ドロシー・フロム・オズの消失 −Dorothy Infinity−

魔法学園RPG ハーベスト
シナリオ「ドロシー・フロム・オズの消失 −Dorothy Infinity–」
推奨人数 3~4人
推定時間 7~8時間
推奨リベラルアーツ フォース、ブリンガー、ステルス、ララバイ、エクスプロード、他オペレイト系魔法

備考 本シナリオは、「初期作成+経験点50点」の環境を想定している。
また、本シナリオには、PC1の大魔法の使用想定がある。(ただし、最終戦闘後に大魔法使用回数回復の演出があるため、戦闘で大魔法を使用してもよい。)

◆今回予告
彼女は間違えたのかもしれない。
それは、小さなちいさな泡沫の思い。誰かの意識に浮かんだ泡。

現在という現実が、誤ちの上に立っていたとしたら?

歯車は廻り出す。新しい軌跡を描きながら。
間違えてしまった今までを、正す時が来たのだから。
そして生まれた新たなる平和。平穏、安寧、安らかな日常。
けれど

そこに【彼女】はいない。
【彼女】が戦った意味も、存在した理由も、歩んできた道も、そして描いた希望も。
君たちは、消えてゆく【彼女】に何を想うのだろう。【彼女】を無かったことにして、それで?
……それで何になるのだろう。それが正しい道だと、誰が決められるのだろう。

ならば。

【彼女】を救うことに、意味などいらない。

これは、世界最強の少女(ヒロイン)を救う、君たちの物語。

【彼女】の為に、世界を壊す覚悟はあるか

魔法学園RPGハーベスト Theatrical Edition
「ドロシー・フロム・オズの消失 –Dorothy Infinity–」

魔法の時間は、まだ終わらない。

◆シナリオハンドアウト

PC1 コネクション:ドロシー・フロム・オズ 指定クラス:第八魔導研究科
君は魔法学園ハーベスト大学院の学生だ。
君は、ここ1ヶ月ほど、毎夜ドロシーに呼びだされ、話し相手をさせられていた。
彼女の相手をするのは嫌ではないし、楽しい時間だと思うが、流石にうんざりしていた君は、つい彼女に強く当たってしまう。
そして、彼女と別れ、少し後ろめたさを感じながらも君は眠りについた。
次の日、ドロシー・フロム・オズは、この世界から消えてしまっていた。

PC2 コネクション:トト・フロム・オズ
君は魔導テロリスト「アマリリス」のスパイとして、魔法学園ハーベスト大学院に入学している学生だ。
トトから与えられた君の役目は、ドロシー・フロム・オズに関わる偵察任務であり、これはアマリリスにおいて最も難度の高いものとされている。
君は、トトから与えられた懐中時計を握りしめ、ドロシー・フロム・オズの私室へと向かった。

PC3 コネクション:ファンシー・フロム・アザ
君は魔法学園ハーベスト大学院の学生だ。
君は修士論文で行なっている調査のため、黒き森を散策していた。
そんなとき、君の眼の前に次元の亀裂が現れ、そこから青いとんがり帽子をかぶった金髪碧眼の少女が現れた。
彼女はファンシーと名乗り、並行世界にあるもう一つのハーベストからやって来たと言う。
そして、この世界に強大な次元災害の危機が訪れていることを君に告げた。

PC4 コネクション:風見小鳥
君は魔法学園ハーベスト大学院の学生だ。
君には「風見小鳥」という後輩がいる。
普段は地味なタイプで、大人しく温厚な彼女を、君は大切に思っていた。
しかし、ある日、彼女の鞄と自分の鞄を間違えて、持って帰ってしまったとき、その鞄の中から、偶然「魔女の仮面」を見つけてしまう。
それは、クリーチャーハンターの中でも最も有名であり、年間スコア1位をとり続けている「グリンダ・フロム・マスカレイド」の仮面だった。その仮面を手に取ると、君は強大な魔力に包まれた。

◆オープニングフェイズ

シーン1 ドロシー・フロム・オズの憂鬱
登場PC:PC1
目が覚める。
いつもと変わらない朝。身なりを整え、朝食を済ませ、学園寮の部屋を出る。
学園へと続く並木道を歩きながら、君は、秋の気配を感じ始めていた。
「昨日と比べたら、だいぶ涼しくなったねー」
ふと気が付くと、君の隣を、ドロシー・フロム・オズが歩いていた。
「さぁ、問題です。私はどうして、君の隣を歩いて通学しているでしょうか?」
「んー、なんかほら、夏から秋になると、妙に悲しくなるって感じしない?」
「何かが終わっていくような感覚。時間の流れ?ううん、何かな。わかんないけど、もの寂しさを感じながら、お月見をするのが、私はすき。」
「今年も、もうすぐハーベストムーンだよ。だから、私と一緒にお月見してくれませんか?」
「はい。さっきの答え・・・これを言うためだよ?」
「ほんと?すごく嬉しい・・・っ。今からでもわくわくしちゃう。素敵な、めくるめく夜にしようねっ♪」
「あ、そうだ。PC1くん。」
ドロシーは、不意に、キミの頬にキスする。恐ろしく自然に。
顔は、切なそうで、寂しそうな。
でも、それをすぐに切り替えて、何事もなかったかのように笑う。
「あははっ、じゃあ私今日授業一限からだからもう行くね?」
「PC1くんっ。約束だからね!ぜったいだよ!今年のハーベストムーンの夜は、私と一緒に居てね!」
飛び去ったドロシーは、少し寂しそうな顔をしていたが、PC1にはそれは見えない。
「・・・もしかしたら、これで私にとって最後のハーベストムーンかもしれないから。」

シーン2 トト・フロム・オズの戸惑
登場PC:PC2
君は、アマリリス拠点の中心部にある塔の最上階にあるトト・フロム・オズの私室に呼びだされていた。
時間は23時55分。ハーベストに潜入している君は、ドロシーに呼び出されたときを思い出す。
トトはドロシーほど常識外れな少女ではない。彼女からはあまり遅い時間に呼び出しを受けたことがなかった君は、少し違和感を感じながら、急いで彼女の私室へと向かった。
君が扉の前でノックしたり、声をかけても、中から一切の反応はない。
君が扉を開け、中に入ると、トト・フロム・オズは、ベランダでぼーっと空を眺めていた。
その姿は月の光に照らされて、とても美しく、芸術をそのまま抜き取ったかのような錯覚がする。
「あれ・・・PC2。いつの間に・・・って、ボクが呼び出したんだよね。ごめん。」
「その・・・君を呼びだしたのは、頼みごとがあったから。」
「・・・君は、今、ハーベストに潜入して、ドロシーとも接触できている。」
「だから君にアマリリスとして、最も重要で、最も危険といえる任務を頼みたい。」
「ドロシー・フロム・オズの偵察・・・いや、単刀直入にいえば、彼女の秘密を探ってほしい。」
「たぶん、この魔導次元の中で、ドロシーの過去、内情、心の中まで、一番知っているのはボクだと思ってる。だけど・・・」
「・・・ボクには、どうしても彼女にとって不可解なことがある。」
「それがわからないと、ボクは彼女を殺せない」
「・・・ボクは一度、過去に彼女を殺している。いや、消した・・・はずなんだ。」
「それなのに、ドロシーは当たり前のように蘇った。ボクの前に現れた。・・・だから、君にはその秘密を探ってほしい」
「もちろん、彼女を殺せとは言わない。それは唯一、ボクが譲れないことだから・・・」
「ハーベストにあるドロシーの私室には、必ず彼女に関わる何かがあるはずだ。」
「・・・頼める・・・かな」
いつもなら、トトはこのような聞き方はしてこない。そうすぐに思えるほど、彼女の声は弱弱しく君に聞こえた。
「えっと・・・うん、それだけ。それだけ言おうと思って呼んだんだ。じゃあ・・・おやすみ。」
君が部屋を出ようとしたとき、彼女は君の手を掴んだ。
「あ・・・その・・・あ、ちょっと待って。・・・これ。」
トトは君に小さな懐中時計を手渡す。
「・・・お守りみたいなものだと思って。」
「じゃあその・・・おやすみなさい。」
あまり見ないトトの赤らんだ顔を横目に、君は部屋を出た。

シーン3 日下部日乃の忠告
登場PC:PC2
君がトトと話し終わり、塔を出ようとしたとき、一人の男に呼び止められる。
「ねぇ、トトから直接話は聞いてたけど・・・あなたがドロシーの偵察任務に行く人なのかしら?」
それは、アマリリスにて、オーガンの役割につく、日下部日乃だった。
「あら、やっぱりそう?別に止めるつもりはないけれど、一つ忠告しておこうかと思って。」
「まぁ、ドロシーを甘く見ない方がいいっていうのは、あなたもよくわかってると思うから、それは省かせてもらうわ」
「私が忠告したいのは、トトの方」
「・・・トト、様子がおかしかったでしょう?」
「実は、かなり悩んでたのよ。この頃ずっと」
「ドロシーの秘密を知ろうとすることは、それすなわち、トトの過去を知ることに直結するかもしれない。」
「きっと、彼女も不安なのよ。自分の過去を知った人間が、自分の歩んできた道を否定しないかって」
「過去に怪物を抱えている人は、誰だって、自分の過去に踏み入れられるのは怖いもの」
「もしかしたら、自分の過去に踏み入った人間は、今の私を否定するかもしれない」
「・・・そう思って怖くなる。それは、当然でしょ?」
「誰だって、自分が選択してきた道が、正しいものかどうかはわからない。」
「でもそれは、全て自分しか知らないことで、自分が判断基準となってきたからこそ、安心して、前を向いて、『あれは正しかった』と自分に言い聞かせられる。」
「でも、自分以外が判断基準になったら?それは正しいと言えるのかしら。」
「・・・ドロシーとトトは鏡合わせ。ドロシーを見ようとすれば、トトも同時に見なければならない。」
「・・・もう、あなたにこの任務を託したトトの思いが、わかったわね?」
「トトを、支えてあげて」
彼は最後にそれを君の耳元で呟くと、夜の闇に消えていった。

シーン4 ファンシー・フロム・アザの記憶
登場PC:PC3
君は、よく夢を見ていた。
自分の知らないハーベストで、自分の知らない友達と、自分の知らない先生と、自分の知らないドロシーと、日常を送る夢。
いや、ドロシーではない。彼女は、ファンシー・フロム・アザという。
何故夢の中の自分がその名を知っているのかは定かではない。だが、全ては夢の中の出来事だからで片づけるしかない。夢の中の自分は、現実の自分とは違う、物語の登場人物であり、その世界に生きるものとして描かれる。
今日君は、ファンシーの私室に呼び出されていた。
「お待ちしておりました。〇〇さん。どうぞ、こちらへおかけください」
自分の名前に関する部分は聞き取れない。何かノイズが入っているような感覚。
それより、現実の自分が知るドロシーに対する対応とは真逆の対応をされているようだ。
丁寧かつ上品な仕草から、彼女の気品が伺える。
「もちろん、貴方を呼び出したのには、理由があります。」
「実は、○○から、○○が見られます。このままだと、世界が・・・いや、〇〇が〇〇してしまうかもしれません。」
(実は、平行世界のハーベストから、強烈な次元改変のエネルギーが見られます。このままだと、世界が・・・いや、こちらも含めた、近辺の全次元が崩壊してしまうかもしれません。)
「だから・・・あなたの身体を、貸していただけませんか?」
そういうと、君は首を縦に振った。
ファンシーはあなたに近づき、額を合わせる。
今度は視界にノイズが走る。
「次元を超えて、もう一度あの世界へ」
彼女がそう呟いたのを聞くと、君は、目が覚めた。

