シナリオ「魔殺の弾丸(シルバー・バレット)」

魔法学園RPGハーベスト シナリオ 「魔殺の弾丸 –Silver bullet–」
推奨人数 3人 
推定時間 6~7時間
推奨リベラルアーツ スコープ

※全てのHOにおいて、魔銃魔導学科のクラスのPCを指定します。
※またこのシナリオには、劇場版シナリオ第三弾「機械仕掛けの北極星 ~Life Is Beautiful~」のネタバレが一部含まれております。
※PCたちはもともと知り合いの設定だとありがたいです。

◇今回予告

闇より来たる凶弾に
倒れた偉人は数知れず
今宵集うは三人の
魔銃構えし「暗殺者」
その弾丸の撃ち抜く先は―――
魔法学園RPGハーベスト「魔殺の弾丸 –Silver bullet–」

魔法の時間に、何を残す?

◆シナリオハンドアウト

PC1 コネクション:ドロシー・フロム・オズ 推奨関係:自由 指定クラス:魔銃魔導学科
君は魔銃魔導学科の学生で、ドロシーには気に入られている。君はある日、ドロシーに連れられハーベストの図書館に行くことになるが、妙に本棚全体に空きが多いことに気付く。どうやら、最近滞納が相次いでいるとのことらしいが……?

PC2 コネクション:ソフィー・ペイン 推奨関係:自由 指定クラス:魔銃魔導学科
君は魔銃魔導学科の学生だ。君はある日、クリーチャーハンターである友人ソフィーに頼まれ、黒き森に向かうことになった。そこには最近、強大なクリーチャー「ドラゴン」が大量に現れているという噂が流れており、その確認が任務ということらしい。やけにやる気を見せる彼女と共に、君は黒き森の奥に足を踏み入れる。

PC3 コネクション:荒場 玲人(あらば れいと) 推奨関係:自由 指定クラス:魔銃魔導学科
君は魔銃魔導学科であり、カース特別対策委員会に所属している。君はある日、魔銃学科の親しい講師、荒場礼人に呼び出され、仕事を依頼される。なんでも、数か月前にハーベストの地下牢から脱獄した「ファルメ・T・ジャレット」という人物が、最近になって再び現れ、ハーベストの生徒を襲っているという。しかもその彼は、どうやらカースに感染した状態らしく……。

NPC
ソフィー・ペイン 18歳/女
ふわふわした栗毛色の髪を持つ小柄な少女。機械魔導学科の三年生。魔導次元生まれで、高名な魔法使いであった人物「ホロ・ペイン」の孫。彼は早くして亡くなってしまったため彼女には彼の記憶はあまりないらしいが、高潔な人物であった祖父のことを非常に尊敬している。クリーチャーハンターをしているのも、祖父が同じくハンターであったためであるらしい。

荒場 玲人(あらば れいと) 34歳/男
 巨大なバズーカ砲を軽々と扱うやせ型長身の男。ハーベストの紋章魔導学科を卒業した後は傭兵として生計を立てていたが、魔銃魔導学科の新設に伴い講師として採用される。恰好は少しだらしなく、喋り口調はぶっきらぼうな敬語。

ファルメ・T・ジャレット 51歳/男
 数か月前にハーベストに起こった、ある「模造品」に関わる重大事件に乗じ、地下牢を脱獄した人物。記録によると、優に30年以上は牢の中にいたことになる。罪状としては、ハーベストの転覆を目論み、多くの人間を巻き込み傷つけたということらしい。脱獄後しばらくは行方を眩ませていたが、最近になってハーベストの学生を襲いだしたとのこと。

ホロ・ペイン 享年75歳/男
 ソフィーの祖父で、高名な魔法使いかつ医者であった人物。故人。彼の残した功績によって、医療に関わる魔法は半世紀以上早く進歩したともいわれている。ハーベストにいた頃は苦学生で、クリーチャーハントで学費を稼いでいた。戦闘能力も高かった彼は、クリーチャーハンターとしてもいくつもの逸話を残している。

(ネタバレ)
レイサー・T・ジャレット
 ファルメの父。故人。生前は実業家であり、ハーベストの理事会とも強い繋がりがあった。クリーチャーの心臓のカースや感染を効率的に扱うための非人道的な研究を秘密裏に進めていた。その後計画が明るみに出そうになったため、折り合いの悪かった息子であるファルメに全ての罪を着せ牢に押しこめ、自身のコネを利用して一切の真実を明るみに出さなかった。

ホロ・ペイン
 高名なクリーチャーハンターとしての過去と、クリーチャーに飲ませてカースを抑制するための薬を作るための実験を繰り返していたために、アマリリスに狙われる。そしてその最期は、アマリリスの狙撃班による暗殺であった。その事実はソフィーにも伏せられている。

オープニングフェイズ

シーン1:我が偉大なる逃走(マスターシーン)
(この描写は、ファルメが後になってから脚色を加えて自伝のために書いたもの。この時実際の彼は、看守が立ち去ってしばらくした後に鍵が閉められていないのに気付き、事情が呑み込めないまま外に出ていました。)
「突然、その『声』は聞こえた。
『カオスインフェクション!』
『全世界よ、○○を否定しろ!!』
空白の部分については、たしか人名か何かが入っていた気がする。だが、今となってはそんなことはどうでもいい。いくら大魔法だろうと、誰か分からない名前を挙げられて命令されたところで、その内容に何の意味があろう。この時重要だったのはその大魔法によって、地下牢の見張りが私の牢の鍵を閉めるのも忘れてどこかへと歩いていったということだ。そう。まさにこの時、私の長い長い獄中での屈辱の時間は終わりを告げたのだ。そして私は牢の外へ一歩を踏み出し……私の、栄光の時代の幕が開ける。」

シーン2 荒場の授業 (PC全員)
君達は、荒場玲人が講師を務める魔銃魔導学科の授業を受けていた。荒場はいつもの如く、気だるげに授業を進めている。そんな話口調のせいか、うつらうつらと船をこぐ生徒も見かけられた。(PCたちはどちらでも。)
「……とまあ、魔銃というものは非常に繊細な扱いを必要とする発動体なわけです。君達も、いざという時困らないよう、日ごろの手入れは怠らないこと。いいですか?」
「……それじゃ、大体今日の話は終わりですね。もう終わってもいいですけど……」
「……まだ時間もありますし、少しお話でもしますかね。ノートとか取る必要はないですし、なんなら聞く必要もそんなにないです。君達にとっては気分の悪い話かもしれませんしね」
「さて。君達が、数ある発動体の中から『魔銃』を選択したのには、それぞれ理由があることでしょう。……そうですね、PC3さん、PC1さん、それとPC2さん、どうですか?」
「ふむふむなるほど。よい理由だと思います。……しかし、その理由というのが、万人に正しく伝わるとは限りません」
「君達は、魔銃魔剣学科の新設が決まった際、ハーベストの内外の一部で流れた前評判をご存知ですか?」
「『戦闘集団』『軍人養成所』……酷いものでは『暗殺部隊』とまで。一部の方にとっては、魔銃や魔剣というのは物騒な武器以外の何物でもないわけですね。あらゆるものが発動体となり得る、この世界ですら」
「そしてその評判については、今においてもなお完全に消えているわけではない。銃は武器、銃は人殺しの道具。ま、誰だって銃口を直に向けられたとしたら、いい思いはしないでしょうしね」
「つまり、重要なのは銃口の向ける先です。『スナイパー』『暗殺者』あるいは『英雄』……この先自分が何と呼ばれたいかは各々違うでしょうが、それを叶えたいのであれば……」
「向ける先だけは、見失わないように。外すことはあってもね。」
「弾丸の行く先を決められるのは、銃を構え引き金を引く者のみ。全ては君達次第ですよ。」
「それじゃ、そろそろいい時間なんで授業は終了です。お疲れさまでした」
(この後PLが希望するならPCどうしで会話させてもよいでしょう。)

