運命の荒野〜The wasteland of the fate〜
シナリオ「運命の荒野〜The wasteland of the fate〜」
推奨人数 3人
推定時間 4〜5時間
推奨リベラルアーツ ペネトレイト、スコープ、ブリンガー、ステルス、シンク、アンロック、属性魔法
シナリオ背景が最後に書いてるので回す方は確認してください。
今回予告
自分がこの世に生まれた時から全てが決まっていた。
何不自由ない生活。
決められた運命を辿るだけの日々。
そこに何か意味はあるんだろうか。
自分の生まれた意味とはなんだ。
ただ、私が私である意味はなく、この街の歯車として一生を終えるのか。
そんなことを私は望まない。
与えられた幸せなんて、何も意味がない。
私が、私達が、望むのは
美しい黄金の海でも、理想郷でも、楽園でもない。
真っ新な荒野だ。
魔法学園RPGハーベスト「運命の荒野〜The wasteland of the fate〜」
魔法の時間はここから始める。
シナリオハンドアウト
PC1 コネクション:トア=ピノーア 推奨関係:想い人/友人
君は、魔法学園ハーベストの学生だ。
君は友人であるトア=ピノーアと親しくしており、毎日楽しい学園生活を送っていた。
そんなある日、トアに故郷のお祭りに誘われ、君は快く誘いに応じた。
しかし、その約束をした数週間後にハーベストでカース事件が起こると、彼女はハーベストから魔導書を盗み出し姿を消してしまった。
PC2 コネクション:ドロシー・フロム・オズ 推奨関係:信頼/尊敬
君は魔法学園ハーベストの優秀な学生である。
君はドロシー・フロム・オズから、ある街から盗まれた神の触媒について学園内で調査を行って欲しいと依頼を受ける。
君はその依頼を受け、その街出身の学生達に聞き込みを行うこととなった。
PC3 コネクション:サラ=イピト 推奨関係:相棒
君は魔法学園ハーベストのカース特別対策委員会に所属している。
ある日、君は腕試しと称していつものように相棒であるサラとクリーチャーハントへと出かける。
しかし、クリーチャーを倒す彼女の様子がいつもと大きく違うことに気づく。
君は彼女がカースに感染しているのではないかと考え、学内の病院へと彼女を連れて行った。
彼女は病院へと入院することになったが、彼女はそのことを酷く怒っているようで、君が姿を見せるたびに嫌な顔をする。
そんな最中、彼女のカース感染は進行が早く、このまま原因であるクリーチャーが見つからなければ数週間後、彼女はカースに蝕まれ死んでしまうという話を聞く。
登場NPC
「トア=ピノーア」
魔導書魔導学科 3年生 15歳 女性
魔導書魔道学科の中でも優秀な成績を収めており、おっとりとした優しい性格から人が周りに集まる人気者。
PC1とは友達であり、恋心かどうかはわからないがPC1のことが大好きなためキミのことを見かけると嬉しそうに駆け寄ってくる。
「サラ=イピト」
紋章魔導学科→杖魔導学科 6年生 18歳 女性
学園内でも上位に入るほどの実力者であり、最初は紋章魔導学科に所属していたが、両親からの勧めで杖魔導学科に転科した。
感情が表に出にくく、相手に慣れないとあまり喋らない。
友達と呼べるのはPC3のみであり、彼女の表情の微妙な変化を読み取れるのもPC3のみである。
「ユア=ストデル」
エルドラードに住む 12歳の少年
純真で笑顔の似合う男の子。いつもボロボロの服を着ており、その服には不釣り合いなほど綺麗な布で作られた腕章を身につけている。
「レイン=ピノーア」
トアの父。厳格な男性。
シナリオ
シーン1:終わりの始まり(マスターシーン)
緑の麦があたり一面に広がり、風に撫でられ波を作る。
その中心に違和感を覚えるほど真っ白な神殿があった。
神殿の中には、月明かりがまっすぐ差し込み、
祭壇と、神殿の大きな柱も所々欠け、長い間そこに建っていたことが伺える。
その神殿の中で少女は祭壇に座り、不安気にもう1人の月を見上げる少女の背中を見つめていた。
不安そうな少女はそっと祭壇を撫でながら「ねぇサラうまくいくかな…」と呟く。
サラと呼ばれた人物は長い髪を風に靡かせながら少女を振り返った。
「さぁ、わからないけれど、もうこの方法しかない」
「怖くない…?」
そう少女に言われ、サラは再び月を見上げた。
「怖いわよ。でも、あなたが一緒なら大丈夫」
月光に照らされたサラの瞳は一縷の迷いもなく澄み切っていた。
「あなたは、怖い?」
「ううん…私ももう覚悟はできてる。サラ1人に全て背負わせたりしないよ。」
「そう、安心した。あなたは離れたところで見ていて」
サラは少女が離れたことを確認すると、真っ白な指でゆっくりと祭壇の扉を開ける。
その中から何かを取り出す。
サラの手の中には怪しく光を放つイヤリングが握られていた。
そのイヤリングを月光に照らしながら「あとは、神を復活させるだけ…ね…」とサラは呟いた。
シーン2:お祭りへのお誘い(PC1)
PC1が講義を終えたころ、突然後ろから
「PC1〜!疲れたよ〜!」
と勢いよく抱きつかれる。
PC1が声のした方を見ると、その人物は栗色の髪を揺らしながら、深い青の瞳を楽しげに細めていた。
PC1はその人物が、友人のトア=ピノーアであることに気づくだろう。
「そうだ!PC1とお昼行こうと思って一緒にどう?」
「やった〜!ありがとう!」
PC1たちは連れ立って教室を後にする。
窓から差す光は点々と道を照らし、廊下は温室のように温かい。
廊下を歩いていると、トアが「あっ!」と何か思い出したように声を上げる。
「そう!実はPC1のことを、お祭りに誘おうと思って〜!」
「うん!私の故郷のお祭りでね!エルドラードっていう街なんだけど、麦の栽培が盛んなんだ。それで毎年5月になるとね。麦畑の真ん中にある神殿で今年もたくさん麦が成長しました〜!ありがとうございます〜!ってお祈りするわけ、そんでそのついでにお祭りをするの!」
「美味しいものたくさんなんだよ〜!パンとか〜ピザとか〜パンとか〜」
「へへ〜でもPC1と一緒にお祭り嬉しいな〜」
「今年行けなかったら来年はいけないから〜」
PC1にそう言われると彼女は焦ったように
「え?あ〜ほら来年は都合悪いかも〜」といつものように笑う。
「ね!絶対、約束だよ〜!」
とPC1に彼女は念を押し、小指を差し出す。
シーン3:ドロシーの予感(PC2)
PC2はドロシーに学長室へと呼び出された。
キミは今扉の前に立っている。
「どうぞ〜!」中からドロシーの声がすると、扉が自動で開く。
「お!PC2くん!よくきたね〜!座って」とドロシーはPC2がソファに座るように促す。
「さ!お菓子も紅茶もあるから、ゆっくりして言ってね!」
「それでなんで呼び出したのかって言うと〜実はPC2くんにお願いがあってね!」
「エルドラードっていう街があるんだけど、そこで神の触媒が盗まれてしまったの」
「神の触媒っていうのは、神を復活させるための儀式に必要なものなんだ!それで、その盗まれた話を聞いた時からドロシーちゃんの嫌な予感センサーがバンバン反応してるの!」
「私が調べられるならそうしたいのは山々なんだけどね」
「実はエルドラードってとっても閉鎖的な街でね。しかも魔法省の偉い人とか、学園の理事会とかにもそこの出身者がいるから、あんまり私が嗅ぎ回ると謁見だの何だのって厄介なことになっちゃうんだ〜」
「そこで、調査の依頼を、PC2くんにお願いしたいってわけ!PC2くんなら、信頼できるし、能力も申し分ないからね!」
「エルドラードについてちょこっと載ってる文献は図書館にあるし、そこの出身者が今学園に2人いるから、話聞いてみて欲しいの」
そういうとPC2にドロシーはメモを渡す。
そこには「魔導書魔導学科 トア=ピノーア、杖魔導学科 サラ=イピト」と書かれていた。
「あと、変身魔導学科にエルドラード出身者で入学予定だったユア=ストデルくんって子がいたんだけど、その子と連絡が取れなくなっててね。それも気がかりで、2人に聞いてみてくれない?」
君がメモを受け取るとドロシーは「よろしくね」とにっこりと微笑んだ。
シーン4:破壊の喜び(PC3)
PC3はいつものようにサラと黒き森へクリーチャーハントをしに来ていた。
サラはいつもより調子がいいようで、あっという間にクリーチャーの死体の山を築いていく。