シーン5 グリンダ・フロム・マスカレイドの殺劇
登場PC:PC4
君は魔導次元でテレビ番組を見ていた。(PCの望む場所で良い)
その内容は、「グリンダ・フロム・マスカレイド」の特集。
「とんがり帽子に大きな箒というドロシーに似た格好をした謎の少女が、今クリーチャーハントに熱狂する若者たちの間で盛り上がっています。」
「グリンダ・フロム・マスカレイド。彼女はペスト仮面を被り、姿を見せないことで有名で、素性は謎に包まれているが、実力は本物。年間スコアランキングを一瞬で塗り替え、プロのクリーチャーハンターの中でも、期待の若手として話題になっている」
「彼女は個人主義ではなく、チームでクリーチャーを狩ることが多く、近々、彼女を中心としたハンターサークルも立ち上がるという噂も。」
「我々は、そんな彼女のハントの映像を、入手することに成功した!」
グリンダ・フロム・マスカレイドが、8体ほどの巨大クリーチャーに囲まれる映像が流れる。彼女の周りにも、何人かクリーチャーハンターらしき人間がおり、発動体を構えている
クリーチャーが彼女に襲い掛かろうとした次の瞬間、彼女の足元に巨大な魔法陣が描かれ、そこから大量のマナが放出する。それを利用して、彼女の周囲にいたハンターが一斉攻撃を行い、クリーチャーたちは鎮圧された。
「次に、ハーベストの若者にこの映像をご覧いただいた。その反応を映したVTRである」
「いやーやっぱ、かっこいいっすねー。マジで。仲間思い?っていうか、スタンドプレーじゃなくて、あくまで、皆の力を合わせてってところに、マジしびれるっす。」
「あの、実は私グリンダ様すごいファンなんですよ。あはは。ほら、クリハンって、目立ちたがりが多いじゃないですか。でも、こういうミステリアスな人、自分を外に出さない人って、珍しくて、かっこいいと思います。ほら、もしかしたら、授業隣で受けてる人がグリンダ様かもって、思えるじゃないですか。」
「ということですが、いかがでしょうか。」
「えー、そうですね。やっぱりその、カリスマ性×ミステリアス、みたいなのが、今の若者には受けるんかもしれませんねー。はい。」
「僕も若い頃クリーチャーハンターやってたんですけど、今の映像だけでも彼女はすごいなと思いました。やっぱりね、ハンターやってる人らって、ちょっと言い方悪いですけど、ワルだったり、我が強かったり、みたいな人が多いんですよ。そういう人らを、まとめあげていけるってのは、相当な手腕の持ち主だなぁって思います」
「今後に注目したい人材ですね。」
「また、本日スタジオには、ゲストとして、魔法学園ハーベスト生徒会長の『フリード・フィリップス』さんをお呼びしております。」
「フリードさんは、ハンターズソーシャルネットワーク、通称HSNと呼ばれる、クリーチャーハンターと依頼をマッチングするコーディネイトサービスをお一人で構築し、運営なされてることでも有名です。」
「フリードさんから見て、このグリンダ・フロム・マスカレイドさんは、どのような印象の方ですか?」
「あー、えっと、僕もコーディネイトの関係で、何度かお会いしてお話ししたことがあるんですが、クリーチャーハントにとても熱心な方で、その、まぁ少し怖いくらいですね。一日に十件以上こなすこともありますし、いつ寝てるんだろうこの人、みたいに思ったこともあります。」
「じゃあ、もし魔法決闘でフリードさんが戦うことになったら、どっちが勝つと思いますか?」
「うーん・・・僕もすごい自分の腕に自信はある方なんですけど・・・正直勝てないと思います。」
「なるほど、フリードさんにここまで言わせてしまう、グリンダ・フロム・マスカレイドさん、要チェックですね。フリードさん、ありがとうございました。」
「では次に、今魔導次元で人気急上昇中のアイドル、ポラリスくんにスタジオで生インタビューをしたいと思います!」

シーン6 ドロシー・フロム・オズの暴走
登場PC:PC1
最近、ドロシーの様子が少しおかしい。
いや、いつも通りといえばいつも通りなのだが、そのいつも通りがいつもより多い気がする。
君はここのところ、毎夜部屋に呼ばれている。
夜通し遊ぶこともあれば、疲れから寝てしまうこともある。
気が付いたら、ドロシーの部屋で目が覚めて、そのままハーベストに行く日も増えていた。
嫌ではなかったし、楽しかったが、流石に疲れ果てていたかもしれない。
そして、そんな日々が続きながら、ある日。
君は眠気を抑えながら、アスタロト先生の講義に出ていた。
君が、うとうとして、講義の内容も耳に入らなくなったころ、
「おい、PC1」
と、突然アスタロト先生に声をかけられる。
「もう講義は終わったぞ。・・・それより、あれを見ろ」
アスタロトが指をさす方を見ると、講義室の窓の外にドロシーがみえる。
「ね、ね、PC1くん。もう講義終わった?」
「じゃあ今から一緒に遊園地いこ!」
「ほーらっ、いこーよー!」
「行ってくれないと、今ここでPC1くんの好きな人バラすぞー」
「ほら、一緒に来て!」
ドロシーに手を引かれ、彼女の箒に乗っかる。
そして、現実世界のテーマパーク周りをすることになった。

シーン7 ドロシー・フロム・オズの授業
登場PC:PC全員
PC1は、目が覚めると、ドロシーの部屋のドロシーのベッドの上に居た。
「あ、やっと起きた。PC1くん。そろそろ始めちゃうよー」
PC1が起き上がりと、部屋には、PC全員が居て、机を囲んでいた。
そこで君は、今日、ドロシー・フロム・オズ担当の「修士論文」の授業が入っており、進捗の発表が今日だったことを思い出した。
「だって、君、昨日の帰り、私の箒の後ろで爆睡してたから。そのままお持ち帰りしちゃった」
「大丈夫?準備できそう?」
「じゃあ、最初はPC4さんから進捗報告お願いしまーす。」
「はい。ありがとうございました。皆さん何か質問はありますか?」
「なければ、次に進みます。PC3さん。お願いします。」
「じゃあ次はPC2さん、お願いします。」
「PC1くん、行けそう?」
もちろんほとんど準備はできていない。
「えー、私のせい?」
それでも、へらへらと笑う彼女に、君は少し嫌気が刺した。

「・・・ごめん」
「・・・ごめん、なさい・・・」
瞬間、誰も見たことのないような、彼女の姿に、沈黙が訪れる。
かと思うと、すぐに切り替え、彼女は、ぱぱっと話した。
「やー、ごめんね。急に雰囲気暗くしちゃって。PC1くんほんとごめんね。最近私色々と調子乗ってたから。」
「もうやめにしなきゃだよね」
「・・・じゃあ、とりあえず今日の進捗報告会は終わります。皆、明日も私の授業あるよね?」
「じゃあ、みんな、また明日ね。」
そういって、彼女は箒に乗って、窓から飛んでいってしまう。

シーン8 ファンシー・フロム・アザの邂逅
登場PC:PC3
君は修士論文で行っている調査のため、黒き森を散策していた。
沸いてくるクリーチャーを退けながら、君が研究を進めていると、
突然君の目の前の空間が、眩く光り出した。
そしてそこには、魔法陣と共に、青いとんがり帽子に、テディベアを持った金髪碧眼の少女がいた。
彼女は、目を開けると、目の前にいる君に驚き、倒れこんだ
「わわっ!」
「痛た・・・す、すみません。まさか本当に貴方の目の前に現れるとは思わなくて・・・」
「・・・ええと・・・貴方は魔法学園ハーベストの学生ですね?お名前をお聞きしてもよろしいでしょうか?」
「申し遅れました。私は、ファンシー・フロム・アザと申します。」
「並行世界にある、もう一つのハーベストからやってきました。」
「私がいる世界は、こちらの世界では第四次元と呼称されています。こちらの世界と密接な関わりがあって、私はこの2つの世界を繋ぐ研究をしています。」
「私のいる世界には、並行世界にいる貴方・・・名前は違いますけれど、姿はよく似た貴方がいます。そして、PC3さんは、特に次元共鳴率が高い人間だったんです。」
「それで、向こうの貴方の身体から、PC3さんの次元的位置情報を探り出して、大魔法で私自身を転送しました。」
「・・・ここまでで何か質問はございますか?」
「・・・それで、本題に入らさせていただきたいのですが、どこか、お話しができる場所に移動してもよろしいですか。」
そう語った彼女と君の周りには、クリーチャーたちが忍びよってきていた。

シーン9 風見小鳥の笑顔
登場PC:PC4
君は、風見小鳥という後輩がいる。
彼女と君は、「クリーチャー生態学」の講義を共に受けていた。
今日の講義の内容は、クリーチャーの心について、「リライブ・セレモニー」と呼ばれる、ドロシー・フロム・オズが考案し、実現した「クリーチャーの心にあたたかな『感情』を与えることで、クリーチャーとの共存を図る魔法」がテーマであった。
しかし、リライブ・セレモニーは、クリーチャー被害者遺族の感情や、その行使の手間(ドロシーほどの魔力量を持つ者1人の30分間の詠唱と、合計で5人の魔法使いの協力が必要。)がかかることから、実用化には欠けている。
そのリライブセレモニーについてのグループワークが主だった内容であった。
講義を終えた後、隣の席で講義を聞いていた、後輩の風見小鳥が君に話しかけてきた。
「・・・お疲れ様です。先輩。」
このように、風見小鳥から話しかけてくることは、実はあまりない。
仲が良いといっても、彼女は内向的な性格で、そもそも人とあまり話したがらないのである。
「今日の講義、どう思いました?」
「リライブセレモニーって、どう思います?」
「・・・クリーチャーとの共存って、難しいですよね。家族や友人、大切な人が、クリーチャーの被害に遭われてる方もいらっしゃるわけですから・・・」
「実は私も、親と友達が、クリーチャーに殺されてるんです」
「だから、クリーチャーと理解しあえるなんて、微塵も思いませんし、少なくとも私にはできません。」
「先輩は、どう思いますか。」
「クリーチャーに大切な人を殺されたら、貴方はどうしますか?」
「・・・ごめんなさい。変な話をして。」
「私、先輩とこの講義一緒になれてよかったです。」
「じゃあ、また。」
彼女は滅多に見せない笑顔で君に手を振り、去っていった。

シーン10 風見小鳥の仮面
登場PC:PC4
夜。23時55分。
君は、講義を終え、色々な用を済ませ、家に帰ったとき、
鞄の中身が、自分の物と違うことに気付く。
そのかばんは、どうやら風見小鳥のもののようで、同じハーベスト指定のデザインの鞄を持っている君のものと、外見では見分けがつかない。
間違えて持ってきてしまったことに気付いたが、中をよく見ると、そこに「仮面」があった。
ペスト仮面。この前テレビで見た「グリンダ・フロム・マスカレイド」を想起させる。
仮面の裏には、色の異なる宝石のようなものが4つ埋め込まれていた。
仮面を眺めていると、突如、地面が、いや世界が揺れるような振動を感じた。
それに呼応しているのか、仮面も震え始める。
そして、そこから大量のマナが噴出し、君を包み込んだ。

シーン11 ファンシー・フロム・アザの目的
登場PC:PC3
夜。23時55分。
君とファンシーは、落ち着いて話ができる場所、ハーベストのカフェに居た。
もちろん人はおらず、店もしまっているが、席は空いている。
「PC3さん。今から話すこと、落ち着いて聞いていただけますか。」
「実は今、この世界、魔導次元に、強大な次元災害の危機が訪れようとしているんです」
「私はそれをどうにかするカギを見つけに、この世界まで来ました。」
「・・・実はその次元災害は、『もうすぐ起こる』ということだけがわかっていて、いつ起こるかは、定かではなく、その発生元も、影響がどれほどまでに及ぶのかも、何一つがわかりません。」
「ただ、地震や台風といった、大規模な自然災害のようなもので、間違いなく止めることはできません。必ず訪れることは予言できます。」
「問題は、訪れてしまった後の、防災。ケアをする必要があります。次元災害は世界を変えてしまうかもしれない。そうなれば、その変わってしまう世界に住んでいる人間には、もちろんケアはできません。つまり、これは私にしかできないことなんです。」
「そして、私のいる世界は、魔導次元の下位次元として存在しています。だから、もしこの世界が崩壊してしまえば、私の世界も消えてしまうかもしれない。私はそれを防ぎたい。」
「PC3さん。なんでもいいです。最近この辺りで、災害の予兆とみられるような、何か変わったことは・・・ありませんでしたか?」
「そうですか・・・なら、ドロシー・フロム・オズは・・・」
と彼女が話始めたその瞬間、地面が、いや、世界が揺れたような大きな振動を感じた。
「これは・・・っ!?そんなっ、もう来るだなんて!PC3さん、私に捕まってください!!早く!!!」
ファンシーがそう叫んだ後、君の身体を掴むと、彼女はとてつもなく大きな魔法陣を展開した。
眩い光に包まれて、君の意識はどこか遠くへ飛んでいくような感覚がした。

シーン12 ドロシー・フロム・オズの秘密
登場PC:PC2
夜。23時55分。
珍しく、ドロシー・フロム・オズが私室にいないことを見計らって、君は、ドロシー・フロム・オズの私室へと潜り込んだ。
君は、事前の調査から、ドロシーの本棚の裏には、魔法で隠されている扉があることを知っていた。
君は手早くその扉を開け、本棚の内側の空間へと入っていく。
すると、そこは広い図書館のような場所に出た。
そして、その部屋の真ん中に、大きな本が置いてある。
その本のタイトルは、「ドロシー・フロム・オズ」。
君がその本を手に取ったとき、地面が、いや、世界が揺れたような大きな振動を感じた。
君は、持っていた懐中時計が光り輝いていることに気付く。
次の瞬間、君の身体は、眩い光に包まれていた。

