のマスのうち好きなマスを地形:凍土レベル-2に変更する。
ブレイクエンドボム/A/134/攻撃力+4、さらに攻撃範囲に2マス前方とその周囲全方位1マスを追加する。
ペイン/C/137/攻撃力+5、さらに攻撃範囲に自分の後方2マスとその周囲全方位1マスを追加し、攻撃範囲のマスのうち好きなマスを地形:溶岩レベル-2に変更する。
カルネージ/C/147/攻撃力+4、さらに戦闘空間上のオブジェクトを2つまで選び、戦闘空間の好きなマスに移動させる。
ユーサネイジア/C/157/攻撃力+4、さらに自分のいるマスを地形:聖域レベル-2に変更し、自分にグッドステータス:飛行レベル1を与える。
ディストラクション/C/167/攻撃力+4、さらに戦闘空間の好きなマス1つを地形:黄泉レベル2に変更し、対象にバッドステータス:怨嗟レベル2を与える。
デンジャラス/C/177/攻撃力+6、さらに戦闘空間のオブジェクトの存在していない好きな1マスに、オブジェクト:オベリスクを召喚する。
ヴァリアブルハーツ/A/234/攻撃力+4、さらに次の自分のアクションフェイズまでの間、自分以外の味方が魔法攻撃の対象に選ばれたとき、自分がその魔法攻撃の対象でなければ、代わりに自分が魔法攻撃の対象になることができる。また、自分にグッドステータス:鼓舞レベル2を与える。
インフェルノドライブ/A/236/攻撃力+4、さらに対象にバッドステータス:火傷レベル2を与え、自分にグッドステータス:興奮レベル2を与える。
ハザード/C/237/攻撃力+5、さらに攻撃範囲を自分の前後左右1マスに変更し、対象にバッドステータス:火傷レベル2とバッドステータス:氷結レベル2を与える。
サイレンス/C/247/攻撃力+4、さらに対象にバッドステータス:沈黙レベル1を与える。
ハイドロハリケーン/A/256/攻撃力+3、さらに対象にバッドステータス:衰弱レベル2を与え、自分にグッドステータス:興奮レベル2を与える。
インサルト/C/257/攻撃力+4、さらに対象にバッドステータス:毒レベル2とバッドステータス:麻痺レベル2とバッドステータス:重圧レベル2を与える。
ナイトメア/C/267/攻撃力+4、さらに自分にグッドステータス:浄化レベル2とグッドステータス:興奮レベル2とグッドステータス:鼓舞レベル2を与える。
インセイン/C/277/攻撃力+6、さらに攻撃範囲を自分の周囲全方位1マスに変更し、対象にバッドステータス:混乱レベル1を与える。
アドバンスドフレア/A/333/攻撃力+7、さらに次の自分のアクションフェイズの発動ダイス数に+1する。
スーサイド/C/347/攻撃力+5、さらに攻撃範囲を前方2マス、右列前方2マス、左列前方2マスに変更し、このアクションフェイズの後、攻撃範囲内の好きなマスに移動する。移動させたマスにオブジェクトが既にあった場合、衝突が2回発生する。
ヴィクティム/C/357/攻撃力+5、さらに対象1人に与えたダメージ分、自分のTPを回復する。
イクスティンクション/C/367/攻撃力+5、さらに攻撃範囲を自分の前方1マスに固定し、対象の防御力を無視してダメージ計算を行う。
ディザイア/C/377/攻撃力+9、さらにこの攻撃に対する対象のリアクションフェイズの発動ダイス数に-1する。
カルヴァリー/C/457/攻撃力+4、さらに攻撃範囲を自分の周囲全方位1マスに固定し、このアクションフェイズの後、追加で2マス移動するか、対象1人に与えたダメージ分、自分のHPを回復する。
サクリファイス/C/467/攻撃力+4、さらに自分にグッドステータス:神速レベル3を与える。
ディスピアー/C/477/攻撃力+8、さらに攻撃範囲に自分の周囲全方位1マスを追加し、対象を別のオブジェクトに衝突するまで後方向に移動させる。この魔法の発動中、自分は衝突によるダメージを受けない。また、この魔法の効果により敵が移動した場合、移動した敵に移動したマス×2点分のダメージを与える。