「まぁね。最近、力が湧いてくる感じがするの」
そこでPC3は違和感を覚える。いつも表情や感情の見えない彼女が、クリーチャーを殺すのに喜びを感じているように思えた。
それに魔法の使い方も乱暴すぎるように思う。
彼女の戦い方はいつもスマートで不必要な数まで殺したり、草花を荒らすような戦い方はしない。
「え?何が?いつもどおりだけど…」
「平気よ。病院なんて行かない…」
「うるさい。大丈夫って言ってるでしょう」
といつもの彼女らしからぬ大きな声と、眉を潜めた怖い顔をし、発動体を取り出す。
「あまりしつこいと、魔法で黙らせるわよ」
PC3はこれはカースに感染しているのではと考え始める。
無理に連れて行こうとすると彼女は魔法で抵抗してくる。
(魔法の演出で倒してください)
PC3は彼女を病院へと連れて行った。
シーン5:怒りの矛先(PC3)
PC3がサラを病院に連れて行った日から1ヶ月。
PC3は毎日お見舞いに行き、今日もいつものように病室の前まで来ていた。
PC3がノックをすると中から「どうぞ」と声が聞こえた。
彼女、サラ=イピトはPC3の姿を見ると「またきたの」と睨むようにこちらを見た。
「あなたのせいでこんなところ入れられたの。すぐ逃げ出そうとするからってこんなものまでつけられて…まるで囚人だわ」
彼女は片足に付けられた拘束具をPC3に見せてくる。
「入院してからもう1ヶ月になる。でも、ここでの時間は退屈すぎてもっと長くいたように感じる…私はこんなところにいる場合じゃないのに…」
「私には時間がない…時間が…」とサラは焦った様子で頭を乱暴に掻き毟る。
「私のカースの進行、通常より何倍も速く進んでいるみたいなの。長くても数ヶ月、最悪数週間後には死ぬって言われたわ…だから、こんなところで時間を無駄にしている場合じゃない…」
「少しでも悪いと思うなら私をここから出して!」
「そんな正論、聞きたくないわ!」というと、突然、胸を抑え苦しみだす。
サラはゆっくり顔をあげPC3の腕を掴む。
「私…PC3の力を奪いたい」とPC3にすがりながら悲痛な笑みを浮かべた。
「もっと、もっと強い力が必要なの!彼を助けるためにはもっと…」とサラは呟き、PC3の腕を強い力で握る。
しかし、PC3が痛がる様子を見せると手の力が緩み。彼女の瞳は大きく揺れ動く「違う、PC3は…でも、力が…」
そこへ看護師数人入ってくると、彼女を押さえつけ鎮静剤を投与する。
するとPC3の腕を掴んでいた手がするりと抜け、サラの目は段々と虚になりベットへと倒れた。
看護師に「あなたは外へ!」と促され、PC3は病室の外へと出された
シーン6:秘密の会話(マスターシーン)
色のない病室の中に窓からチカチカと光が差し込む。
彼女はその光を見ると、体を起き上がらせ枕元にある懐中電灯を手にした。
外から差し込む光は規則的に点いたり消えたりを繰り返しており、何かの暗号のようだ。
光の点滅が止むと、今度は彼女の方から窓の外へ向かって光を点滅させる。
一通り何かを伝え終えると彼女は、手を目一杯伸ばし窓を少しだけ開ける。
窓の隙間から、彼女の発動体である簪が投げ込まれ、床へと落ちた。
サラが外へと再度光を点滅させると、発動体が浮き、彼女の手元へと届く。
サラが発動体を力強く握る。
「この力に飲み込まれる前にここから出なきゃ」
と少しだけ焦りを滲ませ、髪を乱暴に掻き上げる。
「何もできずに死ぬなんて絶対に嫌…あの街を壊すまでは…」
と彼女は窓の外の月を睨みつけた。
シーン7:神の触媒(全員)
ある日の魔法学園ハーベスト。PCたちはいつものように講義を受けていた。
授業名は「クリーチャー学特論Ⅰ」、講師は魔導書魔導学科主任のガンディー・アイアンガーである。
講義が始まってしばらく経つと眠っている生徒が少しずつ現れる。
「今日の講義は、君たちにクリーチャーの信仰について学んでもらおうと思う」
「皆の知っている通り、クリーチャーからはカースが生成され、カースはクリーチャーから人に感染する。カースとは人の精神を汚染するものだ。カースに感染すると欲望が増幅され正気を保つことが難しくなる。そしてそれは、人間界でいう『精神疾患』というものに近い。そのためクリーチャーはその存在を悪いものとして扱われることが多い」
「ここまでは君達は耳にタコができるほどきいているだろう…」
「ここからが、今日の講義の大事なところだ。魔導次元の中では、クリーチャーを神として崇めている街がいくつかある。代表としてあげられるのはエルドラードだな。そこでは人の形をしたクリーチャーに街を助けられたことで、そのクリーチャーを神として崇拝するようになった。また、その逆もある。クリーチャーに街を滅ぼされそうになり、これ以上そのクリーチャーを怒らせないようにと神殿を設け、崇めている街もある。
二つ例を挙げたが、神として扱われているということは、それだけ強力なクリーチャーであるということだ。
そのためそのクリーチャーたちはそれぞれの地域で、しっかりと封印されている。
その封印を解くためには、神殿に置かれている神の触媒とハーベストにある『リナーシタ』という魔導書が必要だ。」
「かつてその魔導書を盗み出そうとした不届き者もいたが、図書館セキュリティと余程の事件がない限りはワシが図書館にいるからな。厳重に管理されている」
「さて今回の単元では、クリーチャーを信仰している街について、それぞれ調べて発表してもらおうと考えている」
「事前に班分けをしているから、発表していくぞ」
ガンディー先生が順番に班を発表していき、そのうち「PC1、トア=ピノーア、PC2、PC3以上で半分けは終わりだ。あとはそれぞれで調べて再来週発表してもらう」という。
周りの生徒は班ごとに集まり出し、教室が騒がしくなった。
(自己紹介して知り合いもしくは友人に、PC2はトアにここで質問しも良いし、廊下に出たあと声をかけてもいい。トアの答える内容はシーン8に記載)
・PC3にリベラル振ってもらう
成功→トアとサラのイヤリングが同じものだと気づく。
失敗→何もわからない。
シーン8:失われた触媒(PC2)
PC2は事件の調査のために2人の人物に話を聞きに行くことにした。
トア答える内容
「あと、変身魔導学科にエルドラード出身者で入学予定だったユア=ストデルくんって子がいたんだけど、その子と連絡が取れなくなっててね。それも気がかりで、2人に聞いてみてくれない?」
「私が知ってることは答えるけど…どうしてそのことを知りたいの?」
エルドラードについて
「エルドラードは、街並みがとても綺麗で、麦畑も5月になるととても素敵だよ。黄金の海みたいで、いい人ばかりだし、とってもいい街だよ」
と言いながら微笑むがどこかぎこちない。
神の触媒について
「ごめんなさい。触媒がどんなものかは知らないの。知ってるのはどこにあるのかくらいで…」
「街の神殿の中。でもあそこは結界が張ってあるし、簡単に盗み出すことはできないと思うな」
ユア=ストデルについて
ユア=ストデルの名前が出るとトアの優しい顔が少し歪み悲しい顔へと変わったが
「ごめんなさい。同じ出身地なだけだから彼のこと詳しくは知らないの」と答えた。
サラの答える内容
サラが病院に入院していると聞き、病室の前までやってきた。
扉をノックすると中から「どうぞ」と声がする。
PC2の顔を見ると、怪訝な顔をし「あなた誰?」と問いかけた。
触媒について
「どうしてそんなこと知りたいのかしら?」
「触媒?あるのは知っているけれど、どんなものかは知らないわ」
エルドラードについて
「そう。まぁ聞きたいなら教えてあげるわ。エルドラードは、一見は裕福で素敵な街に見えるけど、実態は違うわ。エルドラードでは全員が家と食料を平等に与えられ最低限の生活を保障する代わりに、階級制度というものがあって、番号によって優遇される順番が決まっている。そして、全員がその番号が書かれた腕章をつけることを義務付けられている。皆番号に振り回されて、上のものは下のものを馬鹿にする。あの街は腐ってるのよ」
「普通のエルドラードの住民はそういうでしょうね。あの街が一番素晴らしいって洗脳されているのよ」
ユアについて
表情一つ変えず「同じ出身地の人間。それ以外知らないわ」とPC2の目をまっすぐ見て答えた。