シーン13 ハーベストの消失
登場PC:PC1
目が覚める。
いつもと変わらない朝。身なりを整え、朝食を済ませ、学園寮の部屋を出る。
学園へと続く並木道を歩きながら、君は、美しい秋の光景を眺めていた。
君は、気が付かなかった。
いや、いつもの日常に慣れすぎて、気が付けなかったのだ。
君が足を踏み入れた場所は、もはやハーベストではなかった。

学園の門にはこう刻まれている。
「魔法学園 ゼフィランサス」

シーン14 ドロシー・フロム・オズの消失
登場PC:PC1
PC1は、当然のように、講義に出た。
PC1にとっては、いつもの講義。ドロシー・フロム・オズ担当の講義だ。
だが、君は知っている人間から声をかけられる。
※「知っている人間」は特定のNPCでもよい
「あれ、お前この講義取ってなかったよな」
「あれ?前からいたっけ・・・まぁいいや」
しかし、やってきた講師は、君の知らない、赤毛長髪の若い女性だった。
「おはよーございまーす。もう時間なのでさっそくですけど出席取りますよー」
・彼女の名前は火野ステラ。ゼフィランサスの新人講師。
PCが、ドロシーについて何か言葉を発すると、周りの学生たちは、不思議な顔をする。
「・・・どうした?PC1」
「どうしたの?PC1さん」
皆が、心配そうに君を見る。まるで、君が間違っているかのように。
「ドロシー・・・?って、方を探してるんですか?どなたかご存知ですか?」
「やっぱり、お前、教室間違えたんじゃないのか?」
「ここの学園長は、トト・フロム・オズですけど・・・」
「何か、夢でも見てたんじゃないのか?お前眠そうだったし。」
「しつこいぞ。ドロシーなんて奴、聞いたこともないし、知らねぇって。」
その後、PC1が知っている人間に出会うが、誰も、ドロシー・フロム・オズのことを知らない。
教室の外に出て、学園の光景をよく見てみると、そこには、クリーチャーが何体か紛れ込んでいるのが見える。
いや、それどころか、人間と触れ合っている場面まで。
間違いなく、そこは、PC1の知っているハーベストではなかった。
出来る限り、PC1の動きに合わせて、シーンを展開し、このシーンは長めに演出する。
PCがドロシーの私室へ向かうと宣言した場合、このシーンを終了する。

シーン15 トト・フロム・オズの変化
登場PC:PC2
PC2は、本を持って、ドロシ―・フロム・オズの私室に居た。夜に忍び込んだはずが、辺りは明るく、気が付いたときには、昼の時間帯になっていた。
よくみると、ドロシーの部屋の配置が少し変わっている。色合いも、ピンク系より、寒色に近い。
君の手には、割れた懐中時計が握られていた。間違いなく、トトから渡されたものだ。
手にとった本を見ると、ロックがかかっており中を見れそうにない。
君が部屋を出ようとすると、そこには、トト・フロム・オズが居た。
「あれ~?PC2くんじゃん!どうしてボクの部屋にいるのかなー?」
いつもと様子がおかしい。というか、こんなテンションのトトは君に見覚えがない。
「ちょっと、どうしたの?いつもと反応違うよー?あ、もしかして、今日ボクが髪型変えてみたのに気づいて、そのあまりの可愛さに見惚れてた?」
「・・・って、ほんとにそんな反応されると、なんだか恥ずかしくなってくるんだけど・・・」
「え?トトだよ。ボクはトト・フロム・オズ。・・・何?記憶喪失にでもなった?」
急に、君の頭をぽんぽんと叩いてくるトト。
「とりあえず中もっかい入って。話聞くから」
部屋を出る前に、君はトトに無理やり押し込められた。
「・・・どうしてここにいるのって、ボクがボクの部屋に居たらダメなの?」
「はー・・・べすと?それ、何?」
「ここは、魔法学園ゼフィランサス。ボクの学園だよ」
「うーん・・・考えられる可能性は、君が頭を打っておかしくなっちゃったか。それとも、君が・・・例えば・・・この世界の君と、別の世界の君が入れ替わっちゃった・・・とか。なんて。」
「・・・もう少し、話を聞かせてもらえる?」

シーン16 ファンシー・フロム・アザの驚愕
登場PC:PC3
君たちは、確かに、真夜中のカフェに二人で座っていた。
しかし、気が付いた時、周りは明るく、真昼。いや、それだけじゃない。
光が晴れると、周りには、多くの人で溢れていた。
PC3もよく知っている。ハーベストのカフェの13時ごろの賑わいに見える。
「・・・これは・・・」
「PC3さん。時計、いや、日にちもわかるもの・・・何か持ってますか?」
PC3が時間を見ると、それは、9月8日12時47分。間違いなく、時間が先ほどより大きく過ぎている。
「・・・どうやら、次元災害が起きてしまったようです。」
「ですが、見たところ、時代が大きく変わったというような様子ではありませんね」
「PC3さん。この光景に、何か違和感は感じませんか?」
PC3は、カフェ内の光景には、特に何も感じなかった。
しかし、別のところで何か少し、違和感を感じていた。
窓の外をよく見てみると、その光景が違っている。
地面が見える。・・・確か、このカフェは、ドロシーが空から入りやすいようにとわがままを言ったため、2階にあったはずだ。それを思い出す。
「・・・やはり、何かがおかしいみたいです。」
ファンシーは、君の向いていない方向を見ており、それを指さした。
窓の外には、人が、ドラゴン・・・すなわちクリーチャーに乗っている光景があった。
飼いならすというより、懐いているような。
ハーベストでは間違いなく見れない光景だ。
「次元災害によって、どれほどの影響が出ているのか、一度調べてみる必要がありますね」
そうファンシーが言った瞬間、校内アナウンスが流れてきた。

シーン17 PC4の災難
登場PC:PC4
君は、気が付くと、黒き森に居た。真昼だが、少し暗い。
黒き森に慣れている君にとっては、今の自分のいる場所は、なんとなくわかり、ハーベストのすぐ近くだった。
君がハーベストに向かおうとしたとき、気が付くと、黒ローブに、仮面を被った者たちが数人、君の周りを取り囲んでいた。
彼らは、君に対する問いに一切反応を示さないが、マナの感覚から、相手が人間であることは理解できた。
そして、彼らからは、君に対する明確な殺意を感じられた。
彼らは、魔法を使って君に襲いかかってくるが、君はそれを退ける。
彼らは、君の実力を知るや否や、どこかへと退散していった。
君が再びハーベストの方向に向かい始めると、何やらアナウンスが流れてきた。

シーン18 トト・フロム・オズの推理
登場PC:PC全員
PC2は、自分の事情を説明した。
そうすると、トトは、図を書いて整理してくれた。
「なるほどね。もし君が本当のことを話しているのなら・・・」
「この場合、君を取り巻く異変には、2パターンが考えられる。」
「1つは、さっきも言った通り、君が異なる世界から、転生してきたパターン。」
「この場合、君の元の世界は明確に存在するから、元の世界に戻る術を探すことになる」
「そしてもう1つは・・・君だけを残して、世界全てが変わってしまったパターン」
「これは・・・まず、どうして君だけが残ったのか、という謎を解かなきゃいけないのと・・・」
「元の世界に、世界を『戻す』方法を探さなきゃいけない」
「現実的なのは、前者だけど・・・」
「ねぇ、君の世界では、何か、変わったことはなかったの?」
話を進めていると、PC1が部屋にやってくる
「ボクは、トト・フロム・オズ。この学園、魔法学園ゼフィランサスの学長だよ。」
「・・・もしかして、君も・・・」
「PC2くん、この子と知り合いじゃない?」
「それなら、もしかしたら、君たちだけじゃないかもしれない。もっと多くの人が、君たちを取り巻く問題に巻き込まれている可能性がありえる。」
彼女はそういって、部屋にある無線装置を手に取った。
「トト・フロム・オズの名のもとに、全校生徒に、連絡します。魔法学園ハーベスト。魔法学園ハーベストの名前に、心当たりがある方は、至急、学長室までお越しください」
「これで、少し待ってみようか。もしかしたら、同じ境遇の人がいるかもしれない。」
「だから、10分待って、全員揃ってから話をするよ。」
「僕の知るドロシー・フロム・オズの話を」
PC3とPC4が部屋にやってくる。
トトは全員を座らせ、話を始める。
「つまり、君たちが住む世界には、魔法学園ハーベストという、ドロシーが運営する魔法学校が存在する・・・ということでいいかな。」
「・・・不思議。また、ドロシーの名前を聞くことになるなんて、思ってなかったから」
「この世界では・・・ドロシー・フロム・オズは千年前に死んだよ」
「・・・ボクが・・・殺したんだ」
「だから、彼女はこの世界には存在しない」

「でも、それはこっちの世界の話だ。まずは、君たちが自分のいた世界に戻ることを目指すことが先決じゃないかな?」

「もし、この世界からハーベストのある世界に戻ろうとするなら、まずは手がかりを見つける必要があるよね」
「手がかりっていっても、何か思いつくものはあるかな?」
PC2から、ドロシー・フロム・オズの本について触れられたら
「それは開くの?ちょっと見せてもらってもいいかな?」
「うーん、かなり複雑な魔法のロックがかかってる。何か条件が無いと開かないんじゃないかな。ボクでも開けられそうにない。相当魔力強度の強い魔法がかけてある。確かにあの内気で臆病なドロシーならこれくらいやりそうだよ。」

「とにかく、一度、君たちが気づいたときに現れた場所に行ってみるのが一番かも。何か、痕跡が残ってるかもしれないから」
「・・・って、そうなると一番最初に調べるのはボクの部屋になっちゃうね・・・恥ずかしいからあまり見ないで欲しいな・・・」
「あ、そうだ。ボクの部屋の真下は、講演用ホールになってるの。もしかしたら、そこを見に行ってみてもいいかも。ここと近いから何か落ちてるかもしれないし。」
トトは軽いノリでそう話す。

シーン19 セイレーンの歌声
登場PC:PC全員
「じゃあ、まずはホールに行ってみましょうか。」
君たちが講演用のホールに入ると、綺麗で透き通るような歌声が聞こえてきた。女性の声だ。
もしかしたら、君たちの中にはその歌を、声を、知っている者がいるかもしれない。
ホールでは、一人の少女が舞台で歌っていた。
そして、その歌声を聞く者1人客席にいる。
蝶の髪飾りをつけた少女。そして、客席には、白衣を着た青年。
歌い終わった少女は、君たちに気付くと、近づいてきた。
「あの、すみません。今、歌の練習のためにホールを使わせていただいていて・・・」
「・・・あれ・・・?」
「あの・・・私たち、どこかで会ったこと、ありますか・・・?」
「どうした、セイレーン。」
そういって、青年も駆け上がってくる。
「・・・あの、もしよかったら、私の歌。聞いていってくれませんか?」
そういって、セイレーンはまた舞台へと向かう。
青年は君たちに問いかける。
「申し遅れた。俺はザン。君たちは、セイレーンの知り合い・・・なのか?」
「そうか・・・。よくわからないが、あいつの歌、聞いていって欲しい」
彼は君たちを客席に座らせ、話始める。
「俺はあいつの幼馴染なんだが、この前まで、喉を故障してたんだ。なのに、あいつは何故か病院にはいかず、研修医の俺に治療を頼んできた。あいつ、俺の妹に似ててな、ついつい断れず、あいつの調子を診てたんだ。つい最近リハビリが終わって、元通り歌えるようになったばかりなんだ」
「あいつも、今、歌うのが最高に楽しいんだと思う」
セイレーンは、マイクを持って話出す。
「聞いてください。私の・・・セイレーンの歌。」
彼女の美しい歌声は、ホールに響き渡った。

「うーん。特に手がかりは見つけられませんね。次は、カフェに向かってみましょうか?」
ファンシーは君たちにそう問いかける。

シーン20 スバルの存在
登場PC:PC全員
カフェに向かう途中、君たちを呼び止める声が聞こえた。
ゼフィランサスの校門の近くにある、一本の桜の木。もちろん、季節が季節なので、桜は咲いていないが。
その桜の木の枝に腰かけ、一人の青年が、君たちの方を見て、手を振っていた。
「おーい!そこの人たち!助けてくれー!」
「俺、こいつを助けるために上ったはいいけど、降りられなくなってさ・・・」
と、彼は両手に抱える子猫を掲げ、君に見せる。
「ちょっと助けてもらってもいいか?」
君たちは彼を助けると、彼は君たちに頭を下げる。
「ありがとな。俺はスバル。ゼフィランサスの6年生だ。」
「そしてこいつはベレト。不愛想な顔してるけど、結構ツンデレで可愛いんだ。」
「君らもゼフィランサスの学生?だったら、またどこかで仲良くしてくれよな」
そうして差し伸べられた手は、君たちの中の、誰かに向かれていた。
どこかで、見覚えがあるかもしれない。
「・・・あれ、なぁ、俺たち、どこかで会ったことなかったっけ?」