ダムド/C/567/攻撃力+4、さらに地・水・火・風・光・闇・呪の中から好きな属性のマナを合計2つまで発生させる。
トラジディ/C/577/攻撃力+6、さらに攻撃範囲に好きな横列1つを追加し、対象の現在のHPが最大値と同じ場合、その対象に対してのみ、この魔法の攻撃力上昇効果を2倍にしてダメージ計算を行う。
グラウンドゼロ/A/666/攻撃力+6、さらに自分にグッドステータス:覚醒レベル2を与える。
バイオレンス/C/677/攻撃力+7、さらに自分にグッドステータス:暴走レベル1を与える。
アンビリーバブル/C/777/攻撃力+6、さらに対象は次のアクションフェイズで、準備タイミングを行えない。
アポカリプスデイ/A/1555/攻撃力+7、さらに戦闘空間に存在するキャラクター以外のオブジェクトを全て破壊し、全てのマスの地形変化を無効にし、元に戻す。
カオスオブアンビバレンス/A/1666/攻撃力+9、さらに攻撃範囲を自分の周囲全方位1マスと、前方5マスに固定し、この発動タイミングで、魔法のコストとして使用したマナの数だけ攻撃力を上げる。
ヴェノム/C/1777/攻撃力+11、さらに戦闘空間のオブジェクトの存在していない好きな1マスにオブジェクト:グレイブを召喚し、その周囲全方位1マスの好きなマスに敵全員を移動させる。
イルミナスメソッド/A/2666/攻撃力+7、さらに味方全員にグッドステータス:浄化レベル2を与える。
パンデミック/C/2777/攻撃力+11、さらに対象にバッドステータス:沈黙レベル2、バッドステータス:混乱レベル2、バッドステータス:発狂レベル2を与える。
スカーレットコスモス/A/3333/攻撃力+10、さらに攻撃範囲を戦闘空間上の全てのマスに変更する。
スーパーノヴァ/A/3336/攻撃力+8、さらに自分にグッドステータス:興奮レベル2を与える。また、この魔法の効果によって受けたグッドステータスは、戦闘終了時まで消去されず、レベルの増減も起こらない。
イレイズ/C/3777/戦闘空間上の好きなマスを好きなだけ攻撃範囲に加える。また、この魔法の効果で範囲に加えなかったマスの数だけ攻撃力を上げる。
アセンション/C/4777/攻撃力+11、さらに戦闘空間の好きなオブジェクトを好きな数だけ自分の周囲全方位1マスの好きなマスに移動させ、攻撃範囲を自分の周囲全方位1マスに変更する。
サンクチュアリ/A/5555/攻撃力+10、さらに攻撃範囲を好きな3×3マスに変更し、さらに攻撃範囲内に味方が居た場合、その味方のHPを10点回復し、レベル3までのバッドステータスを1つ回復する。
ルナティック/C/5777/攻撃力+11、さらに自分のHPを10点回復し、自分が受けている全てのバッドステータスを回復する。
ミスディレクション/A/6666/攻撃力+10、さらに自分にグッドステータス:不可知レベル3を与える。
インフェクト/C/6777/攻撃力+11、さらに自分にグッドステータス:時空転移レベル1と、グッドステータス:憎悪レベル1を与える。
アルマゲドン/C/7777/攻撃力+13、さらに対象にバッドステータス:沈黙レベル∞を与える。
カーディナルコスモス/A/33333/攻撃力+10、さらに攻撃範囲を戦闘空間上の全てのマスに変更し、この魔法攻撃での合計攻撃力を2倍にしてダメージ計算を行う。
ヴァーミリオンコスモス/A/33333/攻撃力+15、さらに攻撃範囲を戦闘空間上の全てのマスに変更し、対象にバッドステータス:火傷レベル3を与える。また、この魔法の効果によって受けたバッドステータスは、戦闘終了時まで回復されず、レベルの増減も起こらない。
スカーレットコスモス;air/A/33333/攻撃力+15、さらに攻撃範囲を戦闘空間上の全てのマスに変更し、戦闘空間上の全てのマスを地形:溶岩レベル3に変更する。また、味方はこの戦闘間、地形:溶岩の効果を受けない。この戦闘間、地形:溶岩の効果に「このマスにいるオブジェクトは、ダイスを振るたびにLv×2点のダメージを受ける。」を追加する(ただし、この効果は重複しない)。