リベラル振ってもらう
成功すれば、トア、サラが同じイヤリングを身につけていることがわかる。
シーン9:運命(PC1)
PC1とトアは課題に使う本を探すために図書館を訪れていた。
図書館は壁一面本棚で覆われており、移動式の階段が忙しなく動き続けている。
2人で机に並んで座り、文献に目を通していると、トアが突然「PC1〜もしさ生まれた時から全てのことが決められているとしたらどうする?」と内容に似合わずとても呑気に話し始めた。
「例えばね、友達も、結婚相手も、仕事もとにかくぜ〜ん部決まってたらさ、PC1はどう思う?」
「だよね〜私もすごく嫌だな」
「ね!PC1はさ!将来の夢とかある?」
夢あり
→「素敵な夢だね!!PC1がその夢叶えるところ私も見たい!!」
夢なし
→「そっか〜!でも、私たちまだ若いもんね!これから決めていけばいいよ!PC1がどんな将来の夢を見つけるのか私も楽しみ!」
ウキウキ話していたトアだが、少しだけ暗い表情になると
「自分の将来について悩めるっていいよね」と呟く。
「私、ハーベストを卒業したらね、街の軍隊みたいなのにならなきゃいけなくて、結婚する相手ももう決まってるんだ。会ったことも話したこともないけどね…まぁ貴族の家だし、よくある政略結婚みたいなものだよ」
トアはPC1が本を開いている手に自分の手を重ね優しく握ると「私、知らない人と結婚するくらいなら、PC1と結婚したかったなぁ」と呟いた。
「なんてね!冗談!」
と彼女はにっこりといつものように微笑む。
「それにしても、PC1とお祭り楽しみだなぁ!」
「PC1とさ仲良くなった時から絶対一緒に行きたいって思ってたんだ!」
「あともう少しだね」
そう呟くトアの顔は嬉しさと不安が混じった顔をしていた。
シーン10:探偵ドロシー(PC2)
理事長室に行くと、よくある探偵のコスプレをしたドロシーが立っていた。
「推理をしていたの!エルドラードのカラクリについてね…!」とえっへんと腰に手を当てドヤ顔をしている。
「PC2くんは何かわかった?」
「なるほどねぇ〜エルドラードが階級制度なのは有名な話だけど…生徒たちからも何も出てこないかぁ…ん〜長い歴史のある街なら、悪事の一つや二つ経歴があるはずなのにな。一切ないっ!真っ新!とても綺麗!こんなのおかしいと思わない?PC2くん?」
「だよね〜誰かが意図的にお掃除しているとしか思えない…!」
「これは本格的に動かなくちゃだめかもね…神の触媒をハーベストに持ち込まれでもしたら危ないから」
「神の触媒って言われているけど、あれは強力なクリーチャーの一部だから、触れるとカース感染しちゃうし、とても危険なものなんだよ」
「とにかく!PC2くんはトアちゃん、サラちゃんの動向チェックしといて…!私もバレないようにこそこそ動くから!」
「お願いね!助手くん!」とドロシーはポンと肩を叩いた。
シーン11:決意(PC3)
彼女が暴れてから一週間後、PC3はサラの病室を訪れていた。
キミの姿を見るとサラはいつものように「また来たの」とPC3を睨み付けるがその顔は疲れ切っている様子だ。
PC3の言葉にぐっと唇を噛み締めると「あなたに優しくされると、気持ちが落ち着かなくなる…もうお見舞いにはこないで」と目は合わせないようにしながら呟いた。
「あなたって本当に馬鹿ね。私に毎日罵倒されにきてるようなものじゃない。私に構って、あなたにどんないいことがあるっていうの」
「そんな優しいこと言わないで…」と瞳が動揺したように揺れる。
「ねぇPC3、私のお願い聞いてくれないかしら」
「あまり大きな声で言えないから、近くにきてくれる?」
PC3が近づくと、サラは耳打ちをしようと顔を近づけ「ララバイ」と唱えた。
彼女からカースが溢れ出る。しかし、PC3の知っているカースとは違い、禍々しさの中に優しさとどこか懐かしいような温かさが混じっていた。
PC3は魔法にかかり、だんだんと眠くなっていく。
サラは拘束具を発動体で壊すと、ゆっくりと力強く立ち上がった。
「最後に一つだけ、PC3あなたと過ごした学園での生活とても楽しかった。唯一自分で選んで手に入れたものがあなたとの関係だった。そのおかげて私は運命と戦うって決心がついたわ。例え、この命と引き換えにしても…」
サラは窓に向かって、魔法を放ち大きな穴を開けた。
「ごめんね。PC3。私たちで終わりにしないといけないの」
シーン12:破滅への道(全員)
PC1とトアは中庭で昼食を取っていた。
トアはどこか元気がなさそうな様子だ。
「あのね、実はお祭り…」とトアが言いかけると、突然「やめろ!やめてくれ…!」と声が聞こえた。
そちらを見ると、男子学生が渡廊下から中庭に向かって逃げてくるのが見え、その後ろから複数の生徒が力のない目をしながら機械的に魔法を放っているのが見えた。
その様子を見てトアがPC1に聞こえないほどの小さな声で「始まっちゃった…」と呟いた。
また別の方向から悲鳴が聞こえ、今度は女子学生が襲われている。
トアは「…私は彼女のこと守りに行くから、PC1は彼の方に行って」と言い、発動体である魔導書を開きながら走り出した。
(PC1の行動描写)し、一度トアから離れるとトアの目の前に、サラが現れる。
「トア、始めるわよ」とトアに声をかける。
「うん。サラ体は平気?」
「心配いらないわ。カースも制御できている。心地いいくらいよ」
2人はそこで緊張が一瞬溶けたようにふふっと笑い合う。
サラは「さぁ、願いを叶えてもらいましょう。これ渡すわね」とイヤリングをトアに渡す。
トアはイヤリングを受け取ると「運命と戦わないとね」と少し無理矢理に笑みを作ると、それに応じるようにサラもぎこちなく微笑んだ。
一方PC1は、様々な生徒が集まり、3対1でカース感染者の相手をしている。PC1が戦っていたところも、他のチームが対応しており、その間にPC1はトアの元へ戻ろうとした。
すると、長い金色の髪の人物がトアの足元に魔法陣を展開し「アスタリスク」と唱え、トアは何処かへと消えてしまった。
「あなた。トアの友人?」
「トアは役目を果たしに行ったわ。追いかけるつもりならトアの友人でも容赦しないわよ」
と長い金色の髪の人物はゆっくり発動体を構える。
(この辺りでPC2、PC3登場しておk)
「PC3思ったよりも起きるのが早かったわね」
「決められた運命に争うのよ。私の幸せは私が決めるわ。たとえその結果死ぬことになっても悔いはない」
「さぁ私のこと止める気なんでしょ。次は負けないわよ」
そういうと、彼女は戦闘態勢を取る。
【サラとの中間戦闘】
サラとは少しなら話せる。
重要なことは何も言わない。
シーン13:深淵(マスターシーン)
トアはサラの大魔法により、1人で図書館の地下へとやってきていた。
地下に厳重に保管されている一冊の図書を手に取る。
その本に触れるとセキュリティシステムが動き出し、警備用の精霊が騒ぎ出す。
本をしっかり抱きしめ
「私、これでもうPC1とは一緒にいられないんだ…」と悲しそうに笑った。
そして彼女は「ここからエルドラードへ必ず辿り着ける道を教えて…アカシックレコード」と唱える。
本が輝き、彼女に道を示す。
その道筋を辿り、彼女は図書館から姿を消した。
シーン14:情報収集(全員)
1.今回のカース事件について
今回のカース事件は、サラ=イピトが一次感染者である。また、彼女は「スサノオ」というクリーチャーのカースに感染していたことがわかった。このカースは「人を救いたい」という欲望を増幅させる。彼女は普通の人間なら正気を失うほどのカースを自分の力としてコントロールしていた。そのため、学園の多くの人間を二次感染させることが可能となり、大規模な被害に繋がった。
また、この事件の最中、トア=ピノーアが図書館から魔導書を盗み出したことがわかっている。
→情報4『魔導書について』
2.カース事件と魔導書盗難事件関係者の共通点
今回の事件の中心人物である。トア=ピノーア、サラ=イピトは同じ『エルドラード』出身であることがわかっている。しかし、ハーベストの学生であるトア、サラは出身地が同じというだけで、特別親しくしているという情報は得られていない。
→情報5『エルドラードについて』
3.盗まれた神の触媒について
エルドラードから盗まれた神の触媒は、イヤリングであり、身につけている人間の力を増幅させると言われている。