「さて、次は、カフェの方にいきましょうか。皆さん」
ファンシーは君たちにそう問いかけた。

シーン21 再現坂奏音の家族
登場PC:PC全員
カフェに着くと、そこも、また特に変わった様子はない。
とはいっても、ハーベストと比べてしまうとやはり違和感はある。
クリーチャーと人間が、共存している世界。それをまざまざと見せつけられる。

カフェの中に、一人の少女と、一人の男性、そして、一人の少年がいる。
同じ席で楽しそうに談笑しているようだ。
君たちの中には、彼らを知っているものがいるかもしれない。
1人の少女は、君たちに気付くと、声をかけてくる。
「あ、先輩!」
「この前、私が風邪ひいちゃったとき、看病してくれてありがとうございます!」
「・・・どうしたんですか?先輩。」
少し話すと、男性が話しかけてくる。
「どうも、奏音の父の、再現坂響也です。いつも奏音がお世話になってます。」
「ちょっとお父さん。覚えてないの?先輩は、私と一緒に、お父さんの講義受けてるんだよ?」
「あー、ごめん、僕学生のこと覚えるの苦手で・・・。君も、僕の講義受けててくれたんだね。ありがとう。」
「奏音のこと、これからもよろしく頼むね」
「あ、姉さんがいつも家で話してる先輩って、この人のこと?」
少年が急に話に参加する。
「わーー!!な、なんでもないです!その、今のは・・・違うんです!」
赤面して否定する奏音。

「皆さんの話からすると・・・どうやら、根本的に世界そのものの運命が変わってるみたいです。元の世界で死んだ者は死ぬことなく、生きていた者が生まれることなく・・・そんな風に、ドロシー・フロム・オズの存在の有無で、その世界に生きる色んな人の人生が、変わってきているのかもしれません。」
「・・・最後に、黒き森に行ってみましょうか」

シーン22 【少女】の逃亡
登場PC:マスターシーン
森の中。
1人の女の子が、切り株の上に座って泣いていた。
ずっとずっと、悲しみを、苦しみを抑えるように、彼女は嗚咽し、すすり泣いていた。
その近くを、何人かの人間が歩いていた。
「・・・このあたりだ。先ほど、偵察隊から連絡があった地点で、隊のほとんどが1人の学生によって壊滅させられ、退却することになったらしい。」
「本当に、ゼフィランサスにそんな学生がいるのかしら?教師ならともかく。
それに、ピトフーイ最強のグリンダ・フロム・マスカレイドがわざわざ出るほどの相手なの?」
「確かに、ブラックリストには載ってないようだけどね・・・どう思う?グリンダ。」
「・・・どうも思わないよ。ただ、ゼフィランサスの学生がここにいて、交戦があったのは事実。」
「・・・ゼフィランサスの学生は、殲滅しなくちゃ」
「・・・そうだね。・・・近くに、人間の気配があるみたい。もしかしたら・・・」
「もしかして、それってあれのこと?」
仮面を被った女が指を指した方向には、切り株の上で泣いている少女がいた。
少女は、桜色の髪に、黒ぶちの眼鏡をかけている。
「本当にあれがその学生なの?小さすぎではないですの?」
「確かに、ゼフィランサスの学生服は着てないみたいだけど・・・どうするグリンダ?」
「・・・決まってるよ。殺す。」
「彼女がさっき喋ってた学生かどうかははっきりしないけど・・・いいの?」
「・・・どうせ、殺すことになるんだ。手早くやろうよ」
彼女は、手をその少女に向ける。
「ばいばい」

シーン23 風見小鳥の激情
登場PC:全員
君たちが、黒き森を歩いていると、突然、前から少女が走ってくる。
何かから逃げているように見える。
「・・・たす・・・けて・・・っ」
「助けて・・・っ!死ぬのは・・・怖いよっ・・・!」
「ごめんなさい・・・っ!」
彼女は、君たちに助けを求める。
「・・・あれ。増えたみたい。」
「たぶん、あの中に居ると思うよ。さっきの学生。」
「じゃあ、結果オーライですわね。」
君たちは、その姿に見覚えがあった。
真ん中にいる少女は、とんがり帽子に黒いローブ、大きな箒に、そして何より、ペスト仮面を被った「グリンダ・フロム・マスカレイド」
グリンダの右となりにいる少女は、魔法学園ハーベスト生徒会副会長「シャルロッテ・ファン・ペルス」
グリンダの左となりにいる少年は、魔法学園ハーベスト生徒会長「フリード・フィリップス」
彼女たちは、君たちを見て、明確な殺意を向けてきた。
風見小鳥であることを指摘すると、グリンダは激昂する。
「・・・どうして、私の名前を知っているの」
「・・・誰にも、話したことないのに」
「・・・私を、その名前で呼ばないで!」

「大丈夫だよ。グリンダ。ボクとシャルロッテ、そして君がいるなら、僕たちが負けることなんてまずありえない。」
「そうですわ。私たちは、全てのクリーチャーを殲滅するために戦うピトフーイ・・・ゼフィランサスの連中とは、覚悟の強さが違いますわ」
「・・・見せてあげようか。私たちの本気を。」

【中間戦闘】
(「グリンダ・フロム・マスカレイド」と「ピトフーイ フリード・フィリップス」「ピトフーイ シャルロッテ・ファン・ペルス」

「そんな・・・私が、負けるなんて・・・」
「ここはいったん引こう、グリンダ!体制を立て直すんだ!」
「そうですわね・・・フリード、早く転送魔法を。」
「嫌だ・・・私は負けてない!私は・・・絶対に貴方たちを・・・クリーチャーを許さない!殺す!全部、全部全部全部全部全部壊してあげるからぁ!!」
彼女たちは、転送魔法によって、退却していく。

シーン24 【少女】の名前
登場PC:全員
少女は、君たちに礼を言った。
「・・・ありがとう・・・」
「・・・あの・・・ここは、どこ・・・?」
「・・・名前・・・言いたくない・・・」
「・・・そんなことより、私、ししょーを探してるの・・・」
「私の、ししょー。大切な・・・人。神さまみたいな人。」
「・・・そう」

「彼女から、君たちや私と同じ、別の世界から来たような、次元周波を感じます。もしかしたら、彼女が【手がかり】かも・・・」
「一度、トトさんに報告してみますか?彼女を連れて。」

シーン25 トト・フロム・オズの衝撃
登場PC:全員
少女を連れて、トト・フロム・オズの元に行くと、
トトは、ケーキを食べながら、テレビを見ていた。
「あ、おかえりー。どうだった・・・」
彼女は、君たちが連れてきた少女を一目見ると、力が抜けたかのように、手に持ったフォークを落とす。
「・・・え?」
「・・・どうして・・・」
「彼女が、どうしてここに・・・」
「どうして・・・!?ねぇ!」
トトはPCたちに、掴みかかる。
「その反応。あなたはこの少女のことを知ってるんですね。トト」
「・・・よく知ってるよ。だって、彼女が」
「ボクの知っている、ドロシー・フロム・オズだから」
「・・・」
少女は、俯く。
「やっぱり、そうでしたか。」
「それと、間違いない。彼女は、ボクが知るころの・・・ボクが殺してしまった当時の・・・つまり、今から1000年くらい前のドロシー・フロム・オズだ。」
「そうですか・・・それなら、これで、可能性が確定しました。」
(このへんPCが言えそうだったら喋ってもらってもいいかも)
「この次元災害は、『異世界への移動』ではなく、『世界そのものの改変』だということです。」
「もし異世界への移動だとするならば、同じ時代、同じ世界に存在していた私たちはともかく、この少女が同時に転生してきたことに説明がつきません。」
「仮にもし偶然同時に2つの異世界移動が起こったとすれば、それは、必ず矛盾や、歪みを生じ、見える形のバグとなって世界に現れるはずです。今のところ、そんな世界の歪みは見られない。」
「ということは、この世界は、何らかの理由で変化してしまったことになります。」
「私たちの知る、ドロシー・フロム・オズが居た元の世界から、ドロシー・フロム・オズが消えてしまった新世界へ。」
「そしてその謎の鍵を握るのは、おそらくこの少女。」
「ここまでが、おそらく確定される事項です。そして、ここから私の推理を話してもいいですか?」
「・・・皆さん、元の世界と新世界。特に、元の世界から大きく変わった点として、何があげられますか?」
「次に、その中には、今のこの新世界そのものにとっても、違和感があるものがあります。それは何でしょうか?」
「では、この次元災害の直接の原因と考えられるものは、何でしょうか」
「最後に・・・私が今考えている、この次元災害を引き起こした真犯人。ドロシー・フロム・オズを消し去り、世界一つを大きく変えてしまうほどの力を持つ、その人物は、誰だと思いますか。」
PCが答えると、ファンシーは、少女を見る。
「・・・あなたのこと、詳しく聞かせてもらえませんか。」

彼女がこっちの世界に来ただけなら、元の世界にいるドロシーは消えることはないはずです。
だから、きっと、この次元災害は、「過去のドロシーと今のドロシーが入れ替わったこと」が原因なんです。

シーン26 トト・フロム・オズの追想
登場PC:全員
少女は、話し出す。
「・・・私は、ドロシー・・・ドロシー・フロム・オズ・・・」
「どうしてここにいるかはわからない・・・」
「でも・・・ここに来る前、私の・・・私のせいで・・・トトちゃんがすごく怒ったことは覚えてる・・・」
「ここは・・・千年後の世界なの・・・?私は、千年後に来たの?」
「・・・きっと、私が消えたいって思ったから・・・いなくなりたいって思ったから・・・こんなことになっちゃったんだ・・・」
「会いたい・・・ししょーに会いたいよ・・・トトちゃんにも・・・トトちゃんにも会って謝りたい・・・」
少女は泣き崩れる。
トトは少女を抱きしめる。
「・・・謝らなくていいよ。トトはもう怒ってないから」
「・・・ひどいこと言って、ごめんね。ドロシー。」
トトは、君たちを見て話し出す。
「・・・きっと、彼女が元の時代に戻ることが、君たちが元の世界に戻るための答え・・・になるのかな」
「・・・それなら、一体彼女が、いつの、どの地点からここに飛んできたのか。ボクにはそれを君たちに伝えなければいけない。」
「すごい長い昔話になるけれど、聞いてくれるかな」

シーン27 ドロシーとトトの誕生
登場PC:マスターシーン
オズの村で、ボクとドロシーは一緒の日に生まれた。あ、血縁関係はないよ。双子とかじゃないから。
ボクたちは、生まれてすぐ、村で、忌み子として扱われた。
ボクたちはなぜか、魔力を受け継がず、魔法を使えなかったから。
オズの村は、現実世界にある村だったけど、魔法が浸透していて、遺伝的に魔法が使えるのが当たり前だったの。
でも、ボクたちは魔法を使えなかった。だから、皆に、人として認められなかったの。
といっても、暴力を振るわれたりすることはなかった。
誰も、ボクたちに触ってくれなかった。ただ、それだけ。
村全員の無関心。ボクたちは、居ないものとして扱われたの。
だから、ボクたちは、人の温もりをほとんど知らなかった。
知っていたのは、唯一、ドロシーの温もりだけ。

そうトトが話していた途中、PC2の持つ、『ドロシー・フロム・オズ』とタイトルが書かれた本が光り出す。
「・・・それ、何?」
「・・・もしかしたら、それ、君たちの世界のドロシーが何か意味あって残したものなんじゃないかな。」
PC2がよく見てみると、あの時開かなかった本が、今は開く。
そして、開くと、そこには文字が書かれている。
今、トトが話したものと、ほぼ同じ内容が。
そして、本から思いが、声が伝わってくる。

・・・私は、トトの温もりしか知らなかった。
だから、私たち二人は、助け合って、必死で食べ物を探して、使われていない空き家に住んで、二人で生きた。
お金を拾って集めたけど、果物屋さんも、宿屋さんも、洋服屋さんも、誰も相手してくれなかった。
全てがボロボロで、辛かった。苦しかった。
でも、辛かったのは、それだけじゃなかった。