ホイールオブフォーチュン/A/55555/攻撃力+12、さらに味方1人のHPの最大値を2倍にし、HPを全回復させる。この魔法によるHPの最大値が2倍になる効果は、シーン間継続し、重複はしない。
サイレントサイレン/A/66666/攻撃力+12、さらに自分にグッドステータス:時空転移レベル3を与える。また、この魔法の効果によって受けたグッドステータスは、戦闘終了時まで消去されず、レベルの増減も起こらない。
インヴォーク/C/77777/攻撃力+15、さらに一般クリーチャーの中から好きなクリーチャーを1体戦闘空間のオブジェクトの存在しない好きなマスに召喚し、キャラクターとして使役する。召喚されたクリーチャーは戦闘終了時に消滅する。
アイリス/R/X/発動タイミングの好きなダイス1つの出目を+1及び-1できる。
アマリリスレイン(防)/R/123456/防御力+20、さらに特殊特技「フォルスドリズル」を得る。また、この発動タイミングではもうアマリリスレインは発動できない。※この魔法による特殊特技は1人のキャラクターにつき、1つしか取得できない。ただし、既にこの魔法による特殊特技を取得している場合、その特殊特技を失って新たに取得し直すことができる。※アイリスと同時に使用することはできない。
レッドバリア/R/33/防御力+3、また、敵の攻撃に火属性の魔法が含まれていれば防御力をさらに+1する。
ファイアウォール/R/36/防御力+1、さらに自分の前方1マスにいるオブジェクトに2点のダメージを与える。
フェアリーサークル/R/45/防御力+2、さらに味方1人のHPを2点回復する。
ホワイトバリア/R/55/防御力+3、また、敵の攻撃に光属性の魔法が含まれていれば防御力をさらに+1する。
ビートディフェンス/R/56/防御力+2、さらに自分にグッドステータス:鼓舞レベル1を与える。
ブラックバリア/R/66/防御力+3、また、敵の攻撃に闇属性の魔法が含まれていれば防御力をさらに+1する。
サテライトバリア/R/115/防御力+4、さらに味方全員の防御力をこのシーン中+1する。
ヴェイパーチェイン/R/234/次のリアクションフェイズで自分が最初に発動するレベル2以上レベル4以下の魔法を追加でもう一回発動する。
リフレクトフレア/R/333/防御力+5、さらに魔法攻撃の発動者に5点のダメージを与える。
ムーンライトイグニス/R/335/防御力+4、さらに味方1人のHPを4点回復し、この魔法の効果による回復量と同じだけのダメージを魔法攻撃の発動者に与える。
トライアングルワルツ/R/356/防御力+4、さらに魔法攻撃を構築する魔法のうち、火属性、光属性、闇属性のいずれかを含むレベル3の魔法を1つ無効化する。
セイントメガシールド/R/555/防御力+9
ディスペル/R/566/防御力+4、さらに魔法攻撃の攻撃力より自分の防御力の方が上回っていれば、魔法攻撃を無効化する。
アンチスペル/R/666/防御力+5、さらに魔法攻撃を構築している魔法のうち、レベル4の魔法1つの発動を無効にする。
ヤクタレストアレア/R/2555/防御力+8、さらに味方全員にグッドステータス:覚醒レベル2を与える。
アインソフオウル/R/5556/防御力+8、さらに光属性のマナを3つまで発生させる。
スカイスクレイパー/R/4666/防御力+7、さらに自分にグッドステータス:飛行レベル2を与える。
ブレイクスルー/R/6666/防御力+9、さらに魔法攻撃を構築している魔法のうち、レベル5以下の魔法1つの発動を無効にする。
アルカディアスアルスマグナ/R/55555/味方全員の防御力+15、さらにこのリアクションフェイズでの自分の合計防御力を2倍にしてダメージ計算を行う。
ミゼラブルサクリファイス/R/66666/防御力+12、さらに魔法攻撃の対象に好きな敵1人を追加する。