エルドラードではスサノオを神として崇めている。しかし、その実態はクリーチャーであり、祭壇の中に封印されている。
つまり、力の増幅とはカース感染のことであり、持ち主の欲望を増幅させている。
→情報6『スサノオの伝記』
4.魔導書について
その魔導書は『リナーシタ』という名で、とても強い魔力の込められた魔導書である。その魔導書には、祭壇にかけられた封印の解き方についてと、神の触媒を利用した復活の儀式について書かれている。
この本が盗み出されたことから、サラ、トアの目的は、神の復活であることがわかる。
→トアの行方、今回の事件の動機についてサラに話を聞きに行くことが出来る。
5.エルドラードについて
エルドラードは、大きな街ではないが魔導次元の中でも有数の裕福な街である。その裕福さは厳密な制度によって得られたもので、エルドラードでは全員が家と食料を平等に与えられ最低限の生活を保障する代わりに、階級制度というものが設けられている。
階級ごとに住民に1〜6の番号が振り分けられ、その階級、家柄によって、優遇される順番が決まっており、街が決めた人生を歩むことを強制させられる。
このように住民全員が街の歯車となることで、街全体の富が守られてきたようだ。
また、サラ=イピトは1階級、トア=ピノーアは2階級であることがわかった。
6.スサノオ伝記
エルドラードには伝承が残されている。
昔、エルドラードは貧しい街であり、建物も朽ち果て、作物も荒れた土地の上に実ることはなく、崩壊寸前であった。
そこで更に追い討ちをかけるように、ヤマタノオロチというクリーチャーに街が襲われ、いよいよ街が消えそうになった時。
スサノオが現れ、ヤマタノオロチを倒し、エルドラードを救ったと言われている。
そして、スサノオは民の願いを3つ叶えるといい。
民はヤマタノオロチに殺された人間を生き返らせることを望み、食糧に困ることがないように美しい黄金の麦畑を望み、綺麗で美しい街を望み、それが与えられたと言い伝えられている。
しかし、この伝承には続きがある。
願いをかなえてもらう代わりに、スサノオに生贄または代償を捧げなければならない。
シーン15:あとのまつり(全員)
事件のあった日の夜。
pc達はサラの病室へとやってきていた。
病室からは返事はなく中に入ると、穏やかな表情をしたサラが月を見上げていた。
「PC3あなたにはひどいことをして悪かったわね」
「あなた達、話を聞きに来たんでしょう?私の知っていることは全て話すつもりよ。もう私の役目は果たしたからね」と3人に微笑んだ。
「私の役目は大規模な事件を起こすこと、そしてその事件の処理を先生や優秀な生徒達にさせることで図書館を手薄にすることが目的だった」
「その様子だとトアは無事に魔導書を盗み出すことができたのよね?」
「よかった…」
「その話を今からするわ。あなたたちの知りたいことは私たちの動機とトアの行方でしょう?」
するとサラは深く深呼吸をすると昔の話を始めた。
シーン16:崩壊の音(マスターシーン)
煉瓦造りの建物が並び、建物の近くを流れる川の水面がキラキラと反射する。
見惚れてしまうほどの美しい街並みが広がるその中で、腕に2〜5の腕章をつけた少年たちが1人の少年を叱責し、暴力を振るっている。
暴力を振るわれている彼の腕には6と書かれた腕章がつけられていた。
周りの大人たちは「程々にしとけよ〜」と言うだけで誰も助けない。
黙って殴られていた少年だが、よく見ると耐えるように握りしめられた拳の隙間から炎が漏れ出している。
そこにトアが通りかかり「何やってるの!」と叱ると、蜘蛛の子を散らすように少年たちはいなくなった。
彼女の腕章には2と数字で書いてあり、更に2本の金色の線が縦に入っている。魔法が使える証だ。
トアは「大丈夫?たてる?」と少年に手を差し伸べた。
「ダメだよ。僕6階級だから、お姉ちゃん怒られちゃうよ」
その言葉をきき、トアはどうしたものかと少し困った顔をする。
そこへどこか神秘的な雰囲気をもつ美しい人物が現れ、その少年の目の前に膝をつく。
その少女が現れるとトアは「サラ!」と名前を呼んだ。
サラと呼ばれた人物は少年に向かい「いいのよ。そんなくだらないこと。階級の前に私たちは同じ人間なんだから」と無理に手を引き立たせた。
彼女の腕には1と書かれた腕章がつけられており、金色の線が入っている。
「あなた、魔法が使えるのね」
「え!いや、6階級の僕が、魔法なんて…」
「隠すことないわ。ねぇ、その力きちんと使ってみたくない?」
少年はなんて答えて良いのか分からず、不安そうに足元を見たまま押し黙る。
「使ってみたいの。使ってみたくないの?どっち?」
「…つ、使ってみたい!」と答えた。
その返事に満足そうに微笑むと
「じゃあ、これから私たちが魔法を教えてあげる。暇なときはここに来なさい」
と小さなメモを渡した。
少年は嬉しそうに受け取り
「ありがとう!俺、ユア=ストデル。姉ちゃんたちは?」
「私はサラ=イピトよ」
「私はトア=ピノーア!よろしくねユアくん」と、3人で話していると遠くから
「トア、そこで何をしている」と声がした。
トアはその声を上げた人物を見ると「ここから離れて」と少年の背中を軽く叩きここから逃げるように促す。
近づいてきた男は大柄な男性で威圧的な雰囲気だ。
サラを見ると軽く頭を下げ、再びトアを睨みつける。
「お父さん…」
「トア、さっき話していたのは6階級の人間だな」
「はい…」
「底辺の人間と関わり合いになるのはやめろ。自分の格は落とすな。イピトのお嬢さんも、ご自分の立場は弁えた方がいい。行くぞトア」
そういうと、トアの父レイン=ピノーアはトアの腕を強引に引いて去っていく。
2人が去っていくと、サラは憎々しげに「ほんと馬鹿げてる」と吐き捨てるように呟いた。
シーン17:運命の歯車(マスターシーン)
それから数ヶ月、トア、サラはユアに魔法を教え続けた。
そしてついに、サラの上層部への働きかけと、ユアの努力の成果が実り、ユアがハーベストへと通うことが認められた。
6階級からハーベストへの入学は異例のことであり、この小さな変化がトアには嬉しくてたまらなかった。
トアはそのことを喜び家に帰ると、突然レインに顔を打たれる。
トアは衝撃により尻餅をつき突然のことに驚いたまま、父であるレインを見つめた。
すると、今度は胸ぐらを掴まれ無理矢理引き起こされる。
レインは「トア、あの害獣に魔法を教えたのはお前だな。あのネズミが使う魔法はお前の使う魔法によく似ている。お前の行動がこの街全体の均衡を崩すことがわからないのか?この街は、全員が決まった運命を生きることで成り立つ。6階級がハーベストに入学などあってはならないことだ」
「どうして?努力した人間が認められただけじゃない。お父さんは生まれた時から全てが決まってるなんておかしなことだって思わないの」
「…思わないな。それが最善だ」
「そんな…努力しても絶対に報われない世界が当然なら、自分が生きてる意味だってないじゃない」
「くだらないな。この街のこの形が失われない限り、俺たち家族は永遠に2階級。幸せに生きることができる」
「…自分たちが良ければ苦しんでいる人間がいてもいいってこと!?じゃあ、お父さんに私の気持ちは永遠にわからない!それに、ユアは害獣なんかじゃない。私たちと同じ人間よ!!たかが数字で分けただけでそこまで言えるなんてどうかしてる!」
レインは先ほどよりも強い力でトアを殴った。
床に投げ出されたトアは段々と意識が遠くなっていく。
「お前の育て方を間違えた。逆うことでどうなるのか、わからせないとダメなようだな」
足元に転がるトアに吐き捨てるように言うと
「さて、害獣駆除をしないとな」
と発動体を手に取り、家を出て行った。
シーン18:閉ざされた未来(マスターシーン)
トアは目が覚めるとベッドの上に寝かせられていた。
ぼんやりした頭で思い返すと父の言っていた「害獣駆除」という言葉を思い出した。
すぐにサラに連絡をしてから家を出て、ユアの家へと向かった。
しかし、ユアは家におらず、今度はいつもの場所へとトアは向かった。
すると、木陰に誰かが座りながら雨宿りをしているような姿が見えた。