そこで、本の輝きが止まる。
トトは、不思議に思ったが、その続きを話す。

そう、それだけじゃなかった。ボクたちは、いつも不幸に見舞われていた。
山で木の実を集めていたら、突然空から大量の石が落ちてきたり、
ドロシーがきれいな花を拾って、ボクに見せてきたとき、突然その花が散ってしまったり、
それから、暗くて怖い夜、二人で森の中を歩いていたら、たくさんのうめき声が聞こえてきたり。
ボクたちは、神さまに弄ばれてるのだと思った。

そうトトが話すと、また本が輝き出す。
「そうか、この本は、ボクたちの過去が語られるたびに、本の中身が少しずつ明らかになるようになってるんだ。」
「・・・面白いねこれ。まるで、ドロシーと一緒に昔話をしてるみたい。」
「どうして、ドロシーは、こんなものを残したんだろうね。」
本から、また声が聞こえてくる。

私たちは、神さまに弄ばれてるのだと思った。
神さまは、どうしてこんな酷いことをするんだろうって、ずっと思ってた。
でも、それでも、必死に生きた。
どれだけ酷い扱いを受けても、神様に見放されても、私たちは、皆に認められようと頑張った。

ある日、街で、大きな魔力の眠る洞窟の噂を聞いた。私たちは、こっそりそこに忍び込んだ。
大人が通れないような道も、9歳で小柄の私たちには、簡単に通れた。
そして、洞窟の先に、光を見つけたの。
そこには、大きな、大きな、お月様があった。
とても綺麗で、私たちは言葉を失った。

トトが、呟いた。
「ねぇ、ドロシー、これ・・・触ってみよう」

本の中のドロシーも呟く。
「うん、私も。触ってみたい」

「じゃあ、せーので触るよ。」
「うん。せーのっ」

ボクたちは、そのとき、強大な、いや、無限大の魔力を手に入れた。
魔力が自分の身体に満ちていることは、不思議と自分でもよくわかっていた。
それほどまで、ボクたちの中は、マナで満ち満ちていた。
まず、ボクたちは、魔法が使えるようになったことに喜んだ。
これで、皆に認められると、二人で泣いた。
でも、結果的に、ボクたちが村の人たちに認められることは、永久になかった。

・・・また、新しいページが開いた。
じゃあ、ここはドロシーに語ってもらうよ。

でも、私たちが戻ったとき、オズの村は、燃え盛る火の海になっていた。
悲鳴はもう、聞こえなかった。聞こえるのは、炎の音だけ。
私たちは、呆然とした。
もう、生きる目的が、失われてしまった。
二人で、ずっと泣いていた。

けど、これでも、私たちの不幸は終わらなかった。

そこで、本の輝きがいったん止まる。

・・・ここから先は、ボクとドロシーの運命が変わるんだ。
ボクしか知らない物語と、ドロシーしか知らない物語。

「キミたちは、どっちから聞きたい?」

シーン28 トト・フロム・オズの過去
登場PC:マスターシーン
ボクたちが、燃え盛る村の前で泣いていたとき、ボクは、突然現れた悪魔に連れ去られてしまった。
そう。それは、悪魔。大きな翼と大きな角の生えた黒い悪魔に。
きっと、あの悪魔が村を滅ぼしたんだと思った。
そして、ボクも生贄にされるんだ。
ドロシーの名前を叫んだ。
ドロシーも、ボクの名前を叫んでいた。
ずっと一緒に居たボクたちが、初めて、別々の方向に引き裂かれてしまった。

ボクは、気が付いた時、悪魔に囲まれた檻の中にいた。
とても怖かった。
そこには7人の悪魔が居た。
今ならわかるの。彼らは七つの大罪。
サタン、ベールゼブブ、マモン、ベルフェゴール、ルシファー。
そして、アスタロト、ベリアル。
彼らは、私の処遇について何かを話しているようだった。
でも、やっぱり、殺されるんだって思った。
せめて、最後は、ドロシーと一緒がよかった。その時は、本気でそう思ったの。

ボクは、恐怖からか、気が付いたら気を失っていた。
どういうわけか、目の前には、七つの大罪が、血塗れで倒れていた。
そして、ボクの檻のそばには、何かがもう一人いたの。
彼女は、「花の女王 アマリリス」と名乗った。
彼女は檻からボクを出してくれて、ボクを、綺麗なお屋敷へと連れて行ってくれた。

アマリリスは、ボクにとても優しくしてくれたの。
どうして助けてくれたのか聞いたら、人間が好きだからだって。あの時代からしたら、変なクリーチャーでしょ?
でも、彼女は、間違いなくクリーチャー界で最強だった。横に並ぶものはいない。まさに無敵の存在。

あと、彼女は、毎日寝る前にお話しをしてくれたの。
人間とクリーチャーが共存できる、ステキな世界のお話。
そして、それを作るのは、私と、貴方よ。と何度も言われた。
ボクは、そんな彼女に憧れて、魔法の勉強を教えてもらうようになったの。
彼女みたいになりたいって思った。
そして、彼女と一緒に、彼女の夢を叶えてあげたいって思った。
幸い、無限の魔力のおかげか、ボクはすぐにほとんどの魔法を扱えるようになった。
アマリリスから褒められるのも、誇らしかった。
料理も覚えたし、人としての立ち振る舞いも勉強した。
一般教養と、帝王学も。
もちろん、全部魔界由来のものだったけど。
そして、ボクは、生活を取り戻していくうちに、ドロシーのことが心配になってきた。
あの子は、臆病で内気だから、一人でやれているだろうか。
それに何より、ボクだけがこんなに幸せでいいのだろうか。
今までも、アマリリスに何度か交渉したことはあったけど、まだ外に出るのは危ないって、彼女は許してくれなかった。
それでも、ドロシーのことが気になって、アマリリスにお願いしつづけたら、一度だけ、一緒に外に出てくれるってことになった。
外の世界は、ボクの見知らぬ光景が広がっていた。
今思うと、ボクはあの時既に、魔導次元に住んでいたんだと思う。
そして、今でいうゼフィランサスのすぐ隣にある黒き森の中で、ボクは、
ドロシーを見つけたの。
ドロシーは、ボクたちに気付いたみたいだった。
そして、ボクはドロシーに会えたことがとても嬉しかった。
ドロシーも、嬉しそうにしていた。

でも。

ドロシーは、突然魔力を解放して、ボクの後ろにいたアマリリスを殺したの。
アマリリスは声をあげることなく、散った。

「・・・え?」
「トト、会いたかった・・・!」
彼女は、何事もなかったかのように、ボクに抱きついてきた。
「・・・どうして・・・殺したの・・・?」
「え・・・?だって、トトが危ないって思ったから・・・」
「どうして、笑ってるの・・・?」
「だって、トトに久しぶりに会えたから!それに・・・」

「あのね、トト。クリーチャーを倒すのって、すごく気持ちいいの。」

彼女は、きらきらした笑顔でそう語った。

ボクには、その笑顔が、狂ってるようにしか見えなかった。

「あ・・・あ・・・う・・・あああああああああああああああああああああ!!!」
ボクの中に、アマリリスとの思い出がフラッシュバックする。
たった数年だったのに、ボクにとっては、ドロシーと共に過ごしたあの辛い日々に比べてしまうと、とても幸せで、無くしたくないものだった。
「トト?どうしたの?大丈夫?」
「許さない・・・」
「え・・・?」
「ボクはキミを絶対に許さない!」
「と、トト・・・?」
「ドロシーなんか、消えちゃえええええええええ!!!」
怒りの感情に溢れていたボクの背中には、星空色の翼が現れた。
そして、ボクは、重たい重たい、雨を降らせた。
ボクが初めて生み出した魔法。
「ゼフィランサス・レイン」
その雨粒は、やがて収束し、巨大なエネルギーとなって、ドロシーを飲み込んだ。
雨は、しばらく降り続けた。
雨が止むころには、地面に、アマリリスが咲いていて、一面、一色のお花畑だった。

気が付いたときには、ドロシーは消えていた。
彼女は死んだ。ボクが殺したと思った。
事実、彼女が、ボクの前に姿をあらわすことは、二度となかった。

今の、今までね。

シーン29 ドロシー・フロム・オズの過去
登場PC:マスターシーン
私たちが、燃え盛る村の前で泣いていたとき、トトは、突然現れた悪魔に連れ去られてしまった。
そう。それは、悪魔。大きな翼と大きな角の生えた黒い悪魔に。
きっと、あの悪魔が村を滅ぼしたんだと思った。
そして、トトも生贄にされてしまうんだ。
トトの名前を叫んだ。
トトも、私の名前を叫んでいた。
ずっと一緒に居た私たちが、初めて、別々の方向に引き裂かれてしまった。

私は、呆然としていた。
もう、空に飛び立った悪魔を追いかける気力もなかった。
もう、すべて、終わってしまったのだと思った。

でも

私は、空から舞い落ちる翠の羽に気がついた。
そうしたら、私の目の前に、光が現れた。
その光の中には、ひとりの男の人がいた。
白い髪、緑の目。そして、緑色の大きな翼のようなもの。

私は聞いたの。
Are you …God?
あなたは、神さまですか?って。
そしたら、彼は口に人差し指を立てて、こう答えた。
「うん、そうだよ。」と。
だから私は、「どうして私たちをいじめるんですか?」と聞いたの
そうしたら、「いじめる?どうしてそう思うの?」といってきた。
「私たち、不幸な目にばっかりあってきたから」
「それは違うよ。君は愛されてる。」
「君は多くの人に愛されてるから、ここまでこれたんだ。」
「そんなの、嘘です」
「嘘じゃないよ。それは、1000年後に証明される。」
「それより、ドロシー。」
「魔法を、学んでみる気はないかな?」
彼はそういった。唐突だ、と思った。
「神さまが、私に教えてくれるの?」
「うん。教えるよ。」
「でも、私、やらなきゃいけないことがあるんです。トトを…探さなきゃ。」
「その子は、今、『クリーチャー』に連れ去られたんだ。」
「クリーチャー…?」
「簡単に言えば、君たち人間に対する侵略者。だから、君はそれと戦う力を身につけなきゃいけない」
「…わかりました。なら、私に、魔法を教えてください。神さま。」
「それと…ここで神さまって呼ばれるのも変な感じがするから…僕のことは…そうだな…」
「The greatest wizard…師匠とかでも呼んでくれる?」
「…ししょー…ですか」
「うん。よろしくね。ドロシー」
「…はい。」
「じゃあ、とりあえず服でも買いに行こっか?」
そう言って、ししょーは私の手を握ってくれた。
私が初めて感じた、トト以外の人の温もりだった。

ししょーは、魔法だけじゃなくて、人間らしいことを全部教えてくれた。
その頃、まだ魔導次元には人はいなかったから、現実世界に行って、
買い物の仕方や、トト以外の人との接し方を学んだ。
ししょーは優しくて、かっこよかった。
そして、クリーチャーの倒し方も教えてくれた。その頃、人はいなくても魔導次元にクリーチャーは現れ初めていたから。
私は、生活がどんどん楽しくなって、ししょーと一緒に過ごせることに、幸せを感じていた。
性格も、少しずつ、明るくなったような気がする。
ししょーが、そっちの方が可愛いって言ってくれたから。
でも、ししょーには、恋人がいて、その人の話も聞いた。
正直、ししょーの恋人が、羨ましかった。
その人が、14歳くらいの姿って言ってたから、私も14歳になったら、魔法使って、それ以上年取らないようにしようって決めた。
それでも、日々の生活の中で、ししょーを独り占めできるのは私にとって、最高の幸せで。
でも、私が幸せを感じるたび、トトに対する罪悪感も浮かんできた。
私ばっかり、こんなに幸せでいいのかなって
トトは、いまも辛い思いをしてるかもしれないのに。

私は、トトを探し始めた。
最初はまだ危ないからダメって言われたけど、一人でクリーチャーを倒せるようになってからは、ししょーも許してくれた。
そして、ようやくトトを見つけたの。

トトは、私に気付いたみたいだった。
そして、私はトトに会えたことがとても嬉しかった。
トトも、嬉しそうにしていた。

でも、トトの後ろに、クリーチャーが立っているのが見えたの。
だから、とっさに思った。
トトが、危ないって。

私は、覚えたての魔法で、トトの後ろにいたクリーチャーを倒した。

あっけなかった。

私は、トトに会えた嬉しさで、トトを抱きしめた。
久々に感じた、トトの温もりだった。

「・・・え?」
「トト、会いたかった・・・!」
でも、トトは、戸惑ったような顔をしていた。
「・・・どうして・・・殺したの・・・?」
「え・・・?だって、トトが危ないって思ったから・・・」
「どうして、笑ってるの・・・?」
「だって、トトに久しぶりに会えたから!それに・・・」