シーン3 一大事 (PC1)
授業の後、君はいつものようにドロシーに呼び出され、学長室に向かう。学長室の扉を開けた君の目に映るのは、ゲームもせずに机に向かい、真面目に本を読むドロシーという珍しい姿だ。
「あ、PC1!来てくれてありがとう!」
「いやー、この前のお休みの日に、君と1日中ゲームやってたじゃない?それでその後もやり続けてたら、カントとフリードにゲーム没収されちゃったんだよねー。本当はまだ隠しているのがあるんだけど、たまにはいいかなって。」
「あー、なんだか失礼なこと考えてるー!私だって、本くらい読むんだからね!とくにこういう本は!」
そういって、ドロシーは君に読んでいた本を見せた。それはどうやらハーベストの図書館に所蔵されていた古い歴史書のようで、ぶ厚い本の中には難しい言葉が並んでいる。
「あー、さてはまた失礼なこと考えたね?じゃあ種明かし!これはさ、私のずうっと前の教え子が書いた本なんだ!君の先輩だよ!」
「もう何度も読んでるけど、たまに読み返したくなるんだよねー!」
「それでさ、PC1。今から一緒に図書館行かない?あそこには他の卒業生の子たちの書いた本もいっぱいあるんだ!もう別の本を借りに行くから、PC1にも色々紹介したいの!」
「やったあ!それじゃあ善は急げだよ!そういえばもうすぐ満月だし、月明かりで一緒に読書なんてのもいいかもね!」
「いやー、図書館は読みたい本がすぐ取り出せて便利!私の本棚からだと取り出すまでに大規模な発掘が必要になっちゃうからさ!」
「それじゃ、この本一緒に運んでね!返さなきゃだから!」
そうして、ドロシーは君に部屋の隅に大量に積み上げられた本の山を示す。

シーン4 図書館にて (PC1)
図書館に行くと、ドロシーは「あれー?」と声を上げる。見ると、普段大量に本が並んでいる図書館の本棚に、所々妙に空きができているのだ。
(PCがよく図書館に行っている場合、いつもより人が少ないということにも気づくでしょう。)
「珍しいなあ……この前来た時には、こんな風じゃなかったと思うんだけど……妙に人も少ない気もするし……私がいっぱい借りちゃってたからかな?」
すると、図書委員の生徒が話しかけてくる。(PCが自分から聞きに行くタイプなら通りすがる描写だけで一旦様子見してもよいと思います。)
「ああ、それ……まあ学長がいっぱい借りてくださっていたのもあるんですが、なんだか最近本の返却率が悪いんですよねえ……。一人一人に回って確認できればいいんですけど、忙しくてそれもなかなか……」
ドロシーは「ふむふむ」と思案顔になると、唐突に君の方を向き何か思いついたような顔になる。
「それは大変だよ!円滑な図書館の運営のために動くのも学長のつとめ!その件、私たちに任せてみない?」
そういって、ドロシーは強引に図書委員から了承を得て、現在本を滞納している人のリストを受け取った。リストには滞納者の名前や借りた本、借りた日時などが記載されている。
「……あれ?このリストの子たち……」
「……ああーっ!!」
「PC1!ついてきて!確かめたいことがあるの!」

シーン5 ある依頼 (PC2)
荒場の授業の後君が教室を出ると、君の友人であるソフィーがそれに気づいて走り寄ってきた。
「あ!PC2、授業お疲れー!」
「ねえPC2、突然で悪いんだけど、この後って空いてるかなあ?」
「ええっと、ちょっと急に仕事の依頼が入っちゃってさ、いつもなら一人で行くんだけど、今回のは絶対成功させたくてさ!」
「PC2がいてくれれば、安心だと思うんだよね!魔銃って、クリーチャー相手の戦闘得意って聞いたし!」
「えっと、もちろん私の依頼だし、私がちゃんとこなす気ではいるんだけど、その時は見ててくれるだけでもありがたいっていうか……だ、ダメかな?」
その時、君は遠くの廊下の方で「魔銃」という言葉に反応して不快そうな目をむける一部の生徒の存在に気付く。ソフィーはといえば、そんな様子には全く気付かず、気にしていない様子だった。
「ありがとうPC2!本当に助かるよ!それで、依頼の内容なんだけど……知ってるかなあ……『黒き森』に出る、『ドラゴン』の噂。」

シーン6 ドラゴンを探せ (PC2)
君は、ソフィーと一緒に「黒き森」に来ていた。ソフィーは、歩きながらドラゴンの噂について説明してくれていた。
「実は、最近この辺りに、ドラゴンが出るっていう噂が流れているんだよね……」
「それもただのドラゴンじゃなく、今まで確認されたことがないほど巨大で、そんなのが何体もいるって話なんだ……」
「まあまだ噂でしかなくて、ちゃんとした目撃者も見つかってないから、今回は確認だけなんだけどね……とにかく今回は、その痕跡だけでも見つけられればいいんだ!」
「もちろん噂通りの状況だったら大変だから、確認だけして逃げろって指示だけどね……それでも重要な役回りだし、本当にいたら大事件だから、頑張らなきゃ!」
そうして妙に張り切る彼女と共に、君は噂の地点だと思われる黒き森の奥深くまで来ていた。しかし、噂の巨大なドラゴンの群れはおろか、他のクリーチャーの姿、さらには動物の足跡すらもろくに見つかることはなかった。
「クリーチャーの一体も出てこないなんて……これはこれで、なんか不気味……」
「うーん、やっぱり噂は噂ってことなのかな……いやまあ、それならいいんだけど……」
そういう彼女の顔は、どことなく残念そうだった。