フルインストールインビジブル/R/66666/防御力+12、さらに自分以外の味方全員にグッドステータス:不可知レベル3を与える。また、この魔法の効果によって受けたグッドステータスは、戦闘終了時まで消去されず、レベルの増減も起こらない。
パーフェクトキャンセル/R/66666/防御力+12、さらに魔法攻撃を構築している魔法の攻撃力上昇以外の効果を全て無効にする。
【強化魔法】
ソーラーイクリプス/A/135/攻撃力+2、さらに自分のTPを1点回復する。敵全体に2点のダメージを与え、味方全員のTPを2点回復する。
サーキットブレイカー/A/346/攻撃力+1、さらに自分にグッドステータス:俊足レベル1を与える。自分にグッドステータス:会心レベル1を与える
スカーレットコスモス(裏)/A/33333/攻撃力+15、さらに攻撃範囲を戦闘空間上の全てのマスに変更する。この魔法攻撃では、対象はリアクションフェイズでレベル5魔法を発動できず、対象の防御力を無視してダメージ計算を行う。
スターライトコスモス/A/33335/攻撃力+10、さらに攻撃範囲を戦闘空間上の全てのマスに変更する。攻撃範囲内の味方のHPを15回復する。
セレスティアルガーデン/A/55555/攻撃力+15、さらに攻撃範囲を好きな3×3マスに変更し、さらに攻撃範囲内に味方が居た場合、その味方のHPを10点回復し、レベル3までのバッドステータスを1つ回復する。さらに戦闘不能の味方がいる場合、その戦闘不能を解除し、最大HPの半分(端数切り捨て)回復させる。
デッドゾーン/A/55556/攻撃力+10、さらに攻撃範囲を好きな3×3マスに変更し、さらに攻撃範囲内に味方が居た場合、その味方のHPを10点回復し、レベル3までのバッドステータスを1つ回復する。自分と攻撃範囲内の味方に、グッドステータス:暴走レベル2を与える。
ホーリーグレイル/A/25555/攻撃力+10、さらに攻撃範囲を好きな3×3マスに変更し、さらに攻撃範囲内に味方が居た場合、その味方のHPを10点回復し、レベル3までのバッドステータスを1つ回復する。自分と攻撃範囲内の味方に、バッドステータス:重圧レベル-3を与える。
アサシンエッセンス/A/66666/攻撃力+15、さらに自分にグッドステータス:不可知レベル3を与える。さらにこの戦闘間、自分にグッドステータス:不可知が与えられているならば、自分の発動ダイスは常に+2される。
ヒートヘイズエボルヴ/A/36666/攻撃力+10、さらに自分にグッドステータス:不可知レベル3を与える。自分にグッドステータス:会心レベル2とグッドステータス:俊足レベル2を与える。
トランジェントシンフォニー/A/46666/攻撃力+10、さらに自分にグッドステータス:不可知レベル3を与える。味方全員にグッドステータス:鼓舞レベル2を与える。また、この魔法の効果によって受けたグッドステータスは、戦闘終了時まで消去されず、レベルの増減も起こらない。
インドラダヌス/A/333337/攻撃力+15、さらに攻撃範囲を戦闘空間上の全てのマスに変更し、対象にバッドステータス:火傷レベル3を与える。また、この魔法の効果によって受けたバッドステータスは、戦闘終了時まで回復されず、レベルの増減も起こらない。この戦闘間、敵がバッドステータス:火傷によって受けるダメージは5倍になる。この効果は重複しない。
インヴォークエンド/C/777777/攻撃力+15、さらに一般クリーチャーの中から好きなクリーチャーを1体戦闘空間のオブジェクトの存在しない好きなマスに召喚し、キャラクターとして使役する。召喚されたクリーチャーは戦闘終了時に消滅する。「インヴォーク」で「一般クリーチャー」を召喚するとき、代わりに「巨大クリーチャー」の中から好きなクリーチャーを1体戦闘空間のオブジェクトの存在しない好きなマスに召喚し、キャラクターとして使役する。このとき、召喚前に、戦闘シートの縦列を左右にそれぞれ1列ずつ追加し、5×6にしてもよい。召喚されたクリーチャーは戦闘終了時に消滅する。また、召喚されたクリーチャーに関しては、インヴォークエンドを発動させたキャラクターのPLが操作し、インヴォークエンドの効果によるクリーチャーは戦闘空間に1体までしか存在できず、大魔法を発動することはできない。