「あのね、トト。クリーチャーを倒すのって、すごく気持ちいいの。」

私は、ついそう言ってしまった。

「あ・・・あ・・・う・・・あああああああああああああああああああああ!!!」
トトは突然悲鳴をあげた。
「トト?どうしたの?大丈夫?」
「許さない・・・」
「え・・・?」
「ボクはキミを絶対に許さない!」
「と、トト・・・?」
「ドロシーなんか、消えちゃえええええええええ!!!」
怒りの感情に溢れていたトトの背中には、星空色の翼が見えた。
そして、空を雲が覆い隠し、重たい重たい、雨が降ってきた。
その雨粒は、やがて収束し、巨大なエネルギーとなって、私を飲み込んだ。

私はトトに酷いことをしてしまった。
トトから、消えろと言われた。
私は、心の底から、本気で消えてしまいたいと思った。

気がついたら、誰もいない森の中で一人、私は泣いていた。

シーン30 トト・フロム・オズの溜息
登場PC:PC全員
「・・・これが、ボクたちの、真実」
「・・・ボクは、この日のことを、今でも鮮明に覚えてる。」
「今から、・・・ああ。ちょうどぴったりだね。ぴったし千年前のできごと。」
「きっと、そこに、君たちのドロシー・フロム・オズがいる。」

「・・・そういうことでしょうね。今の、元の世界の、私たちのよく知っているドロシーなら、例え入れ替わったとしても、当時のトトさんの魔法を防ぐことができると思います」
「つまり・・・この少女、千年前のドロシー・フロム・オズを、今からぴったし千年前のあの夜に、連れていき、そこにいるであろう元の世界のドロシー・フロム・オズをこの時代に連れてこれば、この次元災害は解消される・・・と考えられます。」
「ただ、過去に戻る・・・それも、戻った上で世界を大きく変えてしまうほどの影響力を与えることなんて、普通の魔法使いにはできません。私でも、たぶんダメです・・・」
「どうにかして、過去に戻れれば・・・PCさんたち、何かいい方法思いつきませんか?」

「はぁ・・・」
トトが大きなため息をついた。
そして、大きく息を吸うと、こう言った。
「それなら、ボクが君たちを過去に送ってあげられると思うけど。」
「どうする?」
「そっか。それが・・・君たちの答え?」
トトは、近くにある箒を掴み、思いっきり振り回して、PC1の眼の前でそれを止める。
「・・・じゃあ、これがボクの答えだ。」
「ファンシー。残念だけど、君の推理には2つ、間違いがある。」
「君たちがいた世界は、『元の世界』じゃない。そして、今ボクたちがいるこの世界は、『新世界』じゃない。」
「・・・これは二つの可能性。ドロシーが、生きるか死ぬかの2択によって生まれた可能性の世界。」
「君たちにとっては確かにここは新世界かもしれない。でもボクにとっては、昨日まで、何千年と生きてきたこの世界こそが『元の世界』だ。・・・そして、今君たちが世界を変えようとするなら、そこで生まれる世界は、ボクにとっての『新世界』だ。」
「例え作られたものだとしても、この世界には歴史がある。人が確かに歩んできた物語がある。今この世界に住んでいる人々の幸せがある。」
「ボクは、『この世界』を守りたい。この世界を君たちが壊そうとするのなら、ボクはこの世界の意志として君たちを討つ。」
「・・・それが、ボクの答えだ。」
「この世界は、間違ってなんかいない。」
「そうだ。ちょうど・・・明日の夜。満月があがる。ああ、9月の満月には確か名前が付くんだ。なんていうんだっけ。」
「・・・まぁいいや。せっかくだし、その満月の下、ゼフィランサスの中心にある、広場で、決着をつけようか。」
「人払いは、ボクがしておくから。あと、今日は、ゼフィランサスの寮の空いてる部屋に泊まれるようにしとくね」
「・・・じゃあ、ボクはもう寝るよ。」
そういって、トトはベッドの上に倒れこんだ。

PCたちがやりたいシーンを挟む。

シーン31 【少女】の未来
登場PC:PC1
PC1がいる部屋に、こんこんとドアをノックされる。
「・・・こんな夜に、ごめんなさい」
「・・・少し、お話したくて・・・」
「あの・・・未来の私って、どんな人なの・・・?」
「・・・そう・・・。」
彼女は、俯きながら、キミの話を聞く。
「ねぇ・・・私がいる意味って・・・なに?」
「あの人って、トトちゃん・・・なんだよね・・・未来の・・・」
「それなら、もう私は、トトちゃんを苦しませたくない・・・」
「私のせいで、トトちゃんが苦しいなら、私、もう消えてもいいの・・・」
「ううん、消えたいって思ったから・・・今ここに来ちゃったんだと思う・・・」
PCがドロシーの本心を突く。
「・・・ししょー・・・」
ドロシーは、涙を流す。
「ししょーに・・・会いたい・・・」
「ありがとうって言いたい・・・大好きって言いたい・・・ただいまって・・・言いたい・・・」
「・・・私、どうすればいいの・・・」

シーン32 トト・フロム・オズの本気
満月の夜。
ゼフィランサスの広場にて、トト・フロム・オズは、箒に腰かけながら、空を見ていた。
「・・・来たね」
「・・・言っておくけど、これは、魔法決闘なんかじゃない。」
「本気の・・・殺し合いだよ?」
「それでも・・・ボクに勝つつもり?」
「・・・いいよ。じゃあ、やろうか。」
「君たちの覚悟が、この世界を殺せるなら。それを証明してみせてよ」

トトの背中に、星空色の翼が広がる。

「行くよ」

【クライマックス戦闘(トト・フロム・オズ)】

戦闘中台詞
「さぁ・・・どうしたのッ!?」
「その程度で・・・ボクの作り上げてきた・・・ボクの大好きな・・・この世界を壊せるとでも思ったのッ!?」
「もっと本気で来なさい!!じゃないと・・・殺しちゃうから!!」

シーン33 ドロシー・フロム・オズの真実
登場PC:PC全員
トトの箒が折れる。トトは、地面に倒れる。
「・・・あーあ・・・負けちゃった」
「・・・強いね。君たち。」
「きっと、ドロシーが生きてたら、ボクも、もっと強かったんだろうな」
「・・・いいよ。君たちの望み通り、この世界を壊して。」
「・・・もともと、二つの世界に、どっちが正しいとか、どっちが間違ってるとかはないと思うんだ。」
「だから、どちらかの世界が存在するかは、どっちが幸せとか、どっちが正しいとか、そういうので決めるんじゃないと思う。」
「どちらの世界にも、生まれてきたものがいて、死んでいくものたちがいる。幸せなものと、不幸なものがいる。でも、それのどちらがいいかを決めるのは、ボクたちじゃない。」
「だから、どちらの世界にするか決めるのは、意志の強さで良かったんだ」
「戦ってみて、はっきりわかった。」
「ボクは、この世界を守りたい、この世界の人のためにって言って、戦ってたけど、本当は、自分のことで頭がいっぱいだった。」
「きっと、君たちの世界のボクは、幸せじゃないと思った。ドロシーが生きていれば、ボクはドロシーに執着して、彼女を必ず殺そうとする。」
「ボクは、そんな自分より、今の自分でいたいって、ボク自身が思ってしまった」
「でも、キミたちは、自分のためじゃない。本当に、ドロシー・フロム・オズのために戦った。」
「キミたち自身は、どちらの世界でも、変わらない人生を歩んでいくだろう。でも、そこには、ドロシー・フロム・オズが存在しないかもしれない。」
「彼女の生きる世界を、君たちは自分の意思で勝ち取ったんだ」
「・・・それに」
「たぶん、キミたちの世界のトト・フロム・オズは、ボクにこういうんじゃないかな」
「・・・『今のボクは幸せだ。余計なことをしないで』ってね。」
「・・・なんか、聞こえちゃった。」

トトは、ゆっくりと起き上がり、星空色の翼をもう一度展開する。
「・・・用意はいいかな。」
彼女は、PCたちを順番に見て、最後にPC1をじっと見つめてそう囁く。
「ボクができるのは、君たちを1000年前の世界に送ること」
「でも、それだけじゃ足りない」
「ドロシーが、1000年前のどこに行ったのか、果たしてどこに居るのか、あらゆる可能性の中から、彼女を探し出さなければならない」
「時空間の無限大に広がる可能性の中から、彼女を見つけ出して運命を変えるんだ」
「これは、ボクじゃできない。今から迎えに行くドロシー・フロム・オズのことを誰よりも助けたいと想いを馳せる者にしかできないことなんだ」
「ボクはそのための背中を押すだけだよ」
「でも、キミたちならきっと大丈夫。」
「だから・・・」
「大魔法 トト・インフィニティ」
彼女の手から発射された魔法陣は、PC1を包み込んだ。

「さぁ」
「ドロシー・フロム・オズを・・・救ってあげて。」

PC1は、大魔法「ドロシーインフィニティ」が使用可能となる。
PC1の演出によって、PCたちは過去へと飛ぶことができる。

シーン34 ドロシー・フロム・オズの幸福
登場PC:PC全員
気が付くと、PCたちは、森の中に居た。
茂みの中にいる君たちの目の前に、9歳くらいのドロシー・フロム・オズと、トト・フロム・オズが居た。
「ねぇドロシー!あそこにいっぱい木の実がある!ボク、取ってくるね。」
「と、トトちゃん、危ないよ・・・」
「大丈夫大丈夫っ!ボクに任せてっ」
トトが、木の実のなった枝を掴み、それを折る。
「取れた!」
「トトちゃん・・・大丈夫・・・?」
「うん、大丈夫ー!」
すると、大きな地響きが鳴り響く。
「え・・・?」
「ドロシー!危ない!!」
木の下にいたドロシーの上空に、巨大な岩石が落ちてきていた。

クルドサックが出現します。
1、「巨大な岩石を粉々に砕く」
解除:フォース、ブリンガー、エクスプロード
ペナルティ:シーン34のはじめからやり直し

その岩石は、粉々に砕け、ドロシーたちに、小石が降り注ぐ。
「い、いたっ・・・」
「ドロシー、大丈夫・・・?」
「う、うん・・・また、神さまに遊ばれてるのかな・・・」
「ほんと、酷い奴だよね、神さまって!でもドロシー、こんなに木の実採れたから、今日はパーティしよう?」
「うん!トトちゃん・・・ありがとう・・・」

時が進む。
気が付くと、今度はお花畑にいた。
君たちは、木の影に隠れている。
ドロシーが、お花畑に生えている花の中で、一凛だけ、綺麗なピンク色をした花のつぼみを見つける。
すると、そのつぼみが、ドロシーの目の前でぽんと花開いた。

ドロシーは驚いたが、それを摘み取り、嬉しそうに眺めていた。

ファンシーが囁く。
「あの花!本で読んだことがあります!魔界で有名な魔草で、開花後30分以内に、周りに猛毒のある花粉をまき散らすと言われている花です。このままだと危険です・・・!」

クルドサックが出現します。
2、「猛毒のある花を散らす」
解除:フォース、エクスプロード、オペレイト系魔法
ペナルティ:シーン34のはじめからやり直し

時が進む。
気が付くと、君たちは薄気味悪い森の中に居た。
ドロシーとトトが、怯えながら、道を歩く。
「ねぇ・・・トトちゃん・・・ここ、何か出そうだよぅ・・・」
「こ、こら、ドロシー。そんなこと言わないの!・・・ボクも怖くなってきちゃうじゃん・・・」
物音におびえながら、家へ戻る道へ進む彼女たちの背後に、
君たちは人狼のクリーチャー、「ウェアウルフ」の姿を見た。

クルドサックが出現します。
3、「ウェアウルフをドロシーとトトに気付かれないように倒す」
解除:ステルス、ララバイ、オペレイト系魔法

【少女】が話し始める
「・・・本当に、ししょーの言ってた通りだ・・・」
「私・・・ずっと、みんなに助けてもらってたんだね・・・」
「神さまは・・・いじわるなんてしてなかった・・・」
「私は・・・愛されてた・・・」
【少女】は、涙を流した。

時が進む。

シーン35 ドロシー・フロム・オズの捜索
登場PC:PC全員
1018年、9月8日。雨が降り続いている。
森の中に、トト・フロム・オズが居た。
呆然とした表情で、降り注ぐ雨の中、立ち尽くしている。

目の前には、巨大なエネルギーが残した爪痕がしっかりと残っていた。
そこに、ドロシーはいない。

「ドロシーは、どこにいったのでしょうか・・・」
「彼女を、早めに探し出さないとですね・・・」
「なんとかして、ドロシーの行き先がわかる方法はないでしょうか?」
(『機械仕掛けの北極星』プレイ済みのPLがいたら、PLの提案を待つ)
ファンシーがそう言うと、
突然、PC2の持っていた「ドロシー・フロム・オズ」の本が輝き出し、開く。
そして、そこに新たな1ページが刻まれる。