シーン7 講師からの依頼 (PC3)
君は魔銃学科の授業後、授業をしていた荒場玲人から話しかけられた。彼はカース特別対策委員会に関わっていることもあり、対策委員の君には目をかけていた。
「ああ、PC3さん。突然すみませんが、今お時間ありますか?」
「ええまあ、委員会の仕事の依頼です。君になら任せられるかと思いまして。」
「と言っても、委員会に関係ある仕事なのかどうか曖昧でしてね……全く理事会の連中と来たら、面倒な事件はすぐに委員会かハンターに任せようとするんですから……」
「さて、あなたはご存知ですか?ファルメ・T・ジャレットという男を。」
知らないという場合、彼の口から説明してくれる。
「つい数か月前、ポラリスという模造品を巻き込んだ大規模な事件が起き、ハーベストの多くの人員が無力化されたのは記憶に新しいと思いますが……」
「その時に、地下牢から脱獄した者がいるのですよ。その男の名前です。」
「そのままどこへなりとも行方をくらましてくれていればいいものを……一か月ほど前から、ハーベストの周りで目撃されるようになりましてね。それどころか、ハーベストの生徒たちを襲いだしたのです。おまけに、襲われた当人達は皆その時の前後の記憶が朧げな様子。これはおそらく、ファルメ氏の魔法によってそうなったのでしょう。ちなみに、彼は黒き森の方に逃げて行ったそうです。」
「しかもその彼、目撃談によるとどうやらカースに感染しているようでしてね。逃亡中にどこかで拾ってきでもしたのか……」
「こうなれば、我々としても放ってはおけません。ハーベストの者に二次感染したらことですしね」
「話が長くなってしまいました。つまり君への依頼というのは、ファルメの行方、そしてそのカースの調査になります。」
「気を付けてほしいのですが、彼は発動体を所持しています。片目を失っており義眼を発動体としていたのですが、顔と完全に結合していたため投獄時にも外せなかったそうですね。」
「それでは、よろしくお願いしますね。まずは、目撃者にでも声をかけてみては?黒き森のどのあたりに逃げて行ったのか、絞り込めるかもしれません。」
そうして君は、ファルメの顔写真など大体の必要な情報をまとめた冊子を渡され、送り出されることになる。写真のファルメの顔は、右目に義眼をはめ込んだ、無表情な初老の男だった。

シーン8 繋がり (PC1)
君はドロシーと共に学長室に戻ってきており、ドロシーと共にファイルを漁っていた。(見守ってくれていてもよいです)
「えーっと、この辺に入れておいたと思ったんだけど……本いっぱい積んじゃってたからなあ……」
そう言うドロシーが持っていたファイルから、ひらりと一枚の紙が落ちる。君がその紙を拾うと、ドロシーはすぐにそれに反応する。
「あ!それだよPC1!探してた資料!」
「……ねえ見て。ここに載っている名前……滞納してる子の名前と、殆ど同じだよ」
見ると、ドロシーの言葉の通りであることが分かる。おまけに、それぞれの名前の横には何らかの日時が記載されているのだが、その日時も滞納者リストに載っている借入日時と似ていた。
「こっちのほうのリストね……ここ一か月ほどの、「事件」での被害者の子たちの名前なんだ。知ってるかな……ファルメ・T・ジャレットって名前」
そう言って、君は最近起こっている事件の説明を受ける。(内容はシーン7とほぼ同じ)
「当人たちの記憶が朧げなこともあって共通点が中々見つからなかったんだけど、こんな繋がりがあったなんて……おまけにこれ、図書館を出た後すぐに襲われているみたい……でも、彼らが本を持っているなんて言われてたっけ……?」
「ともかく、このことはちゃんと報告に行かないと!」
「実は私、なんでか理事会にあんまりこの事件に関わるなって言われてたんだけど、こうなるとそうもいかないもんね!」
「じゃあ、私は学舎の方に行ってくるから、PC1は図書委員の子にこのことを伝えてきて!」
そうして、君は取り敢えず図書館に行くことになった。

シーン9 邂逅 (PC2,3)
PC2とソフィーが森の出口に向かって歩いていると、突然遠くの方からがさがさと音がするのが聞こえる。そちらを見ると、1人の男がいた。灰色の髪をし、赤みがかったジャケットを羽織った年配の男で、妙に体を小さくしながら、ハーベストの方角に向っている。それを見たソフィーは、小さな声で君に話しかける。
「なんだろ、あの人……ハーベストの関係者……っぽくはないけど……」
(PC2がここ最近の事件やファルメのことについて知っているかどうかは自由です。)
君がその男に気を取られていると、突然ソフィーが「危ない!」と叫ぶ。その瞬間、上空から真っ黒な炎が君の方向に向かってきた。そして、ソフィーが君をかばい、その炎をもろに全身に受けてしまう。彼女は苦し気な表情を浮かべながら、周りを見渡す。
「うう……何……?一体、どこから……」
上空の方を見ると、何かが複数飛んでいる気配はあるものの、木々に紛れてその姿は確認できず、魔法を撃っても手ごたえはない。そうこうしている内に、さっきまで見えていた男は姿を消していた。さらに上空の気配はだんだんと増えていき、ソフィーはますます苦し気な様子になっていく。その目は、虚ろになりかけていた。
「PC2……私……私っ……!」
そこに、目撃情報などからファルメの行方を探ってきたPC3が、戦闘音などを聞きつけ現れる。PC3の目には、何かクリーチャーがPC2たちの上空を飛び回っていること、そしてソフィーがカースに感染しており、既に暴走しかかっているのを何とかこらえている状態であるとが分かるだろう。(PCたちが望むなら、この時点でソフィーの発動体を破壊するなどして無力化してよい。)そして、上空の存在はそんなPC3の方に気付いたのか、そちらにも攻撃が落され始める。攻撃の威力自体はさほどでもないが、いかんせん数が多く敵の姿が視認できない。このままでは、じわじわと削られてしまうだろう。
その時、遠くから銃声が鳴り響いたかと思うと、大規模な魔法がPCたちの頭上をかすめ、木々の天井に大穴を開けた。程なくして、バズーカを担いだ荒場がその場に現れる。
「学長の報告で状況が少し変わったので、PC3さんを探して来てみれば……どうにも厄介なことになってるみたいですね。PC2さん、無事ですか?」
「ソフィーさん……でしたっけ。たしか、ドラゴンの噂の調査の依頼を引き受けていたと……ともかくそのままだと危ないですね。さっきの攻撃で、大本のクリーチャーが倒せていればよかったのですが……」
そう言うと、荒場は目を閉じ耳に神経を集中させる。(発動体の破壊などをしていない場合は、荒場がここで念のために破壊します。)
「どうやら今の攻撃を避けた群れは、ハーベストの方へ向かったようです。厄介そうですし放ってはおけない。向かいましょう。ソフィーさんを頼めますか?」