クロスアクア/R/236/防御力+1、さらに自分の前方1マスにいるオブジェクトに1点のダメージを与える。自分の前方向に存在する敵全員に3点のダメージを与える。
フィールドプロテクション/R/1145/防御力+4、さらに味方全員の防御力をこのシーン中+1する。味方全員にグッドステータス:加護レベル1を与える。
スカーレットコスモス;swordbrave/R/3333/防御力+5、さらに魔法攻撃の発動者に4点のダメージを与える。自分にグッドステータス:焔刃レベル2を与える。
デモンズスピア/R/3336/防御力+5、さらに魔法攻撃の発動者に4点のダメージを与える。魔法攻撃の発動者に、自分のSS値と魔法攻撃の発動者のSS値の差分ダメージを与える。
スニーキングスナイプ/R/1333/防御力+5、さらに魔法攻撃の発動者に4点のダメージを与える。敵1人に6点のダメージを与える。
セイントクロスシールド/R/5555/防御力+9、次の自分のリアクションフェイズの防御力に+4する。
ダークノヴァ/R/5556/防御力+9、魔法攻撃の発動者に、グッドステータス:興奮レベル-2を与える。
ヘヴンズバッシュ/R/4555/防御力+9、好きな属性を1つ選ぶ。味方全員の次のアクションフェイズの発動タイミングで、その属性のマナを1つ発生させる。
インターセプトクライシス/R/6666/防御力+5、さらに魔法攻撃を構築している魔法のうち、レベル4の魔法1つの発動を無効にする。レベル2の魔法の発動を全て無効化する。
シャーデンフロイデ/R/5666/防御力+5、さらに魔法攻撃を構築している魔法のうち、レベル4の魔法1つの発動を無効にする。トラップを1つ置き、そのトラップの効果に「自分のHPを3点回復する」を追加する。
メタモルフォーゼ/R/1666/防御力+5、さらに魔法攻撃を構築している魔法のうち、レベル4の魔法1つの発動を無効にする。戦闘空間に存在するオブジェクト:モノリスを1つ選び、破壊する。その後、同じマスに好きな特殊オブジェクトを置く。
オプスマグナム/R/555557/味方全員の防御力+15、さらにこの発動タイミングでの自分の合計防御力を2倍にしてダメージ計算を行う。この戦闘間、味方全員の防御力を+10する。
セブンスシンフラグメント/R/666667/防御力+12、さらに自分以外の味方全員にグッドステータス:不可知レベル3を与える。また、自分は好きなtypeの大魔法「デモンズタイム」を1つ選び、取得する。取得した大魔法は、このシナリオの終了時に消去される。この魔法は、1シーン中に1回までしか発動できない。
【融合魔法】※「エピックオールドクラウド」及び「フィールド:曇天の雨月」はシナリオオリジナル。
エピックオールトクラウド/A/23336666/攻撃力+15、さらにこの戦闘空間をフィールド:曇天の雨月に変更する。これ以降フィールドは変更できない。
フィールド:曇天の雨月
この戦闘空間では、「アマリリスレイン」を1回の発動タイミングに3回まで発動させることができる。この効果は、「アマリリスレイン」の「また、この発動タイミングではもうアマリリスレインは発動できない。」の記述より優先される。「アマリリスレイン」の発動確定後、この発動タイミングにおける全ての発動ダイスをもう一度振る、この効果は1アクションフェイズに1回まで使用可能。
ツインエクスブラスト/A/2366/攻撃力+7、さらに攻撃範囲を戦闘空間上の好きな1マスに変更し、対象が受けているバッドステータス全てのレベルを3上げる。
マルチプルバリアフォース/R/X*N/自分が使用可能である「バリア」を名前に含む魔法の数×5点だけ防御力を上昇させる。
【中間戦闘:戦闘方針】