トアはユアだ!と思うと安心して「ユア、そんなところにいたら風邪引いちゃうよ!雨も降ってるし帰ろう!」と声をかけながら駆け寄っていく。
しかし、駆け寄りながら違和感を覚える。
ユアの体から雨水ではない何かが色濃く流れている。
「ユア!?」更に急いで駆け寄ると、それが赤い血であることがわかった。
そしてユアを見る。ユアの体には特徴的な刃物で斬り付けられたような大きな傷ができており、その切り口を見て、自分の父の発動体によるものだとトアはすぐにわかる。
トアは急に動悸が激しくなり、うまく息が吸えなくなる。
「た、助けなきゃ」そう呟くとユアに対して回復魔法をかけた。
傷口は塞がるが、ユアは目を醒さない。
「なんで、ユア…やだ、やだよ」
そう言いながらトアは何度も魔法をかける。
そこへサラがやってきた。
サラもユアの様子を見ると息を飲み、険しい顔をする。
「サラ助けて…ユアが…」
サラはユアへと近づき首に手を当てると、トアに向かい首を振った。
「やだ!!!!サラ!!お願い!!私じゃダメなだけだよ!!お願い!!サラ!サラっ!」
「…わかってるでしょトア」
その言葉を聞き、トアはその場に泣き崩れる。
「…私のせいだ…私が父さんに反抗したから」
サラは神妙な顔をし、少し考え込んだあと泣き崩れるトアを抱きしめた。
「トアは何も悪くない…悪いのはこの街。自分が良ければそれでいいって、決められた運命から逃げようともしない。それどころか自由を求める人間の足を引っ張る。…こんな街…そこに生きる腐った人間は壊すしかない。そうでしょ、トア」
「でも…そんなことしても、ユアは生き返らないでしょ…」
「一つだけ、希望がある」
「え?」
「この街に言い伝えられている伝承があるでしょ。あの黄金の麦畑の神殿にはその神…いえ、おそらくクリーチャーが本当に眠っているの。封印されているっていうのが正しいのかしら、それを復活させる」
「復活させてどうするの?」
「その神は死んだ人間を生き返らせることができる」
「…それ本当?」
「ええ、神の触媒に関する講義を受けたの。それで確信した。あの伝承は本当、あそこには神が眠っている。そして、復活には『リナーシタ』って言う魔導書が必要なの。それをハーベストから盗み出す」
「ハーベストから…」
「そう、ハーベストから、あそこの図書館から盗む。私たちならセキュリティシステムは問題ない。問題は教員と、優秀な生徒たちよ。私が陽動として彼らを引きつける」
「でも、陽動って言ったて1人じゃ…」
「そのために神の触媒を使う」
「神の触媒…まさか、カースに自分から感染するつもりなの!?」
「ええ、そうでもしないと、大きな事件は起こせない」
「そんな危険なことさせられない…ユアにサラまでいなくなっちゃったら私…!」
「大丈夫。ユアはいなくならない。それに、私たちに残された道はこれしかない…ユアを生き返らせて、トア、ユアが自由に生きていくためにあの街を壊す。もう終わりにしましょう。私たちで」
シーン19:トアの行方(全員)
話終えるとサラはフッと微笑む。
(GMをやる場合以下を意識してサラを動かしてほしいです。)
(サラにとってトア、ユアは希望であり、あの街から救い出さなくてはいけない人物である。サラは自分の将来、未来を犠牲にしたとしても2人を救いたい。その気持ちがカース感染の源となった)
(PC3を裏切ることに罪悪感はある。しかし、それよりも2人を助けることがサラの唯一の希望であり、願いである。)
「ここまで聞けばわかるでしょう。私たちの目的は死んでしまったユアを生き返らせること、そしてもう一つはあの街の破壊よ。そのためにトアはエルドラードにある神殿に向かった」
「私は、私の役目を果たした。あとはトアがスサノオを復活させて、私を生贄に願いを叶えてもらうだけ…」
「生贄は私にするように言ってある。近くにいるトアが生贄に選ばれる可能性もあるけれど、3つ目の願いはトアが幸せに生きられるように願うよう言ってある。そうすれば、スサノオが生贄に彼女を選ぶことはないでしょう」
「あなたたちの言い分もよくわかる。でもね、綺麗事なのよ。私たちと同じ立場になった時に同じことを考えないと確信を持って言える人間だけが、私たちの行動を批判する権利がある。あなた達はどう?そう言えるの?」
「そう私も、あなたたちみたいな生き方を選べたらよかったわ」
「それがあなたたちの望む運命だというなら、私は止めないし、好きにしたらいいと思ってる。あなたたちの邪魔をしたらあいつらと同じになってしまうからね」
「その台詞、ユアが死ぬ前に聞きたかったわ」
彼女は力なく微笑むと「間に合うかどうかはわからないけれど、あなたたちが止めたいと望むなら、エルドラードに早く向かった方がいいんじゃない」と促す。
シーン20:ドロシーの手助け
皆が街へ向かおとするとドロシーが現れる。
「ちょいちょい!みんな!!エルドラードにいるトアちゃんのところに向かうつもりだよね!?」
「私も色んな人の協力で決定的な証拠手に入れたから、今から理事会のエルドラード出身者に色々問いただしてこようと思っててね!」
「みんなにはエルドラードへ先に行ってトアちゃんのこと助けてほしいの!」とドロシーは言う。
「私もすぐみんなのところにいくから、私が行くまで頼むね!」
「あと!これ!渡しとく!」というと、PC1に3人が今まで見たこともないほど大量の魔力が込められたマナクリスタルを差し出す。
「これ!学部の大魔法がどれでも一度だけ使えるから!自分たちの身を守るためや、トアちゃんを救うために使って!」
「さて、ドロシーちゃんの大魔法でエルドラードまで飛ばしてあげるよ!」というと、3人の足元に魔法陣を展開し、アスタリスクと唱えた。
シーン21:クルドサック(全員)
3人が目を開けると、月明かりに照らされ燦々と輝く黄金の海があたり一面に広がっていた。
よく見るとそれが麦であることがわかる。
しかし、周りを見渡しても麦畑にあるはずの神殿が見当たらない。
これは魔法を使って探すしかないようだ。
1.隠された神殿
ペネトレイト、スコープ、オペレイト系
ペナルティ:ダメージ3点
2.罠
ブリンガー、ステルス、属性魔法
ペナルティ:火傷レベル2、ダメージ2点
3.結界
シンク、アンロック、属性魔法
ペナルティ:麻痺レベル1
シーン22:私は運命を諦めない(全員)
(GMをやる場合以下を意識してトアを動かしてほしいです。)
(トアは既にカース感染している。トアにとってサラ、ユアは希望であり、あの街から救い出さなくてはいけない人物である。トアは自分の将来、未来を犠牲にしたとしても2人を救いたい。2人を助けることがトアの…そしてサラ、ユアの願いであるとトアは考えています。)
神殿の内部に入ると、彼女は祭壇の前に魔法陣を描き、魔導書を握って立っていた。
トアから少し離れたところに、ユアが寝かせられているのが見える。
声をかけられ驚いた様子で振り向く。
「PC1?みんな!どうして…だめだよ!ここにいたらみんな死んじゃうかもしれない!今すぐハーベストに戻って!」
「そう、サラが全部話したんだ…」
「私も、最初は話し合いでなんとかなるんじゃないかって思ってた…でもね、ユアを殺された日に気づいたの。大きな力にはもっと大きな力で蓋をするしかないってことに」
「同じ?違うよ。ユアが殺されたことと、今から私たちがすることは全然違う!」
「私たちはユアを助ける。それにあの街を、人を、全て壊すことで、あの街にいる人たちのことも救うの」
そういうトアの瞳が怪しく光る。
サラがカース感染していた時と同じ瞳だと3人は気づくでしょう。
「そうかも、3人からしたら私がおかしなこと言っていると思うのかもね。でも、私は自分の望みをよくわかってる。私が…私たちが望むのは、美しい黄金の海でも、理想郷でも、楽園でもない。真っ新な荒野なの。自分たちの力で道を作って歩きたいの、それを望むのはそんなに悪いことなの?」
「もし、私を止めたいなら殺す気できて…」
彼女は覚悟を決めたように目をぎゅっと閉じ、ゆっくりと本を開く、一縷の迷いもない瞳で真っ直ぐPC1を見つめると
「ずっと大好きだよPC1」と微笑んだ。
(発動体構えてもらう)
皆が発動体を構えると、トアは魔導書に手を添える。
すると本が輝き出し祭壇から闇が溢れ、段々と人の形を作っていく。
その人の形に向かい合うとトアは
