『砂塵の闘士』ヴィヴィアン・グランディア

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「『大地と共に生き、大地と共に死す』。私が大事にしている言葉だ」

 ハーベストより北方に存在する赤き砂漠の集落から、ハーベストにやって来た野生児。名前はともかく、名字は故郷にそのような概念がなかったので故郷である「グランディア」をそのまま借りてきている。

 本来ならば地理的により近いアドヴェントに行く方が色々と利便が良いのだろうが、それでも彼女がハーベストに来た理由は故郷の族長の言葉と「師匠」の言葉によるものだ。
族長からは「我々に必要なのは神聖さではない。必要なのは豊穣の加護なのだ」と言葉を賜り、師匠からも「機械の事が知りたいなら、ハーベストの方が適任だろう」と言われた。もとよりこだわりの無い彼女がハーベストに行くことを定めたのは、ひとえに彼女にかけられたこの二つの言葉と自身の強い機械への願望からだろう。

 前述の通り、彼女は機械が好きだ。グランディアはあまり大きく無く、機械化さえあまり進んでいない状態なのだ。つまるところ、田舎なのである。では機械を学びに来たのだから機械魔導学科に行くかと言われれば、そうではない。その集落に伝わる戦法は、流体魔導学科のそれと非常に酷似しており、適性が非常に高い。故に彼女は流体魔導学科に在籍しつつ、合間に機械魔導学科に顔を出している。

彼女自身は好奇心旺盛で自由な性格。そして生粋のバトルマニアである。
喧嘩を悪い事としてみておらず、むしろ娯楽の一つとして考えている。そんな彼女に魔法決闘という事象は非常に相性が良く、放課後にほぼ必ずと言って良いほど魔法での殴りあいを披露している。地頭が良い為、様々な発動体や発動体系を見てはそれを熱心に学んでいる。ぐんぐんと水のように知識を吸い込んでいるのである。

彼女には族長とは別に「師匠」と呼んでいる老獪なる男性がいた。彼はある日突然グランディアにやってきて、集落の機械化を急激に進歩させ、医学を発達させた。が、彼はどこかへと姿を消してしまった。曰く旅に出るそうで、生きていることを確信してはいるが入学以来会えてはいない。師匠を超えることが今の目標である。

彼女の夢はいつかグランディアに戻り、集落を発展させること。師匠がいない今、集落の発展をするには学んで、それを自身が活用するほか無い。そのため彼女はハーベストで学び続けるのである。

「お前は師匠には及ばない!」

彼女の戦法は故郷のそれと等しい。とはいえ厳密には区分は異なる。グランディアでは「大地そのものが発動体である」という概念があり、彼女はその中で砂を用いて魔法を発動するのが上手かった。他にも木の棒を用いて杖のように扱ったりするケースも見られる。大地の力を借り、大地そのものを以て戦う。それが彼女の戦闘スタイルである。遠距離から攻撃することは少なく、砂を武器の形にして叩っ切るように魔法を発動する。頻繁に見かけるのは大斧型である。

彼女にとって敗北は決して苦ではない。だが唯一、負けたくない相手がいる。それは、「師匠に打ち勝てない存在」だ。
師匠に勝てないが自分に勝てると言うことは、まだ自分の腕が師匠に遠く及ばないという証左になるからである。
いつか強くなって、師匠を打ち負かす。そのときまで彼女は刃を振るい続けるだろう―いや、きっとその後も、より強くなる為に刃を振るい続けるのかも知れない。

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