シーン36 ドロシー・フロム・オズの再会
登場PC:マスターシーン
ドロシー・フロム・オズは、白き海の前に居た。
体操座りで、海をぼーっと見ていた。
その隣に、光が現れる。
「・・・遅かったね。ドロシー」
緑色の羽が、砂浜に散らばる。
「・・・ししょー・・・」
「・・・ただ・・・いま・・・」
「会いたかった・・・っ・・・」
ドロシーは、涙を流しながら、彼に抱き着く。
「・・・おかえり。」
「もう・・・会えないかと思ってた・・・」
「千年前に、ちゃんとまたねって言ったよ、僕。」
「・・・ふふっ・・・長いよ・・・っ・・・ししょーのばか・・・」
「今日会えるってこと、知らなかった?」
「過去の私が、今の私と入れ替わることはわかってたけど・・・それが、いつの私なのかはわからなかったから・・・。」
「毎日、怖かったの。私は、どれだけ魔力を使っても、自力で『今』に戻ることはできない。私があの時代から消えたことで、『今』はもう、私のいない世界として構築されてしまうから・・・」
「ドロシー・フロム・オズは、この世界の歴史に、影響を与えすぎた。・・・そして、もう気づいてると思うけど・・・」
「私自身が、『魔法学園ハーベスト』そのもの・・・。」
「そう。キミは、ハーベストという概念そのものを司る、学園の精霊のようなもの。だから、君がいる限りハーベストは存在し、君がいなくなればハーベストも消える。」
「ハーベストのない世界・・・私がいない世界って・・・どうなってるのかな」
「どうなってると思う?」
「・・・きっと、幸せな世界だと思う。私よりも、上手くやれる人がそこにはいて・・・」
「・・・だからこそ、怖いの」
「過去の私は、この時代に戻ることはできても、入れ替わった後の私を、誰も過去から連れ戻してくれなかったら。」
「・・・誰も、私のことを、必要としてくれなかったら?」
「私は、別にいなくても、よかったんじゃないかって」
「・・・それは、あり得ない。」
「どうしてわかるんですか?神さま・・・だから?」
「・・・千年後に証明されるって、言ったでしょ」

彼らの後ろに、光が現れた。

シーン37 ドロシー・フロム・オズの学生
登場PC:PC全員

ドロシーが、目の前にいる。
君たちは、ドロシー・フロム・オズを見つけることができた。
「・・・みんな・・・どうして・・・」
「どうして、ここにいるの?」
「・・・私、見なくても、わかるよ」
「私がいない方が、もっと、素敵な世界になってたでしょ?」
「だから、私じゃなくてもいいの」
「私じゃなきゃいけない理由はないんだよ?」
「それでも、私を必要としてくれるの・・・?」
「・・・どうして・・・?」

「ししょー。私・・・帰るね。」
「うん。」
「・・・私を、待ってくれてる人たちがいるから。」
「私を・・・必要としてくれる人たちがいるから。」
「私の・・・大好きな人たちがいるから。」
「私は、魔法学園ハーベスト、学園長、ドロシー・フロム・オズ。」
「ハーベストは、私の大切な居場所。」
「・・・みんな・・・ありがとう」
ドロシーは、笑顔でキミたちにそう言った。

「ししょー・・・あの・・・」
「3つ、言おうと思ってたの・・・。」
「まだ、ただいましか言ってないから・・・」
「えっと・・・ありがとう・・・」
「それから・・・」
「・・・愛してる。」
そういって、彼女は神さまにキスをした。
「・・・じゃあ、いってきます。」
「ドロシー。」
「はい・・・。」
「・・・またね。」
「・・・っ・・・はい・・・っ!」

「・・・ねぇ、未来の私」
「何ですか?過去の私さん。」
「貴方は、しあわせ?」
「ふふっ・・・♪・・・さいっこーに幸せだよっ!」
笑顔で、彼女は、【少女】を抱きしめた。

シーン38 ドロシー・フロム・オズの学園
「さぁ。みんな。帰ろっか。」
ドロシーは、魔法陣を展開する。
「大魔法 ドロシー・インフィニティ!」
彼女が、声高々に叫ぶと、彼女の背中に、星空色の翼が現れる。
その翼の光に包まれ、君たちは、時空を駆け上った。

時を駆け巡りながら、ドロシーは君たちにこう話す。
「きっと、あの昔の私は、私が現代に戻ることで、私の存在を忘れてしまう。」
「未来が、変わっちゃうかもしれないから。」
「でも、大丈夫。あの子には、ししょーがいる。これから先に、色んな出会いがあって、色んな幸せを見つけられる。」
「・・・ふふっ。なんだか、自分が羨ましくなっちゃうな」
「ねぇ、PC1くん。幼い頃の私、可愛かったでしょ?」

運命は、変えられない。
でも、未来の見つめ方は変えられる。
【少女】は、【彼女】のことを忘れてしまったかもしれない。
でも、「未来に幸せが待っていること」は、なんとなく覚えていることだろう。
運命が、変えられなくとも、
幸せを信じて、歩む未来は、きっと、幸せだ。
・・・未来で待ってるよ。ドロシー・フロム・オズ。

稲妻隼十 より

シーン39 PC4のエンディング
PLの望むエンディング or  風見小鳥と話すエンディング

シーン40 PC3のエンディング
PLの望むエンディング or ファンシー・フロム・アザと話すエンディング

シーン41 PC2のエンディング
PLの望むエンディング or トト・フロム・オズと話すエンディング

シーン42 PC1のエンディング
PLの望むエンディング or ドロシー・フロム・オズと話すエンディング

◆エネミーデータ
「グリンダ・フロム・マスカレイド」
主体属性:風・光
クラス:紋章魔導学科
大魔法:アスタリスク、デモンズタイム(タイプオールシンズ)
能力値「アクション:8」「リアクション:8」「リベラル:8」

特技「全ての大罪を背負う者」A 消費 TP20
自分は、特殊クリーチャーの特技を全て使用可能になる。
特技「瞬間詠唱」 A 消費 TP0
自分は、準備タイミングを追加で 2 回行う。
特技「深淵なる漆黒の風見鶏」消費 TP10
自分は、この発動タイミングでテイルウインドをコストなしで発動する。1 シナリオ 1 回まで。
他、紋章魔導学科の特技全てを習得。

攻 5 防 5 HP100 TP200 SS10 移動 5
こ の キ ャ ラ ク タ ー は 1 ( 横 ) ×1 ( 縦 ) の オ ブ ジ ェ ク ト で あ る 。

魔法「オリジン」「アイリス」「カース」
「フォボス&ダイモス」 他全てのカースマジック
A「デモンズサーキット」風1闇1
攻撃力+1、さらに自分にグッドステータス:俊足レベル1を与える。
+火 サーキットブレイカー
自分にグッドステータス:会心レベル 1 を与える
A「ヒーリングスクエア」光2
攻撃力+2、さらに攻撃範囲を好きな2×2マスに変更し、その範囲内に味方が居た場合、そのHP を3点回復する。
A「エアロスプラッシュ」風1水1
攻撃力+1、さらに攻撃範囲を自分の周囲全方位1マスに変更する。
A「ライトニングボルト」光2闇1
攻撃力+3、さらに攻撃範囲を好きな縦列2つに変更する。
+闇 ポップンライトニング
攻撃範囲内の味方にグッドステータス:興奮レベル3を与える。
A「ハイドロハリケーン」水1光1闇1
攻撃力+3、さらに対象にバッドステータス:衰弱レベル2を与え、自分にグッドステータス:興奮レベル2を与える。
A「アトランティス」水2光1
攻撃力+3、さらに攻撃範囲を自分の前後左右1マスに変更し、範囲内の味方1人のレベル3までのバッドステータスを1つ回復する。
+闇 アトラストライアングル
攻撃範囲内の味方に、グッドステータス:覚醒レベル2を与える。
A「ハリケーン」風2地1
攻撃力+3、さらに攻撃範囲を自分の周囲全方位1マスに変更し、自分がいるマスと攻撃範囲のマスを地形:暴風レベル1に変更する。
+火 テイルウインド
自分及び攻撃範囲内の味方にグッドステータス:会心レベル2を与える。
A「デビルズウイング」闇2風1
攻撃力+3、さらに攻撃範囲を自分の左右1マスに変更し、自分にグッドステータス:飛行レベル2を与える。
+火 デビルズソウル
自分にグッドステータス:憎悪レベル3を与える。
A「エアレイド」風4
攻撃力+10、さらに戦闘空間の好きなマスに移動後、自分の周囲全方位1マスを攻撃範囲に変更し、対象を1マス好きな方向へ移動させる。
+風 エアレイドバースト
攻撃力をさらに+5する。ダメージ計算終了後、自分の周囲全方位1マスにいる敵との衝突が2回発生する。自分にこの効果による衝突のダメージは発生しない。
+地 エアレイドクラッカー
攻撃範囲のマスを地形:剣山レベル3に変更する。さらに、自分にグッドステータス:飛行レベル1を与える。
+火 エアレイドレイジ
自分にグッドステータス:会心レベル3を与える。
A「ホワイトナイツ」火3光1
攻撃力+8、さらに味方全員のHPとTPをそれぞれ5点ずつ回復する。
A「エレメンタルクロス」火1地1水1風1
攻撃力+7、さらに地属性、水属性、火属性、風属性のマナをそれぞれ1つずつ発生させる。
また、この発動タイミングではもうエレメンタルクロスは発動できない。
※オリジンと同時に使用することはできない

R「デモンズナックル」風1闇1
防御力+1、さらに自分にグッドステータス:興奮レベル1を与える。
R「ライトニングソニック」風2光1
防御力+4、さらに味方1人にグッドステータス:俊足レベル3とグッドステータス:会心レベル1を与える。
+地 アンダーザワールド
戦闘空間上の全てのマスを地形:重力場レベル1に変更する。
R「シレスティアル」光3風1
防御力+8、さらにこのリアクションフェイズにおける自分の最終防御力を、1ラウンドの間、味方全員それぞれの防御力として固定する。
R「エレメンタルバリア」地1水1火1風1
防御力+7、さらに地属性、水属性、火属性、風属性のマナをそれぞれ1つずつ発生させる。
また、この発動タイミングではもうエレメンタルバリアは発動できない。
※アイリスと同時に使用することはできない。

「フリード・フィリップス」
主体属性:火・闇
クラス:杖魔導学科 大魔法:テスタメント
能力値「アクション:7」「リアクション:5」「リベラル:6」

特殊特技「運命の一夜」消費 TP13 A
自分は、この発動タイミングでスカーレットコスモス(裏)をコストなしで発動する。1 シナリオ1 回まで。
他、杖魔導学科の特技全てを習得。