シーン10 噂の大本 (PC全員)
PC1は図書館での報告を済ませ、図書館を出た。すると、そのすぐ近くで戦闘が行われていることに気付く。そちらの方を見ると、そこには灰色の髪をし、ジャケットを羽織った初老の男が、横たわったハーベストの職員らしき男から何か紙を奪っているところだった。男はPC1の方に気付くと、にやりと笑って向き直る。その時初めて、彼の右目には義眼らしきものが嵌められていることが分かる。また、彼の歪な笑みと光のない左目は、明らかにカースに感染している様子だった。
「……お前は、たしか……ああ、覚えているぞ……単なる『目撃者』ならば、彩りとして放っておいてやってもよかったのだがなあ……しかし、わざわざ自分から来てくれるとは……全く私も運が良い……」
「お前、少し前に図書館から出てきていたろう……その手には、何か資料を持っていた……図書館の資料をな……あの時は学長が一緒にいたから、襲撃は諦めたが……今は一人……これなら、何も問題はない……」
「大人しくしてもらおうか……一々こんな所に、ページは割いていられないのでな……!」
そうして、彼は発動体である義眼を君の方に向ける。
戦闘が始まろうとしたその時、黒き森の方から何か大きな影のようなものがこちらに向かって飛んでくるのが見えた。近づくにつれ、その影の正体が分かるだろう。
それは、君が今まで見たこともないほど巨大な……トンボの群れだった。ファルメはそれに気づくと、忌々し気にそちらを睨む。
「またこいつらか……!何度も何度も、付きまとってきおって……!」
その時クリーチャーを追ってきたPC2とPC3、荒場が合流する。(ソフィーはPC2が背負っていてくれればありがたいです。そうでない場合は荒場が背負います)
PC3は、PC1と対峙する男が探していたファルメ・T・ジャレットであることに気付く。荒場もそれに気づいた様子で、ゆっくりと口を開く。
荒場「おや、探していた人物とこんな状況でお会いするとは、タイミングが良いのか悪いのか……無事ですか?PC1さん」
荒「それにしても、いやはや……これは確かに『ドラゴン』だ、立派な『ドラゴンフライ』ですね。これだけの群れは、なかなか見ないです」
荒「気を付けてください、ドラゴンフライは基本人を襲わず、感染させるほどのカースも持たない割と無害なクリーチャーですが、奴らは明らかに例外です」
荒「たまにカースを多く保有する強い個体が生まれ、その個体がボスとして群れを率いることで全体の凶暴性も増す……おまけに一体一体が小さいので、魔法が当て辛いんですよね。さらに言えば、一度感染してから暴走するまでの期間も妙に早い。全く厄介な奴らですよ」
荒「ちなみに奴らは自分たちのカースを以て仲間を判断します。おそらく今はファルメ氏を仲間とみなしているのでしょう。感染元は、奴らですね」
荒「カースの欲望は『名を残したい』……なかなか素敵な欲を持ってらっしゃったようで……ですが分からない。それがどうして図書館帰りの人の襲撃になるんですかね?」
ファルメ「気になるか……ならば教えてやろう……あそこに入れられている本や資料、そしてそこに記されている記録や歴史は、全て偽物だ……いや、あそこだけではない、この世の全ての記録、歴史など、大嘘以外の何物でもない……!」
フ「だからこれから、全ての歴史を私が塗り替えるのだ……!そのためにはまず、全ての偽物を、無に帰さねばならない……!」
フ「私直々にそこの者の持っていた資料を葬り、下らん歴史を覚えた記憶も消してやる……!全ては、私という名の轟く『正しい』歴史のため……!」
フ「私の名は、ファルメ・T・ジャレット……!全ての歴史を、この名で塗り潰す男だ……!」
フ「そろいもそろって銃の発動体とは珍しい……紋章の一派かな?だが、悪くない……!銃を構える暗殺者どもを退ける……悪くない展開だ……!私の伝記には、ふさわしい……!」
フ「だが、このトンボどもが邪魔だ……戦いの舞台としては絵にならん……!こんな下らないものの描写に、私の伝記のページは割けない……!」
フ「さらばだ、銃使いども!トンボとでも遊んでいろ!そして次の満月の晩が、私の悲願がかなう日だ!精々楽しみにすることだな!」
そういって、ファルメは慌てたように姿を消す。追おうとしても、ドラゴンフライの群れに邪魔されるだろう。PCたちがそれに対して攻撃を加える場合、ファルメが攻撃を足元に食らって倒れますが、テレポートで逃げ出します。その様子は、ドラゴンフライに遮られPCたちにはよく見えない。
荒「やれやれ、逃げられましたか。ではとりあえず、こちらの対処と行きますかね。どの道奴らを倒さなければ、ファルメ氏とソフィーの感染状態は治りませんし」
荒「取り巻きは散らします、君達は元締めの対処を!飛び回る虫というのは、的当ての相手としてはなかなか高難易度ですが……難しそうなら、言ってください?」
そういうと、荒場は周りのトンボたちにいくつもの砲弾を撃ち込む。煙の奥から、突然一回り大きいドラゴンフライ達がすさまじいスピードで、君達に襲い掛かってくる。

【ドラゴンフライAとB、ドラゴンフライヘッドとの中間戦闘】

戦闘が終わると、荒場の方も取り巻きを全て撃ち落としていた。森の入り口近くで戦いを見守っていたソフィーも、いくらか楽そうな表情になった。
荒「いやいや、やはり君達は筋がいい。見事な腕でした」
そのような状況の中、荒場はふと何かに気付いた顔をする。見るとそこには、一冊のノートが落ちていた。どうやら、逃げる際にファルメが落したもののようだ。
荒「ふむ……これは。おめおめ逃げ帰られたという報告をするしかないと思っていましたが、別の収穫もあったようですね。ひとまずこれは上に提出します……興味がおありでしたら、俺の部屋に来てくれれば君達にも見せてあげますよ。上が渋ったとしてもまあ、なんとかします。功労者の君達をないがしろにはできません」
荒「さてと、報告報告。日が暮れましたし、君達は戻って休んでいてください。ファルメ氏の言った次の満月の晩という言葉が気になりますが、場合によってはこれで彼も大人しくなるかもしれませんしね。ソフィーさんも、病み上がりですし無理はしないでくださいよ?」
そう言われると、ソフィーはなぜか驚いたような表情になり、「は、はい……」とあいまいな返事をする。(PCに何か聞かれても「何でもない」と答えます。)
ともあれ、今日は帰らなければならないだろう。

シーン11 帰り道 (PC2)
ドラゴンフライとの戦いを終えた君は、歩けるようになったソフィーと共に帰路についていた。しかしソフィーは感染元が倒されたにも関わらず、心ここにあらずといった浮かない表情をしている。君が話しかけると、ソフィーは一瞬取り繕うような表情をした後少し真剣な表情になり、制服の胸ポケットの辺りに手を当て、君の持つ発動体の方をちらちらと見ながらゆっくりと口を開く。
「あ、あのさ……PC2は知ってたっけ……私のおじいちゃん、ホロ・ペインのこと……私が小さいころに、病気で亡くなったって、私は聞いてた、その……」
(それなりに有名な名前なので知っている確率は高いですが、知らなくても大丈夫です。その場合は、情報収集の手前の辺りで荒場辺りから説明を聞いたということにしてください。)
「私……おじいちゃんに憧れてて、おじいちゃんみたいに立派な魔法使いになりたいって、思ってたんだよね……ただ……その……」
そう言って、彼女は胸ポケットの中身をぎゅっと掴む。その時、中に入っていたものの先の部分が顔をのぞかせた。どうやらそれは、折りたたまれた数枚の紙束のようだった。
「……ごめんね、やっぱりいいの!疲れてるのに、変な話しようとしちゃってごめんね!」
「助けてくれてありがとうPC2!今日は本当にお疲れ様!」
そういって、ソフィーは強引に駆けだしていってしまう。

シーン12 情報収集 (PC全員)
最初に調査可能な情報 1「ファルメ・T・ジャレット」2「ソフィー・ペイン」

1ファルメ・T・ジャレット
かつて邪眼魔導学科に所属していた人物で、発動体は機械製の義眼。学生時には、人の記憶に関わる魔法を研究していたのだが、地下牢に入れられる数か月ほど前、何らかの理由でハーベストをやめようとしていたそうだ。脱獄後は図書館帰りの人を襲うだけでなく、黒き森のクリーチャーを何十体も倒していたらしい。PCたちが感染元であるドラゴンフライを倒した後生徒を襲うことはなくなったが、クリーチャーの討伐は続けているようだ。また、彼についての調査を進めようとすると、理事会の妨害が入る。どうやら彼の父、レイサー・T・ジャレットという存在が関係しているようだが……。
情報3「レイサー・T・ジャレット」が調べられるようになる。