テストプレイの所感としては1R1時間想定で、2時間くらい見ておけばいい気がします。ティグリスは最初に発動する「朱頂蘭の夜月」を初めとする魅せ札や遅延特技が多めなので、戦闘終了前にある程度シナ1特技を使い切れるように動かしてください。
「【時空の調停者】オロバス」
主体属性:地・火・風・光・闇 クラス:クリーチャー
大魔法:テスタメント(神の存在証明)、デウス・エクス・マキナ(機械仕掛けの神)、アカシック・レコード(地球の記憶)、イマジナリー・ウイング(想像力の翼)、アンブレイカブル・フォートレス(絶対的存在)、ディバイン・プロヴィデンス(森羅万象の深理)、カオス・インフェクション(拡大する絶望)、ラスト・ピリオド(終止符)
能力値「アクション:10」「リアクション:10」「リベラル:15」
【特技】
「時空の悪魔」消費TP15 A
このアクションフェイズで、フュージョンマジック「スカーレットコスモス;counterclockwise」を発動する。1シナリオに1回まで使用可能。
「ソロモン七十二柱;オロバス」消費TP20 A
この戦闘間、自分は好きなSS値でもう一度アクションフェイズを行うことができる。特殊ステータス:時空間強制力レベルⅢ以降の場合使用可能。
「時間掌握」消費TP10 A/R
自分はこの戦闘間、SS値の半分でもう一度アクションフェイズを行うことができる。
※1「空間掌握」消費TP10 A/R
戦闘空間に存在するキャラクター以外のオブジェクトを全て破壊し、全てのマスの地形変化を無効化し、敵全員の受けているグッドステータスを全て消去する。1ラウンドに1回使用可能。
※2「虚数空間」消費TP5 R
魔法攻撃を無効化する。1ラウンドに1回使用可能。
また、既に特殊ステータス:時空間強制力レベルⅢ以降の場合、この特技の効果は、以下のように変化させて発動することができる。
「虚数次元」消費TP15 R
魔法攻撃を無効化する。この特技の効果では、フュージョンマジックも無効化することができる。1ラウンドに1回使用可能。
「次元断裂」消費TP20 A
この魔法攻撃の対象のHPを0まで減らす。特殊ステータス:時空間強制力レベルⅤ以降の場合使用可能、1ラウンドに1回使用可能。
「時間断裂」消費TP5 A/R
このアクションフェイズ及びリアクションフェイズでの発動ダイス数に+(このラウンドの行動回数)し、呪属性のマナを(このラウンドの行動回数)個発生させることができる。
※3「時間停止」消費TP10 A
この戦闘間、自分は特殊効果(グステ、バステ、魔法による効果など)1つか、キャラクターが発動した特殊効果(発動体効果、サーバントオーダー、アイテム効果、特技)1つを無効化、解除する。この効果は「解除されない」「無効化できない」と記述されている効果を無視する。この効果は1ラウンドに1回しか使用できない。この特技は準備タイミングまたは補助タイミングを消費せずに使用できる。
「七つの大罪;憤怒」消費TP10 A
この戦闘間での発動タイミングを全て2回行う。1シナリオに1回まで使用可能。
※1 戦闘でどうしようもなくなったときのみ使用してください。
※2 フュージョンマジック「スカーレットコスモス;counterclockwise」を複数回発動されたときの対策です。よって、PCが「スカーレットコスモス;counterclockwise」を使用するときだけ、特技を使用してください。
※3 基本的に使用しないでください。あまりにも強すぎるPCへの対策です。
攻10 防10 HP350 TP200 SS20 移動3
クリーチャー特殊効果:
【時空間支配】
オリジン及びアイリスの効果を「発動タイミングの好きなダイス1つの出目を好きな出目にする」に変更する。
自分を除く全てのキャラクターは大魔法・発動体・特殊効果を数えずアクションフェイズを4回以上行えない。
特殊特技「七つの大罪;憤怒」の効果は、以下のように変化する。・この戦闘間での発動タイミングを全て2回行う。
【大魔法拡張:果てなき夜】