攻 7 防 4 HP100 TP50 SS7 移動 2
このキャラクターは 1(横)×1(縦)のオブジェクトである。

魔法「オリジン」「ソーディア(アハト・剣)」「フォボス&ダイモス」
A「イグニッション」火2
攻撃力+4
A「ファイアボール」火1闇1
攻撃力+2、さらに自分にグッドステータス:興奮レベル1を与える。
A「デモンズサーキット」風1闇1
攻撃力+1、さらに自分にグッドステータス:俊足レベル1を与える。
+火 サーキットブレイカー
自分にグッドステータス:会心レベル 1 を与える
A「アンビヴァレンス」光1闇1
攻撃力+1、さらに光または闇属性のマナを1つ発生させる。
A「アクセルブースト」火2風1
別のオブジェクトに衝突するまで前方向に移動する。この魔法の効果で移動したマスの数×2点だけ、自分が衝突したオブジェクトにダメージを与える。また、この魔法の発動中、自分は衝突によるダメージを受けない。
+闇 ブレイクスルー
「アクセルブースト」の衝突のダメージに、「アクセルブースト」の効果で移動したマス×3 を追加する。
A「クロスファイア」火2水1
攻撃力+4、さらに攻撃範囲を前方3マスに変更し、対象にバッドステータス:火傷レベル2を与える。また、この戦闘間、対象がバッドステータス:火傷によって受けるダメージを+2する。
+水 クロスアンビヴァレンス
攻撃範囲に自分の周囲全方位1マスを追加し、対象にバッドステータス:怯みレベル1を与える。
A「ブラッドバーン」火2闇1
攻撃力+4、さらに攻撃範囲に自分の後方3マス、左後、右後を追加する。また、この戦闘間、自分が魔法攻撃を行うとき、その魔法攻撃の対象のいる横列よりも自分が前の列にいる場合、その対象に対して自分が魔法攻撃で与えるダメージに+5する。
+水 ヴァイオレットレイ
対象にバッドステータス:火傷レベル7を与える。
A「ヘルブラスト」闇2火1
攻撃力+9、さらに攻撃範囲を前方1マスに固定する。
+地 レストインピース
攻撃範囲を地形:重力場レベル1に変更する。さらに、バッドステータス:怨嗟レベル1を与える。
A「インフェルノドライブ」火1水1闇1
攻撃力+4、さらに対象にバッドステータス:火傷レベル2を与え、自分にグッドステータス:興奮レベル2を与える。
A「ダークネスグレイズ」風1地1闇1
攻撃力+3、さらに対象を別のオブジェクトに衝突するまで前方向に移動させる。また、この発動タイミングの終了時、戦闘空間の一番前の横列のマスにいるオブジェクトに6点のダメージを与える。
A「カイザージャッジメント」火1光1闇1
攻撃力+5、さらに敵全員のTPを3点減らし、味方全員のTPを3点回復する。
A「スカーレットコスモス」火4
攻撃力+10、さらに攻撃範囲を戦闘空間上の全てのマスに変更する。
+火 スカーレットコスモス(裏)
攻撃力をさらに+5する。この魔法攻撃では、対象はリアクションフェイズでレベル5魔法を発動できず、対象の防御力を無視してダメージ計算を行う。
+光 スターライトコスモス
攻撃範囲内の味方の HP を15回復する
+水 アブソリュートコスモス
対象にバッドステータス:氷結レベル3とバッドステータス:重圧レベル3を与える。
A「ブレイジングキャノン」火3風1
攻撃力+8、さらに対象の防御力を無視してダメージ計算を行う。
A「スーパーノヴァ」火3闇1
攻撃力+8、さらに自分にグッドステータス:興奮レベル2を与える。また、この魔法の効果によって受けたグッドステータスは、戦闘終了時まで任意解除以外では消去されず、レベルの増減も起こらない。
A「ミスディレクション」闇4
攻撃力+10、さらに自分にグッドステータス:不可知レベル3を与える。
+闇 アサシンエッセンス
攻撃力+5、さらにこの戦闘間、自分にグッドステータス:不可知が与えられているならば、自分の発動ダイスは常に+2される。
+火 ヒートヘイズエボルヴ
自分にグッドステータス:会心レベル2とグッドステータス:俊足レベル2を与える。
+風 トランジェントシンフォニー
味方全員にグッドステータス:鼓舞レベル2を与える。
また、この魔法の効果によって受けたグッドステータスは、戦闘終了時まで任意解除以外では消去されず、レベルの増減も起こらない。
A「カオスオブアンビバレンス」闇3地1
攻撃力+9、さらに攻撃範囲を自分の周囲全方位1マスと、前方5マスに固定し、この発動タイミングで、魔法のコストとして使用したマナの数だけ攻撃力を上げる。
A「エレメンタルクロス」火1地1水1風1
攻撃力+7、さらに地属性、水属性、火属性、風属性のマナをそれぞれ1つずつ発生させる。
また、この発動タイミングではもうエレメンタルクロスは発動できない。
※オリジンと同時に使用することはできない。
A「カーディナルコスモス」火5
攻撃力+10、さらに攻撃範囲を戦闘空間上の全てのマスに変更し、この発動タイミングでの合計攻撃力を2倍にしてダメージ計算を行う。
A「ヴァーミリオンコスモス」火5
攻撃力+15、さらに攻撃範囲を戦闘空間上の全てのマスに変更し、対象にバッドステータス:火傷レベル3を与える。
また、この魔法の効果によって受けたバッドステータスは、戦闘終了時まで回復されず、レベルの増減も起こらない。
A「スカーレットコスモス;air」火5
攻撃力+15、さらに攻撃範囲を戦闘空間上の全てのマスに変更し、戦闘空間上の全てのマスを地形:溶岩レベル3に変更する。また、味方はこの戦闘間、地形:溶岩の効果を受けない。この戦闘間、地形:溶岩の効果に「このマスにいるオブジェクトは、ダイスを振るたびにLv×2点のダメージを受ける。」を追加する(ただし、この効果は重複しない)。
S「イグニッション」剣1
攻撃力+4
S「ヘルブラスト」剣2
攻撃力+9、さらに攻撃範囲を前方1マスに固定する。
S「スカーレットコスモス」剣3
攻撃力+10、さらに攻撃範囲を戦闘空間上の全てのマスに変更する。

「シャルロッテ・ファン・ペルス」
主体属性:火・光 クラス:札魔導学科
大魔法:ヴァイス・ヴァーサ
能力値「アクション:6」「リアクション:6」「リベラル:6」

特殊特技「ロイヤル・ストレート・フラッシュ」消費 TP5 種別 R
このリアクションフェイズで、火属性魔法レベル4「ビヨンドザリベンジ」を発動する。シナリオ1回まで。
特殊特技「ファイブ・カード」消費 TP15 種別 R
このリアクションフェイズで、「イグナイトバースト」をコストなしで発動する。シナリオ 1 回まで。

他、札魔導学科の特技全てを習得。

攻 3 防 6 HP100 TP50 SS5 移動 2
このキャラクターは 1(横)×1(縦)のオブジェクトである。

魔法「アイリス」「カース」「フォボス&ダイモス」
A「アンビヴァレンス」光1闇1
攻撃力+1、さらに光または闇属性のマナを1つ発生させる。
A「ファイアボール」火1闇1
攻撃力+2、さらに自分にグッドステータス:興奮レベル1を与える。
C「アンビシャス」呪2
攻撃力+3、さらに対象は次のアクションフェイズで、移動タイミングを行えない。
C「イクリプス」呪1火1
攻撃力+5、さらに攻撃範囲を自分の前方3マスに変更する。
C「ディザイア」呪2火1
攻撃力+9、さらにこの攻撃に対する対象のリアクションフェイズの発動ダイス数に-1する。
C「トラジディ」呪2光1
攻撃力+6、さらに攻撃範囲に好きな横列1つを追加し、対象の現在の HP が最大値と同じ場合、その対象に対してのみ、この魔法の攻撃力上昇効果を 2 倍にしてダメージ計算を行う。
C「ダムド」呪1光1闇1
攻撃力+4、さらに好きな属性のマナを合計2つまで発生させる。
C「イレイズ」呪3火1
戦闘空間上の好きなマスを好きなだけ攻撃範囲に加える。また、この魔法の効果で範囲に加えなかったマスの数だけ攻撃力を上げる。
C「ルナティック」呪3光1
攻撃力+11、さらに自分の HP を 10 点回復し、全てのバッドステータスを回復する。
R「アクセルムーブメント」火1風1
防御力+1、さらにこのリアクションフェイズの終了後、前後左右の好きな方向に1マス移動することができる。
R「ビートディフェンス」光1闇1
防御力+2、さらに自分にグッドステータス:鼓舞レベル1を与える。
R「ファイアウォール」火1闇1
防御力+1、さらに自分の前方1マスにいるオブジェクトに2点のダメージを与える。
+水 クロスアクア
自分の前方向に存在する敵全員に3点のダメージを与える。
R「スターライトシグマ」水1光1
防御力+2、さらに味方1人にバッドステータス:麻痺レベル-1を与える。
+風 スターライトハイスピード
味方 1 人の SS 値に+3する。
R「リフレクトフレア」 火3
防御力+5、さらに魔法攻撃の発動者に5点のダメージを与える。
+火 スカーレットコスモス;swordbrave
自分にグッドステータス:焔刃レベル2を与える。
+闇 デモンズスピア
魔法攻撃の発動者に、自分の SS 値と魔法攻撃の発動者の SS 値の差分ダメージを与える。
+地 スニーキングスナイプ
敵1人に6点のダメージを与える。
R「セイントメガシールド」光3
防御力+9
+光 セイントクロスシールド
次の自分のリアクションフェイズの防御力に+4する。
+闇 ダークノヴァ
魔法攻撃の発動者に、グッドステータス:興奮レベル-2を与える。
+風 ヘヴンズバッシュ
好きな属性を 1 つ選ぶ。味方全員の次のアクションフェイズの発動タイミングで、その属性のマナを 1 つ発生させる。
R「ルージュリペル」火2闇1
防御力+3、さらに自分に0~20点までの好きな値、ダメージを与えてもよい。そうした場合、[自分に与えたダメージ÷2(端数切り捨て)]だけ、魔法攻撃の発動者にダメージを与える。
R「ディスチャージ」光2火1
受けた分のダメージを次の自分のアクションフェイズでの攻撃力に加える。
R「アルティメイタム」火1水1闇1
防御力+3、さらに自分にグッドステータス:鼓舞レベル2とグッドステータス:加護レベル2を与える。
R「エンジェルフェザー」光2風1
防御力+4、さらに自分にグッドステータス:飛行レベル1を与える。
R「ビヨンドザリベンジ」火4
魔法攻撃の攻撃力と同じだけのダメージを魔法攻撃の発動者に与える。
R「ヴォルテックヒート」火3光1
自分の周囲全方位1マスにいる味方以外のオブジェクト全てに7点のダメージを与え、[与えたダメージの合計÷2(端数切り捨て)]点、自分のHPを回復する。
R「ガトリングバレッジ」火3闇1
防御力+7、さらに敵全員に5点のダメージを与え、敵全員の次の発動タイミングでの発動ダイス数にー1する。
R「アンジェロオンザピン」光3火1
防御力+8、さらにこのアクションフェイズの終了後、魔法攻撃の発動者に7点のダメージを与え、2マス移動させる。
R「エクゼキューティヴ」闇3火1
防御力+7、さらに自分はこの戦闘間「オリジン」が使用可能になる。また、自分にグッドステータス:興奮レベル3を与える。
R「セイクリッドイージス」光4
防御力+20
R「アインソフオウル」光3闇1
防御力+8、さらに光属性のマナを3つまで発生させる。
R「クリムゾンコスモス」火5
防御力+15、さらに自分の防御力と同じだけのダメージを魔法攻撃の発動者に与える。
R「ガーネットコスモス」火5
防御力+12、さらにこのアクションフェイズ後に、魔法攻撃の発動者を対象として、自分のアクションフェイズの発動タイミングを行う。
この魔法によるアクションフェイズの発動タイミングに敵のリアクションフェイズは発生せず、自分はこの魔法の効果では行動済みにはならない。
さらに、このアクションフェイズの発動ダイス数に+5する。
R「スカーレットコスモス;refrain」火5
防御力+12、さらに魔法攻撃を構築している魔法の追加効果を無効にし、全て自分が発動する。

「 魔 法 学 園 ゼ フ ィ ラ ン サ ス 学 長 ト ト ・ フ ロ ム ・ オ ズ 」
主体属性:全属性
クラス:学園の精霊 大魔法:トト・インフィニティ
能力値「アクション:10」「リアクション:10」「リベラル:10」

特技「悪魔の婚礼」A/R 消費 TP13 この発動タイミングにおいて、自分はレベル 6 魔法「ゼフィランサスレイン」をコストなしで発動することができる。シナリオ中3回
特技「星空色のウイングセルシステム」A/R 消費 TP0 好きな大魔法を一つ選び、その使用回数を一回分増やす。同じ大魔法は二度選択できない。
特技「シードの加護」 A/R 消費 TP5 このリアクションフェイズ終了後、自分が受けているバッドステータスを 1 つ解除するか、相手が受けているグッドステータスを 1 つ解除するか、好きな特殊地形 1 マスを元に戻すか、好きなオブジェクトを 1 つ破壊するか、好きなトラップ 1 つを無効化する。この効果は、「解除されない」と記述されている効果を無視する。
特技「アマリリスの欠片」 A/R 消費 TP0
自分にグッドステータス:転生レベル∞を与える。このグッドステータスは、任意解除以外では解除されない。シナリオ一回まで。
特技「シード解放」A/R 消費 TP0
自分にグッドステータス:時空転移レベル∞を与える。このグッドステータスは、任意解除以外では解除されない。シナリオ一回まで。

発動体「トト・フロム・オズの箒刀」
効果:自分は、その行動が二度目でなければ、準備タイミングおよび補助タイミングを消費しない。

発動体「シードの欠片」
効果:戦闘中いつでも、10 点のダメージを受けることで、魔法によって自分が受けている効果を1つ解除することができる。

攻 10 防 10 HP200 TP200 SS30 移動 5
こ の キ ャ ラ ク タ ー は 1 ( 横 ) ×1 ( 縦 ) の オ ブ ジ ェ ク ト で あ る 。

魔法「オリジン」「アイリス」「カース」
「ゼフィランサスレイン」
レベル 6 魔法 地 水 火 風 光 闇
ハーベストムーンと同じ効果。
他、魔法学園 RPG ハーベストに存在する全ての魔法

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