2ソフィー・ペイン
彼女の祖父への憧れは強く、今回の依頼に対して妙に乗り気だったのも、若いころのホロがクリーチャーハンターとしてドラゴンの群れを一人で倒しきった経験があるからだったようだ。「名を残したい」というカースに感染したのも、祖父のようになりたいという思いが主な要因。そんな彼女の様子は、とある資料を読んだときから変わっている。その資料は、ファルメがPCたちと遭遇する直前に職員から奪っていた生徒閲覧禁止の資料であった。ファルメは逃げる際、ノートと一緒にそれを落としていたのだ。その資料は、人名が並べられた古いリストの一部だった。
情報4「あるリスト」が調べられるようになる。

3レイサー・T・ジャレット
高名な実業家であった人物、故人。その権力は絶大で、ハーベストの理事会や魔法省とも強い繋がりがあったという。そしてその繋がりを利用し、息子であるファルメに無実の罪を被せ地下牢に追いやった人物。理由は、自身が行っていたある非合法な研究がばれそうになり、その罪を被せるため。ファルメはアマリリスの工作員と恋に落ちて駆け落ちを目論んでおり、親子中は非常に険悪だった。理事会の一部がファルメのことを調べられるのを妨害したのは、彼を陥れるのに協力していたからだった。レイサーの研究内容は、今回ファルメが一部利用しているようだ。
情報5「ファルメの計画」が調べられるようになる。

4あるリスト
このリストは、アマリリスとの戦いによって亡くなった人々のリストの一部であり、そこにはソフィーの祖父、ホロ・ペインの名もあった。感染状態のソフィーは祖父の名をリストに見つけ、思わずそのリストを拾ってしまったのだ。ホロは高名なクリーチャーハンターという過去と、「クリーチャーのカースの発生の抑制」をテーマとした晩年の研究が原因でアマリリスに狙われ、アマリリスの狙撃班によって殺害されていた。その事実が伏せられていたのは、ソフィーに知られたくないという死ぬ間際の本人の意向からであったそうだ。

5ファルメの計画
ファルメは、クリーチャーを大量に殺し、その心臓を黒き森の奥深くにある隠れ家に運んでいる。どうやら、父レイサーの研究していた「カースの有効活用」という研究によって秘密裏に完成していたある装置を利用しようとしているようだ。その装置は、クリーチャーの心臓からカースを濃縮して取り出し、特殊なコードを介して装置に繋いだ人間に感染させその生命力も奪うことで、カースのエネルギーを何倍にでも引き出すことができるという。その装置を何に利用するかについては、彼の落したノートに記されているようだ。

PC達が荒場にファルメのノートを見たいと宣言した場合、シーン14に進む。

シーン13 ファルメのノート (PC全員)
君達が荒場の部屋に向うと、そこには荒場とドロシー、そしてソフィーがいた。荒場とドロシーはいつも通りの様子だが、まだ本調子でない様子のソフィーはどことなくそわそわとしている。机の上にはソフィーの持ち去ったリストが置いてあり、その辺りについては既に荒場たちに謝っているようだ。まず口を開いたのはドロシーだった。
ドロシー「あ、来た来た!皆お疲れ!どう?何か分かった?」
ソフィー「お、お疲れ様PC2、二人も……」
君達が事情を話すと、三人は一様に顔を曇らせる。
荒場「なるほどね……一時期理事会の一部から、ファルメ氏の処刑を無理に決定づけるような意見が上がっていたというのは、そういう事情が……」
ド「うん……納得できなかったから、それだけは止めさせてたけど……もっと早く、気付いて上げられれば……」
荒「まあともかく、君達はこれが読みたいんでしょう?読むのであれば急いだほうがいいかもしれません。ただし読むのであれば、もう少しだけ事件に付き合っていただきますが」
そう言って、荒場は君達にファルメのノートを手渡す。それは、どうも日記のようだった。
(読みだすことでシーンが変わります)

シーン14 我が情けなき日々 (マスターシーン)
「私は今、元々父の隠れ家だったこの家に逃げ込んで、そこに忘れられていたノートにこの日記を書いている。私は、どうして逃げ出してしまったのだろう。どうせ逃げたところで、理事会の手先に殺害されるだけだというのに。何度獄中で無罪を訴えても握り潰され、とっくの昔に全てを諦めたはずだった。私に今更、何の欲があったのだろうか。共に生きようと誓ったフランは、もういないというのに。」
「今日も失敗した。私は、自分を殺すこともできないのか。父の忌まわしい研究成果の装置を睨みながら、そんな事ばかり考えている。」
「そういえばこの辺りは確か、最近ドラゴンが多く出るという噂が流れていたのではなかったか。看守たちが話しているのが耳に入っただけだから眉唾ものだが、駄目で元々だ。奴らであれば、私を一瞬で殺してくれるのではないだろうか。探すだけ探してみよう。これが最後の日記になればよいと思う。」
「駄目だった。いくら探しても、トンボの群れしかいなかった。結局、私は帰ってきてしまった。かすっただけとはいえ攻撃を受けたのだから、そのまま何もしなければよかったのに。おかげで妙に調子が悪い。まさかとは思うが……いや、きっと気のせいだ。」
「最早我慢も限界だ。私はカースに感染したのだろう。単なる無欲な被害者のような意識でいたくせして、結局私も父と同じ、欲望の塊だったのだ。私は無実などではなかった。汚い人間だった。もう、戻りようもない。そうだ、私がしたかったのは」
その文は途中で途切れており、次のページからは違う文が始まっていた。
「名を残すのだ。このまま、罪を被せられたままで終わってたまるものか。これまで父の罪を押し付けられて生きてきたのだ。あいつは、功績のみを持ってこの世を去っていった。ならば、今度は奪ってやる。あいつの功績を全て奪い、ファルメ・T・ジャレットの名を偉大なるものとしてこの世に残すのだ。いいや、それだけでは足りない。これまでこの世界に名を残してきた者ども、そのすべての功績を我が物とするのだ。死者の功績はしょせん死んだ人間の物だ。全てを頂いたところで、誰の迷惑になろう?」
「歴史など、所詮は今生きている者どものおぼろ気な認識によって構成されているのだ。その全てを塗り潰してしまえ。全ての人間の頭に残る偉人の名を、私の名前に差し替える。そうすれば、私はこの世で最も偉大な人物として、永遠に名を残すことができる。人々の記憶の中で、永遠を生き続けるのだ。そうなれば、彼女だって生き続ける。偉大なる私の、最愛の人物として。この忌々しい装置を利用すれば、十分に可能なはずだ。発動するのだ。私を牢から出したあの声のように……『カオスインフェクション』を。」
「残されている歴史の記録など、今を生きている人間に嘘だと見なされれば何一つとして価値は無くなる。ならば、新たな歴史書が必要だ。私と彼女が主役となる、偉大なる歴史書が。となれば、この日記も書き直さねばならない。書き直すのだ。偉大なる私にふさわしい、偉大なる日記、いや伝記を。装置が最大の効力を発揮する次の満月まで時間がないのだから、一から私の人生を書き換える時間はないかもしれない。ならば、せめて私が脱獄した後から、全てを書き直すのだ。最初のタイトルは、『我が偉大なる逃走』が相応しい。」
次のページからは、彼の「偉大なる」脱獄後の日々がつづられていた。