「さぁ、私の願いをかなえて、1つはユアを生き返らせること、2つはスサノオのカースに感染した人間全員を元の状態に治すこと、3つ目はエルドラードの破壊。生贄は私よ」
スサノオは願いを聞くと、剣を天に向け、三つの光の矢を放つ。
一つはユアへ、一つは街へ、一つは遥か遠方へと飛んでいった。
今度は大きな闇の魔法をトアに放ち、トアの体をカースが包んでいき、身体が怪物に蝕まれていく。
スサノオに飲み込まれたトアはキミたちと向かい合う形になると剣を抜いた。
【最終戦闘】
スサノオが倒され、トアも元の姿へと戻り床に倒れる。
PC1達が近づくと段々とトアの体が塵になっていくのがわかる。
トアは抱き抱えられながら「PC1の望みは叶った?」と問いかけてくる。
「泣かないで…最後なんだから笑った顔見せてよ…」
「結局私の望みは叶わなかったけど、自分自身で選んだことができてよかった」と呟く。
(大魔法使って救える)
トアの消えかけていた体は元に戻り、気を失っているようだ。
すると、神殿が激しく揺れ動き始める。
周りを見ると美しい黄金の海が黒く色を変え、枯れ始めていることがわかった。
また、遠くの方に見えていた美しい街も段々古ぼけた建物へと姿を変えていく。
「みんなー!!」と声が聞こえ、ドロシーが現れた。
「スサノオ!倒せたみたいだね!ここは危ないからとりあえず離れよう」と言うと、トア、ユア、pc全員にフロートをかけドロシー自身は箒に乗り移動する。
上からエルドラードを見ると、一変した街が見える。
美しかった黄金の海はあっという間に荒れた地になり、かろうじて形を保っていた神殿もバラバラと崩壊していく。
その様子を見ながらドロシーは
「どうやら、スサノオが倒される前にトアちゃんの願い叶えちゃったみたいだね…それに、エルドラードはね、スサノオの力によって支えられていたの。街の住人全員がスサノオのために生きる。それが、スサノオが与えた富に対する代償だったみたい」
「街が崩壊したのはみんなのせいじゃないからね。ハーベストの理事会のエルドラード出身者も『もう色んな問題を揉み消し、隠し通すのは疲れた』って言ってたし、遅かれ早かれきっとこの街は崩壊していたんだよ」
「みんな、本当にお疲れ様」
ドロシーはにっこりと微笑む。
シーン23:エンディング(PC3)
想定:サラとの会話、病室
「PC3迷惑かけたわね」
「スサノオを倒すことで街が崩壊するなんてね。こんな簡単に済むことならたくさんの人を巻き込むことなかったわね」
「自分のために他人の未来を潰すやり方をとったこととても反省しているわ。これじゃあいつらと同じね…」
「ありがとう。あなたはいつも優しいわね…」
「だからなのかしら、私あなたを初めてみた日、何故かわからないけど仲良くなりたいと思ったの。いつもなら自制して話しかけようともしなかったけど、あなたのことは無視できなかった」
「きっとその日からこうなる運命だったのね。私のことを止めてくれて、助けてくれて本当にありがとう」
そういうとサラは誰がみてもわかるほど優しくにっこりと微笑んだ。
「あなたはもう嫌になったかもしれないけど、これからも私の相棒でいてくれない?」
シーン24:エンディング(PC2)
想定:ドロシーとの会話
「お!きたねPC2くん!」
「今回は本当に助かったよ!ありがとうね」
「ところで、またPC2くんにお願いがあるんだけど、いい?」
「ありがと!じゃあ、ユアくんおいで〜!」
ドロシーに呼ばれ少年が奥の部屋からゆっくりと出てくる。
彼がドロシーの隣までくると
「彼、ユア=ストデルくん。今日から変身魔道学科に入学することになったの。よかったら彼に学内案内してあげてくれない?」
その返事を聞きユアは花が咲いたように笑うと
「ありがとうございます!よろしくお願いします!」とPC2の近くに寄ってきた。
学長室を後にしたところでこのシーンは終わり。
シーン25:エンディング(PC1)
エルドラードの枯れ果てた荒野を2人で並んで歩いていた。
トアは「本当に何もなくなったんだね」と嬉しさと不安が混じったような表情で呟いた。
「PC1には沢山迷惑かけちゃって、ごめんね」
「ありがとう!こう、いざ願いが叶うと、これからどうしようって思っちゃうね!でも、今はそれがとっても嬉しい…これからは自分の運命は自分で決めなくちゃ」
「でもまず1番は、PC1が自分の夢を叶えるところを見たいっていうのが、私の1番の願いかな」
「私これからもPC1と一緒にいたいの。ダメかな?」
「嬉しい。これからも末長くよろしくね」
エネミーデータ
サラ=イピト
【主体属性】地・火
【発動体】簪(かんざし)
【発動体効果】HPが以半分以下の時、アクション・リアクションフェイズ発動ダイス数+2
HP50 TP15 SS5 攻撃力2 防御力2 移動値1
A:5 R:4 L:5
【特技】
汝自身を知れ/1/A/このアクションフェイズでの攻撃力に+3する。
永遠の相のもとに/3/A/このアクションフェイズでの攻撃力に+8する。1シーンに1回使用可能。
世界-内-存在/5/R/このリアクションフェイズで使用しなかったマナを次のアクションフェイズで発生させる。
【アクション】
カース/カース/X/発動タイミングの好きなマナ1つを呪属性に変更する
オリジン/アクション/X/発動タイミングの好きなダイス1つの出目を+1及び-1できる。
ハーベストムーン(攻)/アクション/123456/攻撃力+20、さらにこの魔法の発動確定後、この発動タイミングにおける全ての発動ダイスをもう一度振る。また、この発動タイミングではもうハーベストムーンは発動できない。※オリジンと同時に使用することはできない。
スチームカーテン/アクション/23/攻撃力+1、さらに攻撃範囲を自分の左前、前、右前に変更し、対象にバッドステータス:衰弱レベル1を与える。
ファイアボール/アクション/36/攻撃力+2、さらに自分にグッドステータス:興奮レベル1を与える。
グリード/カース/57/攻撃力+3、さらに自分のHPを3点回復し、敵1人のHPを3点減らす。
ヘルブラスト/アクション/366/攻撃力+9、さらに攻撃範囲を前方1マスに固定する。
ダイヤモンドダスト/アクション/124/攻撃力+3、さらに対象にバッドステータス:氷結レベル2を与え、自分にグッドステータス:興奮レベル2を与える。
トラジディ/カース/577/攻撃力+6、さらに攻撃範囲に好きな横列1つを追加し、対象の現在のHPが最大値と同じ場合、その対象に対してのみ、この魔法の攻撃力上昇効果を2倍にしてダメージ計算を行う。
ヴィクティム/カース/357/攻撃力+5、さらに対象1人に与えたダメージ分、自分のTPを回復する。
カオスオブアンビバレンス/アクション/1666/攻撃力+9、さらに攻撃範囲を自分の周囲全方位1マスと、前方5マスに固定し、この発動タイミングで、魔法のコストとして使用したマナの数だけ攻撃力を上げる。
ストレイシープ/アクション/4445/攻撃力+7、さらに味方全員が受けているバッドステータスを全て回復する。
ヴァーミリオンコスモス/アクション/33333/攻撃力+15、さらに攻撃範囲を戦闘空間上の全てのマスに変更し、対象にバッドステータス:火傷レベル3を与える。また、この魔法の効果によって受けたバッドステータスは、戦闘終了時まで回復されず、レベルの増減も起こらない。
【リアクション】
アイリス/リアクション/X/発動タイミングの好きなダイス1つの出目を+1及び-1できる。
イエローバリア/リアクション/11/防御力+3、また、敵の攻撃に地属性の魔法が含まれていれば防御力をさらに+1
レッドバリア/リアクション/33/防御力+3、また、敵の攻撃に火属性の魔法が含まれていれば防御力をさらに+1
デモンズナックル/リアクション/46/防御力+1、さらに自分にグッドステータス:興奮レベル1を与える。
ナチュラルフォレスト/リアクション/112/防御力+3、さらに魔法攻撃の発動者のいるマスを地形:森林レベル1に変更する。
トライアングルワルツ/リアクション/356/防御力+4、さらに魔法攻撃を構築する魔法のうち、火属性、光属性、闇属性のいずれかを含むレベル2の魔法を1つ無効化する。