大魔法【カオス・インフェクション(拡大する絶望)】を発動中、自分のカース魔法の攻撃力は全て5倍になる。
【時間遡行】
特殊ステータス:時空間強制力と使用制限以外を戦闘開始前の状態に変更する。ラウンドの開始フェイズからもう一度行う、ただし、自分はグッドステータス:時空転移の効果をこのラウンド中使用することはできない。
【魔法】
「オリジン」「アイリス」「カース」「フォボス&ダイモス(攻)」「フォボス&ダイモス(防)」
他、「スカーレットコスモス(裏)」「ガーネットコスモス」「クリムゾンコスモス」「ドッペルゲンガー」を除く、主体属性を含む魔法と呪属性魔法を全て使用可能。
【最終戦闘:戦闘方針】
最重要:【時空の調停者】オロバスと未波の大魔法拡張をしっかりと消費してください。
あとは【特殊ステータス:時空間強制力】がレベルⅣになる辺りで倒されるように各リソースを消費してください。ただ、オロバスは余りにしぶといのでPCのリソースに合わせて幾つかは使わずに終わっても構いません。PCによっては多段行動しない場合もあると思いますが、その場合に【時空の調停者】オロバスの受け札が多すぎて倒せない恐れがあるためです。
【共通:戦闘方針】
どちらのデータもPCによっては全滅させてしまうほどの強さがあります。特に【セカンダリーオブザダフトプリズン】【ガーネットコスモス】【ビヨンドザリベンジ】辺りの魔法は危険なので極力発動しないでください。
サポートデータ
「未波」
【大魔法】
大魔法【ディメンジョン・ホロウ(次元断裂)】
表【好きな1マスを選び、そのマスを好きな特殊地形レベル3またはレベル-3に変更する。】
【効果】
「時空間切合」
味方のリアクションフェイズ時、味方のダメージ計算時、そのダメージ計算フェイズを行わずに追加効果の処理を行う。1ラウンド1回まで使用可能。
「時空間跳躍」
味方一人にグッドステータス:時空転移レベル∞を与える。この効果で与えたグッドステータスは、ラウンドの終了タイミングに消去される。このグッドステータスは、この効果と任意の上書き以外では消去されない。1ラウンド1回まで使用可能。
「時間鎖縛」
敵のアクションフェイズまたはリアクションフェイズ時に発動可能。そのフェイズ時、敵は全てのタイミングを行えない。1シナリオ3回まで使用可能。
「空間連鎖/師達の教え」
味方1人が魔法を発動した時、その魔法をもう一度発動させることができる、これはエンハンスマジックやフュージョンマジックにも適応される。1ラウンドに3回まで使用可能。
(以下2つのサポートデータは、【時空の調停者】オロバスが【時間遡行】を発動した時に公開する)
「大魔法拡張:果てなき夜を超えて」
大魔法【ディメンジョン・ホロウ(次元断裂)】の大魔法の表効果を以下の通り変更する。
「表:このアクションフェイズの魔法攻撃では、敵の防御力を無視してダメージ計算を行う。また、敵はリアクションフェイズを行えない。」
「時間逆転」
時間遡行の効果から、味方1人だけ対象外にする。
小ネタ
・シナリオについて
正直に言うとこのシナリオは半分くらい私の自作シナリオって感じです。というのも原案とプロット、エネミーデータをラスティアラさんから提供していただいているからですね。ありがとうございます。なので、自分から説明することはあまりないのですが……面白いシナリオであるのは保証します。データもシナリオも重いですが、その分満足感はあると思います。
・シナリオタイトルについて
果てなき夜は「変わらない暗い未来」みたいな。イメージソング中に「Day will break the nite」とあるので、じゃあ夜入れるかと当時の私は考えたような気がします。
澪標は船が往来するときに目印にする杭ですね。「身を尽くし」にかけて使われることでもお馴染み。このシナリオにおける未来の分岐点が未波なんですけど、何かそういうポイントみたいな言葉を使いたかった。あとは海に関連する言葉ということや、「身を尽くし」で掛詞になるのもあって、ちょうどいいなと思って選んだ気がします。