シーン15 いざ隠れ家
君達が日記を読み終わると、ソフィーがゆっくりと口を開く。
ソ「歴史に残る人の名前を、入れ替える……それって、祖父や他の色んな人たちの残してきたものが、皆歪められちゃうってことですよね……そんなの、私……嫌です……」
そう言って、ソフィーはPC2の方をちらりと見る。
荒「次の満月ってのは、要するに今夜、もうすぐですね。彼は今日カオスインフェクションを使用し、人々の知る歴史を全て塗り替えようとしている。今も姿を現していない所を見ると、カースの感染から治っても、計画を変えるつもりはないようですね。感染前は割と穏やかな人物だったようですが、カースに感染して吹っ切れた……ということですかね?」
ド「……彼が学校に通っていた頃ね……一部の生徒たちの間で、カースに感染すること自体を『悪』だと見なす風潮が広がっていたの……ファルメくんがそういう団体に参加してたわけではなかったと思うけど、影響は受けていたみたい……今はもう、吹っ切れたというよりも、やけになっちゃってるのかも……」
ド「……それでも、この計画を実行させるわけにはいかない。私は、知っているから。これまでハーベストで学んできた皆が、どんな努力をして、何を残してきてくれたか。自分の目で、見てきたから。その残してきた物は、どんな理由があっても歪ませるわけにはいかない」
ド「……彼を、止めなくちゃ。お願い、皆。協力して!」
ド「……うん、ありがとう。君達なら、そう言ってくれると思ってた!」
荒「そうと決まれば、考えなければならないのはその方法ですね。おそらく、既にファルメ氏は自身とその装置とやらを繋ぎ、一体化しています。単純に装置を破壊すれば、カオスインフェクションの発動は止められますが、ファルメ氏の命は持たないでしょうね。まあこれについては、ファルメ氏の殺害を気にしなければ全く問題にはなりませんが……」
荒「ファルメ氏だって、文字通り死ぬ気で妨害してくるでしょうし、彼の命を留める気でいるなら、単純な魔法で装置のみを破壊するのはほぼ不可能といってもいいでしょう。……君達の持つ、とっておきの『弾丸』なら、話は別ですがね」
荒「本当は我々が向かえればいいのですが、少し厳しい事情がありましてね……ああ、そろそろお出でのようです」
そう言って、荒場は部屋の窓の方を指差す。そちらに目を向けると、君達のいる建物の中に何十人ものスーツの人間が入ってくるのが見えるだろう。
荒「理事会の誰だったかの私設部隊です。どうやら、何が何でも過去の悪事を伏せるつもりらしい。おそらくファルメ氏の居場所も聞き出して、殺しに行くつもりでしょうね。これだけの戦力がいれば相手するのに問題はないでしょうが、今はあんなのに時間を費やしている場合ではない」
そういうと、荒場は「さて……」と言って君達にバズーカの銃口を向ける。
荒「動かないでください。彼らの相手は我々で引き受けますので、君達はすぐにファルメ氏の所へ。PC3さん、終わったら報告お願いしますね」
そうして、銃口にだんだん光が集まり熱を増していく。そんな中発動体を構えたソフィーが君達に話しかける。
ソ「私ね、PC2。今までおじいちゃんのこと、知っているつもりで何も知らなかった。だから、これからちゃんと知っていきたいの。だからお願いPC2、皆!おじいちゃんや、他の色んな人達が、これまで残してきた物を、守って!」
ド「私からもお願いね!君達と君達の銃に、皆の過去と未来、託したよ!」
ド「ね、PC1!戻ってきたら、皆が残してきた本、ちゃんと一緒に読もうね!」
荒「心の準備はできましたか?君達が何を撃ち抜くのか、ここから楽しみにしてますよ。見せてください、あなた方の思う、魔銃の力を」
荒「さあ、この銃声が開始の合図!行く先はファルメ氏の隠れ家、その地下!そこに例の装置があるようです!それでは行ってらっしゃい、PC3さん、PC1さん、PC2さん!」
荒「『アスタリスク』!」
そうして、轟音と共に銃口から発せられた眩い光が、君達を包み込んだ。

シーン16 弾丸
気が付くと、君達はやけに広い地下の空間にいた。君達の真上には開いた扉があり、そこから光がさしている。どうやら、その扉が隠れ家から地下へ移動するための扉だったようだ。そして、君達がいる地点の遙か向こうの方に、同じように上空から月明かりを取り込んでいる所があった。その地点には何かがあるようだが、あまりに遠く、何本もの柱が立っていることもありその姿はよく分からないだろう。その姿を見るには、リベラルアーツ「スコープ」に成功する必要がある。
スコープに成功すると、何やら大きな装置と、そこから延びるコードを全身に刺したファルメの姿が見える。ファルメの姿はもはや、完全に装置と一体化しているように見えた。向こうも君達に気付いたようで、地下の天井にあったスピーカーから、彼の声が流れ出す。
「ふん……来たか、銃使いども。来るとは思っていたさ。思っていたより派手な登場だったがな。だが、もう遅い……もう、準備は整った!」
「さっさと逃げ出すことだな……!カオスインフェクションが発動すれば、父の隠れ家も、だだっ広い地下空間も、全てが破壊される……!後に残るのは、私の名だけ……!私の名だけが、この世界に永遠に生き続けるのだ……!たとえ、悪名だろうとな……!」
「それとも、私を殺す気か?それもいいだろうな。暗殺者の銃で撃ち抜かれて一人死ぬ。偉人の最期としては、悪くはない!」
「もはや私とこの装置は運命共同体!こいつを壊すということは、私も殺すということだ!今更これ以上生きようとは思わん。殺すなら殺せ!」
「だがしかし、こちらも最大限の抵抗はさせてもらうぞ!そのちっぽけな銃で、抵抗できるならしてみるがいい!」
「選択肢は三つだ!逃げ出すか!私と共に死ぬか、私を殺すかの三つ!早く決めなければ、全ては手遅れになるぞ!」
「見るがいい!『チェックメイト』!」
そう言うと、突然地下空間が揺れだし、天井や壁、床から次から次へと君達と装置の間を遮るような壁がせり出してくる。このまま完全にふさがれてしまえば、カオスインフェクション発動前にこれらの壁を突破するのは不可能だろう。もはや君達と装置の間には、ごくごく小さな隙間しか空いていなかった。ちょうど、一発の弾丸くらいしか通らないような。

(『魔殺の弾丸』の使用想定。誰が使用しても構いません。演出も自由です。PCたちが望むのであれば、ここで装置のみを破壊し、ファルメを殺さないことが可能です。勿論、ファルメを殺害する選択肢もあります。その場合、最終戦闘は起こらずエンディングとなります。)

装置が破壊されると、延びていた多数のコードが装置から外れ、ファルメの身が解放される。
「何……だと……まさか……そんなことが……一体何なんだ、その魔法は……!そんな魔法、私は知らない……!」
「私は、私は……ああ、フラン……!」
「まだ、だ……諦めるものか……!こんな所で……!こうなれば、お前たちを、この場で倒す……!そうだ、私はお前たちの敵だ……!私はまだ生きている……!私を止めたければ、殺す以外にない……!」
「私と戦え!気高き銃使いども!殺す気で、殺す気でかかってこい!」
「だから、頼む……!私を、このまま……!」
そう言うと、ファルメは「テレポート」で君達のもとに現れ、君達に襲い掛かる。その身には、まだおどろおどろしい力が漏れ出るコードを引きずっていた。
「私の名はファルメ・T・ジャレット!お前たちを殺さんとするものだ!さあ、私と戦え!この、私の下らない自伝に……決着をつけてくれ!」
襲い掛かるファルメの顔は、必死に懇願するように見えた。