ロックガード/リアクション/111/防御力+5、さらに魔法攻撃の攻撃力を3点減らす。
スサノオ トア
【主体属性】地・水・光
【発動体】天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)
【発動体効果】自分のHPが半分以下になったら、攻撃力+5
HP80 TP40 SS10 攻撃力:3 防御力:3 移動値:1
A:6 R:5 L:5
【特技】
運命の呼び声/2/A/R/自分の受けているグッドステータスに+1する。
幸福の代償/5/A/自分自身にグッドステータス:時空転移レベル1、興奮レベル1、鼓舞レベル1を付与する。その代償としてバッドステータス:麻痺レベル1、重圧レベル1、怨嗟レベル1受ける。また、この特技に記載されているグッドステータス、バッドステータスが既に自分に付与されている場合、そのレベルに+1する。
覆雨翻雲(ふくうほんてん)/5/A/ランダムでPCを1人選び、そのPCのアクションダイスの能力値分を自分のアクションダイスにプラスする。1シナリオ1回まで
運命の荒野/7/A/このアクションフェイズで、光•地属性魔法レベル4「アポカリプスデイ」をコストなしで発動することができる。1シナリオに1回使用可能。
「アポカリプスデイ」光3地1攻撃力+7、さらに戦闘空間に存在するキャラクター以外のオブジェクトを全て破壊し、全てのマスの地形変化を無効にし、元に戻す。
海誓山盟(かいせいさんめい) /5/R/自分自身のHPを10減らす代わりに、魔法攻撃力を0にする。さらに、魔法効果により追加でダメージを受ける場合、そのダメージを2分の1(端数切り下げ)する。1シナリオ1回まで
一天四海(いってんしかい)/3/R/このリアクションフェイズ終了後、戦闘空間上の全てのマスを地形:流砂レベル1に変更する。
*この特技はどうしても困った時に使ってください。
無敵の剣城(むてきのつるぎ)/3/AR/自分自身にグットステータス:覚醒レベル3を付与する。増減なし。
【魔法】
カース/カース/X/発動タイミングの好きなマナ1つを呪属性に変更する
オリジン/アクション/X/発動タイミングの好きなダイス1つの出目を+1及び-1できる。
ハーベストムーン(攻)/アクション/123456/攻撃力+20、さらにこの魔法の発動確定後、この発動タイミングにおける全ての発動ダイスをもう一度振る。また、この発動タイミングではもうハーベストムーンは発動できない。※オリジンと同時に使用することはできない。
エアロスプラッシュ/アクション/24/攻撃力+1、さらに攻撃範囲を自分の周囲全方位1マスに変更する。
スチームカーテン/アクション/23/攻撃力+1、さらに攻撃範囲を自分の左前、前、右前に変更し、対象にバッドステータス:衰弱レベル1を与える。
フレイムボルト/アクション/35/攻撃力+2、さらに自分のTPを1点回復する。
グランドリザレクト/アクション/15/攻撃力+1、さらに自分のいるマスを地形:聖域レベル1に変更する。
インベイジョン/カース/27/攻撃力+3、さらに対象にバッドステータス:怨念レベル2を与える。
ダストストーム/アクション/14/攻撃力+1、さらに対象を1マス好きな方向へ移動させる。
アシッドレイン/アクション/226/攻撃力+3、さらに対象にバッドステータス:毒レベル3を与える。
スーサイド/カース/347/攻撃力+5、さらに攻撃範囲を前方2マス、右列前方2マス、左列前方2マスに変更し、このアクションフェイズの後、攻撃範囲内の好きなマスに移動する。移動させたマスにオブジェクトが既にあった場合、衝突が2回発生する。
クロスファイア/アクション/233/攻撃力+4、さらに攻撃範囲を前方3マスに変更し、対象にバッドステータス:火傷レベル2を与える。
サンダーストーム/アクション/255/攻撃力+3、さらに攻撃範囲を自分の右前、前、左前に変更し、対象にバッドステータス:麻痺レベル2を与える。
ヴィクティム/カース/357/攻撃力+5、さらに対象1人に与えたダメージ分、自分のTPを回復する。
ハイドロハリケーン/アクション/256/攻撃力+3、さらに対象にバッドステータス:衰弱レベル2を与え、自分にグッドステータス:興奮レベル2を与える。
シューティングスター/アクション/3555/攻撃力+7、さらに攻撃範囲に戦闘空間の好きな5マスを追加し、攻撃範囲内に味方が居た場合、攻撃力をその味方の数×3点上げる。
マイグランファーザークロック/アクション/2226/攻撃力+7、さらに敵全員が受けているバッドステータスのレベルを全て1上げ、味方全員が受けているグッドステータスのレベルを全て1上げる。
メイルシュトローム/アクション/2222/攻撃力+10、さらに対象にバッドステータス:毒レベル3とバッドステータス:麻痺レベル3とバッドステータス:衰弱レベル3を与える。
【アクションエンハンス】
ソーラーイクリプス/アクション/135/攻撃力+2、さらに自分のTPを1点回復する。敵全体に2点のダメージを与え、味方全員のTPを2点回復する。
ディバイドセイバー/アクション/22224/攻撃力+10、さらに対象にバッドステータス:毒レベル3とバッドステータス:麻痺レベル3とバッドステータス:衰弱レベル3を与える。この戦闘間、対象は衝突するたびに、対象が受けているバッドステータスのレベルが+1される。
ツナミカタストロフィー/アクション/12222/攻撃力+10、さらに対象にバッドステータス:毒レベル3とバッドステータス:麻痺レベル3とバッドステータス:衰弱レベル3を与える。攻撃範囲を好きな横列1つに変更する。さらに攻撃範囲のマスを地形:海原レベル3に変更する。
【リアクション】
ホワイトバリア/リアクション/55/防御力+3、また、敵の攻撃に光属性の魔法が含まれていれば防御力をさらに+1
イエローバリア/リアクション/11/防御力+3、また、敵の攻撃に地属性の魔法が含まれていれば防御力をさらに+1
ブルーバリア/リアクション/22/防御力+3、また、敵の攻撃に水属性の魔法が含まれていれば防御力をさらに+1
スターライトシグマ/リアクション/25/防御力+2、さらにこのリアクションフェイズ終了後、味方1人のレベル3までのバッドステータス:麻痺を回復する。
ロックガード/リアクション/111/防御力+5、さらに魔法攻撃の攻撃力を3点減らす。
ミラージュグレイド/リアクション/226/防御力+3、さらに味方1人にグッドステータス:憎悪レベル1を与える。
グロウアップソーラー/リアクション/255/防御力+4、さらに自分が受けているグッドステータスのレベルを全て1上げる。
セイクリッドイージス/リアクション/5555/防御力+15
【リアクションエンハンス】
スターライトハイスピード/リアクション/245/防御力+2、さらにこのリアクションフェイズ終了後、味方1人のレベル3までのバッドステータス:麻痺を回復する。味方1人のSS値に+3する。
【大魔法】
大魔法【フィロソフィア・アイズ(哲人王の眼)】
表【誰か一人の大魔法または使用制限のある特技の使用回数を1回増やす。】
裏【邪眼を対象に向けることで、誰か一人に好きな命令を一つだけ行使させることができる。】
大魔法【アカシック・レコード(地球の記憶)】
表【アクションフェイズ、及びリアクションフェイズの発動ダイスの出目を自由に設定できる。】
裏【地球の深層意識に介入し、好きな事実を何でも一つ知ることができる。】”
運命の荒野〜シナリオの色々〜
【大雑把な時系列】
数年前
トア、サラの出会い
2012年
4月 サラ、ハーベストへ入学
6月 PC3との出会い(仮)もっと遅くてもいい。
2013年
8月 トア、サラ、ユアの出会い
10月 ユアのハーベストへの入学を打診
2015年
4月 トア、ハーベスト入学
5月 PC1との出会い
2018年
1月 ユアのハーベスト入学が認められる
ユアがレインによって殺される。
2月 サラ、トア スサノオのイヤリングを手に入れる
4月 サラカース感染 発症
5月 シナリオ内の話。
【小話】
*トア=ピノーア
サラ=イピト
ユア=ストデル
を並び替えるとディストピアとユートピアという文字が出来ます〜!