サブタイトルは直訳で「運命との再会」。そのままです。語ることはないです、これが全てです。
・今回予告について
幾度となく打ち寄せる細波は未波を表しています。眩い光はPC1、PCたちと過ごした幸せな日々の比喩。
月に焦がれた青年は、PC1に憧れた未波であり、ドロシーに救われたPC1でもあり、リュウザキに勝利することを渇望したティグリスでもあります。
・NPCについて
「未波」
PCたちを救うため、記憶と命を代償に3回もタイムリープした青年。最初の世界線で、PCたちが死んだときにパラレルリンカーに覚醒しました。シナリオ執筆中、「やってること未来トランクスなんだよな……」と思っていたのは余談です。見た目年齢は14歳くらいですが、タイムリープを始めてから3年くらい経過しているので精神年齢的には17~18歳くらいです。現実世界出身者なので茶髪黒目。シナリオの内容について話し合っているときのメモには「PC1にドロシーみたいなことをしてもらう」と書いてあったのでそういうことです。
名前は「未来」とイメージソング「波のゆくさき」の組み合わせ。
「ソラ・ブリード Sola Brigid」
PC2の幼馴染で同級生。メモには「元気溌剌系、良妻」と書かれていますが、シナリオを書いているときにアークナイツのヴィグナ(本家より優しめ)とウマ娘のダイワスカーレットを元ネタにした結果、ツンデレ要素が高くなった気がします。
このシナリオのヒロイン枠。他のコネクションNPCの名前がすぐに決まったのに対し、わりと終盤まで決まっていなかったのでずっと「ヒロインちゃん」と呼ばれていました。
名前はアイルランド語で「光」を意味するSolasと火・金属細工・豊穣・家畜・作物の実り・詩を司るケルト神話の女神ブリードに由来しています。
「リュウザキ」
本名:竜崎 朔夜(りゅうざき さくや)。「クソ生意気で先輩風吹かせまくりな傲慢な天才」。実際超強い。札魔導学科なのに攻撃も防御もできるし、【エレメンタルクロス】【エレメンタルバリア】【ハーベストムーン】は全部使える。攻守共にできることに、ティグリスは微妙にコンプレックスを感じていました。あと、弟子のPC3は主体属性3つでしたが、こいつは主体属性4つ持っているのでおそらく【エッジワースカイパーベルト】も使えます。
公式サンプルシナリオ2のPC1みたいな奴を想定していました。ちなみに祖父母とは仲が良く苗字を受け継ごうと思ったが、魔導次元に来た間接的原因である両親とは不和であり、そのため彼らから付けられた名前は名乗っていないという設定があります。
「オロバス」
このシナリオの敵。サタン直属の悪魔で、有力なハーベスト学生を潰すために活動していました。PCたちを2回全滅させ、1回相打ちに持ち込んでいる時点でこいつもめちゃくちゃ強いです。未波がパラレルリンカーの力を使ってタイムリープした際は、別世界の自分から情報を得て世界の安定を保とうとしました。
「ティグリス tigris」
本名:虎雅 夕霧(こが ゆうぎり)。杖魔導学科卒業、禁呪魔導研究科中退。リュウザキのかつての相棒。リュウザキが絶対的な天才なら、ティグリスは努力の天才。全学年共通テストではSランクを取っていたので優秀なのは間違いないのだが、ついぞリュウザキには勝てていない。
「クリーチャーハントに嫌気がさした」「クリーチャーが大事だから」などと言っているが、実際は所属を変えてでもただただリュウザキに勝ちたかっただけ。院進学から一年ほど経った後「このままではリュウザキに勝てない」と悟り、より力を求めてアマリリスへと向かったという設定もある。何がと言わないが重い。
リュウザキと対になるように、基本的に名前は「虎」から付けています。ティグリスはラテン語、偽名:ジョルディ・バーグ Jordi bergのバーグはネパール語で「虎」を表します。ジョルディはカタルーニャ語で「ゲオルギウス」を表します。ドラゴン退治でも有名な聖ゲオルギウスからですね。ティグリスが槍を用いていたのもこれに由来します。