【ファルメ・T・ジャレット+カースコネクターとの最終戦闘】

ファルメを倒すと、彼の義眼が彼の目からあっさりと零れ落ち、コードも最初からついていなかったかのように外れていく。
(この後ファルメをどうするかは基本的にPCたちの自由ですが、生かそうとするのであれば、ファルメに説得するだけの必要があるでしょう。)

(この後の個別エンディングにおいて、ファルメを生かしている場合それぞれにファルメのお礼の手紙がコネクション経由で届きます。その内容には、PCたちへのお礼と、牢の中でこれから何か書きものをしていきたいという意思が書かれています。)

シーン17 PC3エンディング
荒場玲人とのシーン想定。(荒場とのエンディングの場合、彼から今回の件に関わった理事会の会員が、逮捕されたという話を聞きます。)

シーン18 PC2エンディング
ソフィー・ペインとのシーン想定。

シーン19 PC1エンディング
ドロシー・フロム・オズとのシーン想定。

ファルメの手紙
「君達のおかげで、私と私の未来は救われた。今私は、すっかり馴染み深くなってしまった牢の中でこの手紙を書いている。これまでの私は絶望に目をふさがれ、ここには何もないと思っていた。しかしここでだって、こんな風に物を書くこともできるのだ。だから私はこれから、ここで何かを書き残していこうと思う。私の経験だったり、彼女のことだったり、勇敢な君達のことだったり。そうして、私は本を作りたい。その本ができたら、君達に真っ先に読んでもらえれば、などと思う。それではまたいつか。勇敢な銃使いたちに、最大限の敬意をこめて。」

エネミーデータ

〇中間戦闘

ドラゴンフライ
主体属性:火・風 クラス:クリーチャー 大魔法:なし
能力値「アクション:4」「リアクション:3」「リベラル:3」
特技「勝ち虫」消費TP3 A 自分にグッドステータス:俊足レベル1とグッドステータス:会心レベル1を与える。また、このラウンド中にグッドステータス:俊足が重複して与えられるとき、そのレベルを加算する。
「広視界」消費TP2 R このリアクションフェイズの発動ダイス数に+1する。
攻1 防0 HP25 TP15 SS7 移動2
魔法「オリジン」「カース」
C「アンビシャス」呪2 攻撃力+3、さらに対象は次のアクションフェイズで、移動タイミングを行えない。
A「エアロスプラッシュ」風1水1攻撃力+1、さらに攻撃範囲を自分の周囲全方位1マスに変更する。
A「フレイムボルト」火1光1 攻撃力+2、さらに自分のTPを1点回復する。+地 ソーラーイクリプス 敵全体に2点のダメージを与え、味方全員のTPを2点回復する。
A「デモンズサーキット」風1闇1攻撃力+1、さらに自分にグッドステータス:俊足レベル1を与える。+火 サーキットブレイカー 自分にグッドステータス:会心レベル1を与える。
A「ダイヤモンドダスト」風1水1地1 攻撃力+3、さらに対象にバッドステータス:氷結レベル2を与え、自分にグッドステータス:興奮レベル2を与える。
A「ミッドナイトシャイン」光2火1 攻撃力+4、さらに自分以外の味方1人にグッドステータス:覚醒レベル1を与える。
A「デビルズウイング」闇2風1 攻撃力+3、さらに攻撃範囲を自分の左右1マスに変更し、自分にグッドステータス:飛行レベル1を与える。
C「ユーサネイジア」呪1地1光1 攻撃力+4、さらに自分のいるマスを地形:聖域レベル-2に変更し、自分にグッドステータス:飛行レベル1を与える。
A「オメガクライシス」闇3風1攻撃力+7、さらに自分にグッドステータス:俊足レベル2とグッドステータス:会心レベル2を与える。
+火 デビルズソウル 自分にグッドステータス:憎悪レベル3を与える。
R「アウトレイジ」火1水1 防御力+1、さらに魔法攻撃の発動者にバッドステータス:衰弱レベル1を与える。
R「ブレインインパルス」火1光1 防御力+2、さらに魔法攻撃の発動者のTPを1点減らす。
R「テトラポッド」風1水1防御力+1、さらに自分の次のリアクションフェイズでの防御力に+2する。R「デモンズナックル」風1闇1防御力+1、さらに自分にグッドステータス:興奮レベル1を与える。
R「エンジェルフェザー」光2風1防御力+4、さらに自分にグッドステータス:飛行レベル1を与える。

ドラゴンフライヘッド
主体属性:火・風 クラス:クリーチャー 大魔法:なし
「アクション:5」「リアクション:4」「リベラル:3」
特技「曲芸飛行」消費TP2 A このシーン間、自分は味方と同じマスに入ることができる。(このとき、衝突は起こらない)さらに、自分に俊足レベル2、会心レベル1を付与する。シーンに1回使用可。
「大勝ち虫」消費TP3 A 自分にグッドステータス:俊足レベル2とグッドステータス:会心レベル1を与える。また、このラウンド中に自分にグッドステータス:俊足が重複して与えられるとき、そのレベルを加算する。
「広視界」消費TP2 R このリアクションフェイズの発動ダイス数に+1する。
攻2 防0 HP30 TP20 SS8 移動3
魔法「オリジン」「カース」
C「アンビシャス」呪2 攻撃力+3、さらに対象は次のアクションフェイズで、移動タイミングを行えない。
A「ボルケイノ」火1地1攻撃力+2、さらに攻撃範囲のマスを地形:溶岩レベル1に変更する。
A「エアロスプラッシュ」風1水1 攻撃力+1、さらに攻撃範囲を自分の周囲全方位1マスに変更する。
A「フレイムボルト」火1光1 攻撃力+2、さらに自分のTPを1点回復する。+地 ソーラーイクリプス 敵全体に2点のダメージを与え、味方全員のTPを2点回復する。
A「デモンズサーキット」風1闇1攻撃力+1、さらに自分にグッドステータス:俊足レベル1を与える。+火 サーキットブレイカー 自分にグッドステータス:会心レベル1を与える。
C「ディザイア」呪2火1 攻撃力+9、さらにこの攻撃に対する対象のリアクションフェイズの発動ダイス数に-1する。
C「ユーサネイジア」呪1地1光1 攻撃力+4、さらに自分のいるマスを地形:聖域レベル-2に変更し、自分にグッドステータス:飛行レベル1を与える。
A「ダイヤモンドダスト」風1水1地1 攻撃力+3、さらに対象にバッドステータス:氷結レベル2を与え、自分にグッドステータス:興奮レベル2を与える。
A「ミッドナイトシャイン」光2火1 攻撃力+4、さらに自分以外の味方1人にグッドステータス:覚醒レベル1を与える。
A「デビルズウイング」闇2風1 攻撃力+3、さらに攻撃範囲を自分の左右1マスに変更し、自分にグッドステータス:飛行レベル1を与える。
+火 デビルズソウル 自分にグッドステータス:憎悪レベル3を与える。
A「エレメンタルクロス」火1地1水1風1 攻撃力+7、さらに地属性、水属性、火属性、風属性のマナをそれぞれ1つずつ発生させる。また、この発動タイミングではもうエレメンタルクロスは発動できない。 ※オリジンと同時に使用することはできない。
A「オメガクライシス」闇3風1攻撃力+7、さらに自分にグッドステータス:俊足レベル2とグッドステータス:会心レベル2を与える。
R「アウトレイジ」火1水1 防御力+1、さらに魔法攻撃の発動者にバッドステータス:衰弱レベル1を与える。
R「ブレインインパルス」火1光1 防御力+2、さらに魔法攻撃の発動者のTPを1点減らす。
R「テトラポッド」風1水1防御力+1、さらに自分の次のリアクションフェイズでの防御力に+2する。
R「デモンズナックル」風1闇1防御力+1、さらに自分にグッドステータス:興奮レベル1を与える。
R「エアルシールド」風3 防御力+5、さらにダメージ計算直前に、魔法攻撃の範囲にいる味方1人を1マス移動させる。また、この魔法の効果により味方が攻撃範囲内から攻撃範囲外に出た場合、その味方に魔法攻撃の効果とダメージ計算は適応されない。
+風 エアリアルバリアンス 魔法攻撃の範囲にいる味方全員を1マス移動させる。また、この魔法の効果により味方が攻撃範囲内から攻撃範囲外に出た場合、その味方に攻撃魔法の効果とダメージ計算は適応されない。
+水 エアリダクション 魔法攻撃の発動者にバッドステータス:狼狽レベル2を与える。
+地 スケープゴート 戦闘空間のオブジェクトの存在していない好きな2マスにオブジェクト:デコイを召喚する。
R「エンジェルフェザー」光2風1防御力+4、さらに自分にグッドステータス:飛行レベル1を与える。