*東の黄金の国でエルドラード(黄金卿)
そこの神でスサノオ
【シナリオ背景】
1.エルドラードについて
エルドラード(黄金卿)という街は魔導次元の中でも有数の裕福な街である。
その裕福さは厳密な制度によって得られたもので、エルドラードでは全員が家と食料を平等に与えられ最低限の生活を保障する代わりに、階級制度というものが設けられている。
階級ごとに住民に1〜6の番号が振り分けられ、その階級、家柄によって、優遇される順番が決まっており、結婚相手、将来就く仕事等、街が決めた人生を歩むことを強制させられる。
このように住民全員が街の歯車となることで、街全体の富が守られてきた。
サラ=イピトは1階級。
トア=ピノーアは2階級である。
というのが表向きのエルドラードの説明。
しかし、実際は街の人々の自由を代償に、クリーチャーである『スサノオ』がエルドラードに“富”を与えている。
これを知っているのは1階級と2階級の一部の人間のみ、彼らはこのことが外部にばれ、クリーチャーでおるスサノオを倒されることで自分たちの富が失われることをひどく恐れている。
トア=ピノーアの父であるレイン=ピノーアは街の軍隊を纏める隊長であったため、2階級ながらその事実を知っていた。
2.トア=ピノーアの人生
トアは小さな時から階級を飛び越え友達を作ろうとすると厳しく怒られ、低階級の人間に優しくすることを父に禁じられ、周りの友人達も当然のように低階級の人間を馬鹿にすることに嫌悪感を抱いていた。
幼い頃は父や周りに反抗していた彼女も次第に諦め、10歳を超える頃には低階級の人がひどい目に遭うのを見ないふりを続けていた。
ある日、彼女は痛む心を無視し、いつも通りの日常を続けていた。
そこに突然現れたのがサラだった。サラは颯爽と低階級の人間を助けた。
その上、彼女はいじめている人間を否定せず、自分自身の考えを皆に説得するように声をかけていた。
その姿はトアにとって信じられないくらい輝いていて、あの日からサラはトアにとって希望の光となった。
同じ志を持つ2人はすぐに仲良くなった。
1階級であるサラと仲良くすることを父は止めることはなかった。
段々と大人になっていくに連れて彼女には制約が多くなった。
将来の仕事、結婚相手、仲良くする人間、学ぶ魔法、使う発動体…少しずつだが確実に自由が奪われていく。
しかし、トアはそれでもいいと思っていた。
自分が我慢し、いつか自分が偉くなった時。
あの日のサラのように皆を説得したらいいのだと考えていたから
3.サラ=イピトの人生
1階級の貴族の娘である。
昔から優秀であることを求められ、習い事以外の外出は基本許されていなかった。
両親は低階級の人間を馬鹿にはしなかったが、そもそも視界にすら入っていないようだった。
彼女は使用人である執事もメイドも習い事の講師も同じ人間なのに、無視をする父と母が理解できなかった。
サラにとっては皆自分に優しく、平等に愛すべき存在だった。
だからこそ彼女は、誰に何を言われようとその数字を否定し続けた。
勝手に割り振られた人生に従うなどおかしいと、自分で決めた道を歩く事が、生きるという事なのではないかと考えていた。
その考えは常に否定され続けた。
彼女が1階級であったため、非難されることはなかったが次第に周りに人はいなくなっていった。
両親もそんな彼女に呆れ、最後は何もいうことはなくなっていた。
その時に出会ったのがトアだった。
同じ気持ちを持つトアとはすぐに仲良くなった。
彼女の語る言葉は優しく希望に満ち溢れていた。
その時から彼女にとってトアは希望であり、トアが幸せであること、自由に生きられることが自分自身の幸せだと思うようになった。
だからこそ、自分が偉くなった時に今の制度を全て変えて、トアを幸せにしようと考えていた。
ユアが死んでしまうその時まで
4.ユア=ストデルの人生
ユア=ストデルは6階級の少年。
母親と父親はおらず、祖父と2人で暮らし。
普段は3階級の家庭の農作を手伝っており、その扱いはひどいものだった。
家や食料は与えられるが、言ってしまえばそれ以外は何もなかった。
彼が特別だったのは魔法が使えること、魔法が使える人間には発動体が与えられ、腕章に金色の線が入る。
しかし、6階級という数字にその金の線は重く、生意気だと余計いじめられることとなる。
だから彼は魔法がずっと嫌いだった。
それを変えたのがトアとサラだった。
ユアは2人に助けられ、初めて自分よりも上階級の人間が怖くないと思えた。
ユアにとって2人は最初こそ救世主のように思っていたが、交流を続けるうちに家族のような温かみを感じるようになっていた。
サラとトアにはよく魔法を教えてもらい、元から才能のあった彼はあっという間に沢山の魔法を覚え、着実に強くなっていった。
そして次第にユアの中でハーベストへ入学したいという思いが強くなっていく。
本来であればエルドラードからハーベストに入学できるのは1〜3階級の魔法が得意なもののみであった。
ユアは諦めていたが、そこでサラが「私は3人で学校に通いたい」と言い出し、入学者の決定権を持つエルドラード出身のハーベスト理事会に勤める人間に何度も交渉を行なった。
最初は嫌な顔をしていた彼自身も『もう嘘をつき続けるのは疲れた』と心のどこかで感じていたこともあり、ユアを入学させることを認めた。
ユア・トア・サラはこの時、初めて決められた運命に逆らうことができたのだ。
4.レイン=ピノーアの想い
レインは街の軍隊の隊長である。
彼も昔はこの街の体制に少しだけ疑念を抱いていた。
しかし、彼は妻と結婚しトアが産まれたことで命に変えても家族とこの街を守ると心に誓った。
そんなおり、スサノオの真実を知ることになる。
彼のトアへの厳しさはトアへの愛情であった。
裕福であり続けること、今の階級を守りトア自身も素敵な人間と人生を添い遂げることが彼女にとって1番の幸せだと考えていた。
それを信じて疑うことはなかった。
だからこそ彼は、それを脅かす存在であるユア=ストデルをそのまま放っておくことが出来なかった。
真実を知ってしまった人間。自由を求める人間を何度も殺してきたレインにとって、1人の少年を殺すことなど些細なことであった。
5.ユアの死
その日は大雨だった。
ガタガタと音を立てて揺れる窓を見つめながら、ユアは1人で家にいた。
最近祖父は体調が悪く、病院に入院している。
すると突然ドアが叩かれる。割れんばかりの大きな音だった。
ユアが扉を開けると目の前に大きな男が立っており、突然大剣が振り下ろされる。
殺されると思ったユアは男の脇を抜け外へと飛び出した。
その後のことはよく覚えていない。
必死に逃げた先がいつもの場所で
追いかけてきた男がトアの父であること
そして彼が泣きながら何度も謝っている。
それがユアの最後の記憶だった。
彼の死でトア、サラは完全に冷静ではなくなった。
10数年溜め込んできた街への疑念が心から溢れ出し、その身に憎悪が満ちていく。
トア=ピノーア、サラ=イピトがユア=ストデルを失ったことからこの物語は始まる。
6.スサノオについて
エルドラードの信仰している神。
スサノオは人型のクリーチャーである。
とても気まぐれで人の願いをタダで聞くこともあれば、代償をもらうこともある。
ただ、人というものに大変友好的であり救いたいと言う気持ちがスサノオの行動に繋がっている。しかし、同時にとても歪んだ愛情のようなものを持っており皆に試練を与えることも人を救うことに繋がると思っている。
彼をここで倒されなければ、また別の拠り所を見つけ代償や生贄を捧げさせていたことだろう。