〇最終戦闘

ファルメ・T・ジャレット+カースコネクター

主体属性:地・水・闇 クラス:元邪眼魔導学科 
大魔法:イマジナリーウィング、フィロソフィアアイズ、アンブレイカブルフォートレス(PLの皆さんが慣れていない様子の場合、アンブレイカブルフォートレスは外します。また、フィロソフィアアイズでイマジナリーウィングを二回連続で使用するのは控えてください。)
「アクション:5」「リアクション:5」「リベラル:6」
特技:「『偉大なる』私」消費TP9 A この特技を使用したアクションフェイズで、自分はレベル5魔法「ドッペルゲンガー」をコストなしで発動することができる。ただし、このシーン中に自分が召喚したキャラクター:シャドウは、自分が戦闘不能になった場合同時に戦闘不能となる。1シナリオに1回使用可能。
「虚実逆転」消費TP2 種別R この特技は、キャラクター:シャドウには発動できない。魔法攻撃の範囲に、自分の味方が1人以上居る場合、魔法攻撃の対象を自分1人に変更する。
「震撼する新たな時空への咆哮(クロノステイシス)」消費TP3 種別A自分が受けているグッドステータス全てのレベルを1上げる。
アイテム「ブルーアパタイト」攻2防1HP50 TP30 SS4 移動1「水属性魔法防御力+3 カースとオリジン同時使用可。」
魔法 「オリジン」「アイリス」「カース」 
A「ボルケイノ」火1地1 攻撃力+2、さらに攻撃範囲のマスを地形:溶岩レベル1に変更する。
A「タイダルウェイブ」水2 攻撃力+2、さらに対象にバッドステータス:衰弱レベル2を与える。
A「エアロスプラッシュ」風1水1 攻撃力+1、さらに攻撃範囲を自分の周囲全方位1マスに変更する。
A「ファイアボール」火1闇1 攻撃力+2、さらに自分にグッドステータス:興奮レベル1を与える。
A「アンビヴァレンス」光1闇1 攻撃力+1、さらに光または闇属性のマナを1つ発生させる。
A「クロスファイア」火2水1 攻撃力+4、さらに攻撃範囲を前方3マスに変更し、対象にバッドステータス:火傷レベル2を与える。
+水 クロスアンビヴァレンス 攻撃範囲に自分の周囲全方位1マスを追加し、対象にバッドステータス:怯みレベル1を与える。
A「スターダストレイ」火1地1光1 攻撃力+4、さらに攻撃範囲を戦闘空間の好きな3マスに変更し、攻撃範囲に味方が居た場合、そのHPを3点回復する。
A「スーパーノヴァ」火3闇1 攻撃力+8、さらに自分にグッドステータス:興奮レベル2を与える。また、この魔法の効果によって受けたグッドステータスは、戦闘終了時まで消去されず、レベルの増減も起こらない。
A「カオスオブアンビバレンス」闇3地1攻撃力+9、さらに攻撃範囲を自分の周囲全方位1マスと、前方5マスに固定し、この発動タイミングで、魔法のコストとして使用したマナの数だけ攻撃力を上げる。
A「セカンダリーオブザダフトプリズン」地5 攻撃力+10、さらに次の自分のアクションフェイズでの発動ダイス数を2倍にする。ただし、大魔法で増えたダイスは除いて2倍にする。この効果は重複しない。
C「バイオレンス」呪2闇1 攻撃力+7、さらに自分にグッドステータス:暴走レベル1を与える。
C「ナイトメア」呪1水1闇1 攻撃力+4、さらに自分にグッドステータス:浄化レベル2とグッドステータス:興奮レベル2とグッドステータス:鼓舞レベル2を与える。
C「ハザード」呪1火1水1 攻撃力+5、さらに攻撃範囲を自分の前後左右1マスに変更し、対象にバッドステータス:火傷レベル2とバッドステータス:氷結レベル2を与える。
R「アウトレイジ」火1水1 防御力+1、さらに魔法攻撃の発動者にバッドステータス:衰弱レベル1を与える。
R「ポルターガイスト」風1地1 防御力+1、さらに魔法攻撃の範囲にいない敵以外のオブジェクトを前後左右の好きな方向に1マス移動させる。
+火 イグニスファトゥス 「ポルターガイスト」の効果発動前に、戦闘空間の好きな1マスにオブジェクト:ジャックオーランタンを置く。
R「ビートディフェンス」光1闇1防御力+2、さらに自分にグッドステータス:鼓舞レベル1を与える。
R「リーフブレイド」水2地1 防御力+3、さらに魔法攻撃の発動者にバッドステータス:麻痺レベル3を与える。
+火 スネイクバイト 魔法攻撃の発動者にバッドステータス:麻痺レベル3を与える代わりに、バッドステータス:麻痺レベル20を与える。(ただしSS値の最低値は0とする)
R「テンペストセレナーデ」風1水1地1 防御力+3、さらに自分と自分の周囲全方位1マスにいる味方のレベル2以下のバッドステータスを全て回復する。
R「ルージュリペル」火2闇1 防御力+3、さらに魔法攻撃の発動者以外のオブジェクト1体に5点のダメージを与える。

キャラクターシャドウ用素材
「『偉大なる』私」

戦闘方針
まずイマジナリーウィングで行動し、「『偉大なる』私」にカースエンハンスで自分の分身、キャラクター:シャドウを召喚します。そしてその後は、虚像たる自分を守りながら身を削り戦います。攻撃の際には、「震撼する新たな時空への咆哮(クロノステイシス)」を生かすために、興奮や暴走などのグステ付与を優先していきましょう。

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